週末は久々に太陽がいっぱい、キャンパスに青い絵具で塗りつぶしたような空が広がった。
海ノ中道海浜公園の菜の花畑も、黄色の絵の具をたらしたような絨毯が広がっている。
青い空に申し訳なさそうに、白い雲が流れてくる。
菜の花畑の上にくるまでしばらく待った。
ちょっとむせ返るような菜の花の香りをかぎながら、ハチを探したがまだ飛んではいない。
ハチの羽音がブンブンとうるさくなるまでは、もう少しなんだろうが
静まり返った菜の花畑、遠くでヒヨドリや子供たちの声は聞こえるが、菜の花たちも沈黙を守っているようにみえる。
「今日は少し暖かいけど、まだ北風が冷たいよね」
「もう少しの辛抱よ、さっきハエが飛んできて今年もよろしくって挨拶していったよ」
「ア~ァ ハナアブはまだ目を覚まさないのかしら」
耳をすませば、菜の花たちの、ひそひそ話が聞こえてきそうだ。