会津天王寺通信

ジャンルにこだわらず、僧侶として日々感じたことを綴ってみます。

「山家学生式」「願文」でささやかな勉強会 柴田聖寛

2019-09-16 05:20:25 | 天台宗

 

 多くの人に天台宗の教えを知ってもらうために、ささやかな勉強会を開催いたします。そのためには、まず「山家学生式」と「願文」について皆さんと一緒に学びたいと思っています。昨日「山家学生式」「願文」に関する資料が比叡山から届きましたので、今後、日程などはブログなどを通じて、皆さんにお知らせいたします。

「山家学生式」の「山家」とは天台宗を意味し、伝教大師が独自の天台宗の学生養成が認められるように、嵯峨天皇に上奏した文書です。「六条式」「八条式」「四条式」の3部の総称です。そこには「道心ある人を名づけて国宝と為す」「一隅を照す、此れ則ち国宝なり」といった有名な言葉が書かれています。

「願文」は延暦4年に比叡山にこもった伝教大師が書き記したといわれる文章です。「愚が中の極愚、狂が中の極狂、塵禿の有情、底下の最澄、上は諸仏に違い、中は皇法に背き、下は孝礼を闕く。謹みて迷狂の心に随い三二の願を発こす。無所得を以て方便と為し、無上第一義の為に金剛不壊不退の心願を発こす」という一文に、誰しもが心打たれると思います。

 2年後には伝教大師1200年大遠忌を迎えることになりますが、私なりに「一隅を照らす」努力をしたいと思っておりますので、何卒よろしくお願いいたします。

                  合掌


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