福岡市東区志賀島は金印が出土した島として、古代日本文明の曙を教えてくれる島である。
現地に行ってみるにつれ、本当にここでお百姓さんの鍬が掘り当てたんかと首をかしげてしまう。
まぁ、当時としては一大勢力の拠点でもあったろう、この島は海人族である安曇一族の故郷でもある。
志賀島に入って右に折れてしばらく行くと、小さな岩礁が二つ見える場所がある。
数台停められる駐車場もあって、ここは多くのカメラマンが集まる撮影ポイントでもある。
年賀状の写真でも撮りにと、7時の日の出時間より早めに行って三脚を据えて待った。
北西の風が強めに吹き付け、薄暗く白波だけが目立つ海が東の空が白々と白み始める頃になると明るくなってくる。
いつもながらアオサギが大きな方の岩礁の高みで、暫らく辺りを窺うと北の方へ飛んで行った。
ウミウ達はまだ御出勤ではない。北風が冷たい風のプレゼントを届けてくれるが、ひたすら日の出を待つしかない。