朝から曇りがちの空は、山のほうには厚く雲がかかっていた。
篠栗町にある呑山観音寺は、千手観音がご本尊の篠栗八十八ヶ所霊場第16番札所と
浪切不動明王をご本尊とする36番札所がある寺である。
福岡市市街と高低差があるので、桜の開花なども少し遅れる。
山道を車を転がし駐車場に入ると一面に霧がかかっていた。
そのなかに白く浮かび上がるようにコブシの花が迎えてくれた。
サクラにコブシ、レンギョがここぞとばかりに花開いていた。
お遍路が向かう天王院への坂道のモミジも、新芽がほころび始めている。
これから本格的なお遍路の季節が始まる。