花火を普通に撮っても面白くないので、いつものようにピントリングを回しながら何枚か撮ってみた。
レンズを中望遠に付け替えて撮るのだが、首からぶら下げていたヘッドライトのスイッチを入れたが明るくならない。
部屋に置いているのは、日頃あまり使わないので念のために点検はして持って出たのだが電池が切れたようだ。
レンズの交換にもたついている間に、一度しか開かないとっておきの狙っている花火が上がった。
広角をつけたもう一台のカメラで追いかけたが、大きくフレームアウトした。
まぁそんなもんだと思いながら、二度と同じものを撮ることができない面白写真を撮った。
異形の光はまるで意志を持っているかのように、変幻自在に漆喰の闇を切り裂き駆け巡った。