アネモネの花ことばは、はかなげなものが多い。
それは花の名の由来である、ギリシャ神話によるアドニスの運命から来ている。
美少年だったアドニスは、美と愛の女神アプロディーテーに愛された。
嫉妬した軍神アレースの化身イノシシによって命を奪われた。
その時にアドニスから流れ出た真っ赤な血が、アネモネに変わったといいつたえがある。
神話の世界も現代も嫉妬深き心は怖い。
タムロンのマクロレンズに、ケンコーテレコンバーダー1.4倍をつけてみた。
更にボケ味が増すが、ピント合わせが難儀する。
少しでも風があると、頭が重いアネモネが揺れる。
ピント合わせをするため、モニターに目を凝らす。一瞬の間揺れが止まるのを待ちシャッターを押す。
アネモネが「ほら見つめて、もっと見つめて。そうよこちらへおいでこちらよ」と、唇を少し開いたような花弁が囁きかけてくる。