暖冬といわれた今年の冬だが、簡単に冬将軍が諦めて北へ帰るわけがなかった。
このところ、寒さが厳しくなってきた。
福岡でも内陸部では、最低気温が氷点下になるところがある。
パラパラと雨が降ったし、本ばかりも読んでいられないと思ったら
脳内の視床下部がコーヒーとぼた餅はと指令を出してきた。
外気温は5度ぐらいを示している。
これぐらいだと300m程の山中にある呑山観音寺は、雪になっているだろうと都合のいい解釈でハンドルを握った。
国道201号から山道に入りしばらく坂道を上ると、日が当たらない路肩に雪が残っていた。
しかし雲が切れ、顔を出したお日様の日差しはことのほか強い。
波切不動明王を本尊とする呑山観音寺の塔頭である。天王院の屋根の雪もポトポトと屋根を打ちとけている。
休日のみ営業のコーヒーとぼた餅もこの季節は休みのようだ。
パート募集の張り紙があったから、ここも人手不足なのかもしれない。
コーヒーとぼた餅食べたかったとあきらめが悪い視床下部を、前頭葉がまぁまぁとなだめる。
決して食欲を満たすために参拝しているのではありませんと、千手観音と波切不動明王に言い訳をしながら山を下る。
雪はまだこれからが本番のようだ。