若者たちが担ぐ胴結締は、直線的に進むわけではなく参道をジグザクに進んでいく。
近くでレンズを向けたいので、邪魔にならないように後ろに目をつけてステップを踏んでいく。
胴結の進みがちょっと早いなと思うとすかさず、「早い早い、回せ回せ」と先輩の檄が飛ぶ。
仮宮に着いた胴結は、奉納を終えると神社のほうへと引き返す。
志賀海神社の祭神は綿津見三神である。安曇族として古代においてこの地で活躍をした歴史を垣間見ることができる。
人口減少はここ志賀島でも顕著である。しかし脈々と受け継れていく祭りに、かってこの地で金印が出土した歴史を思い起こさせる。
100kgの的を担ぐ若者の顔も苦痛にゆがむ、それでも一歩一歩進む足取りは冷たい空気を切り裂き今年も歴史が受け継がれた。