阿蘇神社の本殿へは、けっこう長い階段を上る必要がある。
途中に平坦な石張りのアプロチーがある。
獅子頭持った男たちが「いおぅてやれー」と声を上げる時と階段では、子供たちは泥を投げることはしない。
以前子供に尋ねた時に、階段で泥を投げると滑って危険だから、投げてはいけないのだと教えられた。
階段と階段のアプローチには、泥が盛られておりここは投げる場面だから
容赦なく泥つぶてが代宮司を襲う。
両脇の木立の中からカメラで狙っているカメラマンにも容赦なく泥つぶてが飛んでくる。
大杯を飲み干した代宮司も一気に酔いが襲ってくる。
足取りも危なげに両脇を支えられ、後ろからは泥の塊が襲う苦痛の長い道のりが始まった。