シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

神事に思う

2023-11-12 18:04:05 | 世の中あれこれ
愛知県稲沢市の国府宮神社で毎年開かれている
奇祭と言われる『はだか祭り』。
奈良時代から続く歴史ある祭りだ。
裸の男たちが争って『神男』となる
まさに、男の祭りである。

男性が起源の祭りではあるが、
実は、参加は男性限定、という決まりはない。
しかし裸になる以上、男にしか参加出来ない祭りというべきか。
これに対して、今年地元の女性団体が
『女性も参加させて欲しい』と願い出た。

さすがに、男に混じって女性が裸でもみ合うのは無理だ。
そこで、もみ合いの前に笹の飾りを奉納する儀式があるが
これに、着衣の女性が参加出来ることで決定した。
男性女性、時間を分けて行われる。
来年の祭りから、初めて女性がこの神事に出る。

しかし、当然ながら賛否両論。
いや、否の意見が多い。

『男女平等がとうこうではなく、歴史ある神事のはず』
『一部の女性が、時代に乗ってわがままを言ってるだけ』
『それなら宝塚に男性も出演させろということ』

しかし地元では
『良いこと。男性ばかりで酒が入り喧嘩はあるしで変えるべき』
という意見もある。
だが、女性が入り男女別に儀式を行うとなれば、
もはやこの祭りは新しいスタイルに変化したと言わざるを得ない。


三重の多度大社の上げ馬神事も
この数年、馬の虐待が問題になっている。
伝統あるものを変えたりやめたりするのは良くない。
でも、時代に適応していくことはある程度必要。
変えられるべきところは変えていかないと
毎年批判ばかりを受ける祭りになる。

でもそれ以上に、
開催している地元や関係者ではなく
ただ『これ、問題じゃね?』的な報道をするマスコミや
なんでも意見したがる世間もよろしくない。
今回の女性団体も、なぜ突然このような希望を言ってきたのか、
単純に男女平等を振りかざしているだけなのか、
それとも女性として、この祭りに何らかの不満があるのか、
そのあたりがきちんとわからないと
来年からこの祭りに参加する女性方は
ただの好奇の目に晒されるだけになる。
伝統が崩れるのか、新しいスタイルと歓迎すべきなのか、
議論はそれからである。


多度大社の上げ馬も、
三十数年前に実際に見に行った。
その時から、傷ついた馬を叩いて興奮させていた。
でも問題にはならなかった。
同じ事を続けてきた今、動物虐待と叫ぶ。
マスコミと、匿名で騒ぎたてる人々によって。

昔からあった物が、次々に姿を消す。
宗教的なものは不変だと思っているが
それも変えなければいけない時代になったのだろう。
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