あじさい物語

七色の紫陽花のような日々の心模様
       

「しゅるしゅるぱん」おおぎやなぎ ちか 作 古山 拓 画を読む

2015-11-19 22:38:35 | Weblog
室蘭へ行く前日に目の前に蔵の絵の「しゅるしゅるぱん」があった。
早く読みたかったけど、いかんせん、室蘭行きの準備に追われていた。
でも、まずはお供えして、ちかさんの初出版を喜び、多くの方に読まれますようにと手を合わせた。
そして、帰ってきてから読もうと楽しみにして出かけた。


そして、「しゅるしゅるぱん」を、今朝、仕事に行く前に読了。

そう、おおぎやなぎちかさんの初出版の「しゅるしゅるぱん」
福音館書店から出ました。

まずは、おめでとうございます!!
小樽のファンタジー大賞佳作受賞作品を加筆修正したものである。
これがそうです(うまく写せずにごめんなさい)



素敵な絵でしょ。
中の絵もほっこりします。
私の好きな絵です。古山さんの絵、いいなあ。心に沁み渡る。

室蘭から帰って翌日からバッグに入れて通勤電車で読み始めた。

「やったね!!ちかさん」と思った。
引き込まれて読んでいく。

なんと文章がうまくて、描写力が素晴らしく(俳句をやっている彼女らしく)まさに「文学」だと思った。
昔、読んだ少年少女物語、いや小説か、いや、もっと文学性の高い…

読み終わった今、このブログを読んでいるあなたに読んでもらいたいと思う。
大人のあなたへ(もちろん、子どものあなたも)

これは「愛の物語」だと思った。


おひこさん、おひこさんの娘の道子さん、道子さんの息子の彬さん、彬さんの子どもの解人…そして、しゅるしゅるぱん。
しゅるしゅるぱんってなんだと思いますか。
読んでくださいね。

6年生の解人が主人公である。
そして、しゅるしゅるぱんがいとおしい。
「かあさん」と言えていいねと言った場面。
そして、かあさんと言ったとき、言えたときに「よかったね」と思った。

不思議な物語だ。

人にはそれぞれの歴史がある。
生きていることの意味、つながり、何ともいえない愛、愛憎。
ほのかに感じられる人の気持ちが想像できて「人間だ」と思う。
それから、ひとりひとりの尊い人生があるということ。
そして、今のあなたには、多くの人がいて、あなたがいるということ。

本当にいい作品だった。

ちかさんは、作品は、手放したら、読む人の自由に解釈していいと…。
「解人」というネーミングを勝手に想像した。
蔵、朱明山、サクラ、緑の木々、一畳岩…岩手の北上川が、イギリス海岸が浮かぶ(勝手にね)

しゅるしゅるぱんの気持ちが心に残る。
岩手の方言を駆使しての作品。
陸上の場面は、ちかさんもやっていたのかしら。テークオーバーゾーンって私だけが知らなかったのかな。
宗太郎のキャラクターもゴリこと増田先生もいい存在だ。

うまく書けないけど、心に残る作品を書きましたねと拍手をしたい。
単なるファンタジーではない。
深い愛が根底にある。
「生きる」ということを考える。
ラストに近い方に、家系図を書く場面があり。
ここで、読者の頭の整理をしてくれるのは憎いな。

今、もう一度、読んでいる。
また、違う感情が湧きあがり、登場人物に心が重なっていく。
読めば読むほど、味が出てくるとはこのことか。

2009年に受賞して、2015年の11月15日に発行とは、ちかさん、頑張ったね。
発行日がCちゃんの3歳の誕生日という偶然が嬉しい。

小樽での受賞を町田でささやかにお祝いした日が思い出される。

また、明後日、今度は本の出版を祝って町田で会う。
こういう日が来たことが本当に嬉しい。

本の手触りも挿絵もいい。すべてがいい。
目次がまたおもしろい。

おめでとう!!ちかさん。

名作です。

皆様、あらすじはほとんど書きませんでしたが、心に残る作品です。
どうぞ、是非、お読みください。

生き方が変わるかもしれません。
自分を大事にするかもしれません。
だって、あなたには、昔からの…そのときそのとき、人生を真摯に生きてきた…多くの方々がいて、今、あなたが存在するのですから。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボージョレ・ヌーボー2015

2015-11-19 22:25:16 | Weblog
私たちの会話が息子に聞こえていたようだ。

もうすぐ、夫の誕生日。
夕食のときに
私「もうすぐ、誕生日ね」
夫「何かプレゼントを考えている?」
私「ううん、別に。すき焼きをしようか」
夫「いや、すき焼きもだけど赤いのがほしいな」
私「赤いの?」
夫「そう、ほら、赤いの」
私「えっ、ちゃんちゃんこ?」
夫「……」

というわけで…

息子が仕事から帰宅してすぐに車で出ていって買ってきたもの。



これです。
夫がほしかったもの。

裏書を見ると

 

私は、さっぱりわからない。

息子は、母たちの写真のところにお供えしている。

「お父さんへの誕生日プレゼントだよ」と。

しばらくして2階から降りてきた夫に息子が手をひらいてさす。
私も真似る。


夫の目がとまる。
そして、笑う。

ちなみに高いんですねえ。
これがあっという間になくなるなんて信じられな~い。

さて、いつまであるでしょうか。
夫の誕生日は11月24日です
優しき息子をもって、夫は幸せね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

育児日記、18冊あり

2015-11-19 20:03:30 | Weblog
次女が「私が生まれたときはどうだった?」と、生まれたときから10歳までのことを、一昨日、ラインできいてきた。

うわぁ~、体がだるい…それにこたえる時間も体力も余裕もなくて…やることも多くて…うまくこたえられないなあとすぐに返事できずにいた…。
とにかく、早め早めに寝ていたのだけど…。

昨日の朝、少し元気があって、押入れやあっちこっちさがして、見つけた育児日記。

鏡台のいすの中にしまっていた。

18冊だ。
これがそうです。



初めは、長女のみ。
それから、息子が生まれ、次女が生まれて、大学ノートを三つに区切って書いてある。

少し、読んだのだけど、おもしろい。

2歳の息子が私の首に腕を回して寝たとか、頭に手をおいて「失礼しました」と言ったり、私が「ほん」というと「とにー」と付け加えたとか。
私が次女におっぱいをあげていたら自分の洋服をもちあげて「K(息子の名前)のおっぱいあげる」と言ったとか…
今の大きな姿を見て、こんなかわいいことを言っていたんだと思うと少しおかしくて…小さいときから息子は優しかったんだなと思う。

長女も、お風呂のなかで「Sちゃん、Sちゃん、いないないばぁ」とあやしてくれたり、ピアノをよく練習しているとか…今のTちゃんとCちゃん、Mちゃんが重なって楽しい。
ちなみに、次女が生まれたときは、長女は5歳になったばかりだ。
薩摩汁のこんにゃくを切ったり、おばあちゃんに絵のプレゼントをしたり…「おふろにいれないの?」とたずねたり…外でいっぱい遊んでいたとか…友達の家に行ったり、ひとりで買い物に行ったりとか…(今では、ひとりでは危ないからやめてという感じかな)

次女が5か月のときに私と一緒にブランコに乗ってしっかりつかまっていたとか…カレイが大好きだって(今でも煮魚は大好き)

長女も息子も次女をとてもかわいがっている様子が、あちこちにうかがわれる。

育児日記を読みながら、ああ、こういうこともあったなあと心が優しくなる自分がいた。

夫とも子どもたちはよく遊んでいる。夫が遊んでいるのか…。
病気にもよくなっていますね。
風邪、咳、嘔吐…病院によく行っていた様子だ。あのころは私も体力がありました。

18冊の育児日記は、ときには「今日は、書いてあげる」と子どもたちが書いたときもあった。

次第に簡単な行動をメモのように書くようになり、長女が大学3年生、息子が高校3年生、次女が高校1年生で、やめている。
18冊目にはラストと書いてある。
あとは、同時につけていた自分の日記にいろいろな思いを記していたと思う。

子どもたちの言葉、しぐさ、ほんとにかわいいな。
おじいちゃんやおばあちゃん、友達がたくさん登場する。

ちなみに長女も育児日記をつけている。
いい記録になるね。かわいいもの。

次女の結婚式のビデオのために開いた日記。

あの頃、品物でのプレゼントはできないから、こういう記録を子どもたちへのプレゼントにしようと思って、育児日記をつけ始めたような気がする。

でも、今は私へのプレゼントになっている気がする。
今の私への応援歌のように思う。

その意味では、次女にありがとうですね。

本当に数行の育児日記、今は宝物です。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする