ベランダのポットにホームセンターからパセリを買って植えていた。
パセリは比較的簡単に育つし、それなりにこんもりと緑が楽しめるので時々買って来ては植えている。
それほど程口の中に入るわけではなく、例年寒くなると自然に枯れてしまう。
去年、夏が過ぎ買ってきて植えていたのが、秋が深まるとともに緑が濃ゆくなりこんもりとポットを覆った。
夏布団に薄い毛布では、肌寒さを感じるようになった頃。
パセリはポットのなかで勢力を増していたが、葉っぱにのあちらこちらが明らかに食害にあっていた。
パセリの葉の茎をよく見ると綺麗な青虫が動いている。
やがてサナギサナギになり、細い糸を出してパセリの枝にくっついていた。
そのころには、朝晩かなり冷え込むようになっていた。
早く出て来い間に合わないぜと思った数日後、サナギから出たものの力尽きたのか羽が開かないままで息絶えていた。
卵から成虫になって飛び回るのは、数パーセントしかいないといわれている。
100個の卵から生き延びるのは、オスとメスのチョウ二三匹程なのだろう。
それ以上になると、辺り近所にチョウチョが飛び回り食害も起こる。
90数パーセントの残りの者は捕食者のお腹を満たし、微妙なバランスで生態系を維持していく。
そういう目で目の前に飛んでいるクロアゲハをみると、よくここまでこれたなとちょっと尊敬してしまう。