会津天王寺通信

ジャンルにこだわらず、僧侶として日々感じたことを綴ってみます。

東日本大震災六周年合同追悼法要

2017-03-02 17:34:49 | 信仰

 会津天王寺との元三大師御誕生の玉泉寺(滋賀県長浜)とで法要

平成23年3月11日午後2時46分には私は本堂におりました。今まで体験したことのない非常に大きな揺れを感じました。

会津ではそれほど大きな被害はありませんでしたが、浜通り、中通りなどでは津波や家屋の倒壊などによる死者は1700人を超え、全壊した家屋も約17000に達しました。そこに追い打ちをかけるように福島第一原発の事故が発生したのです。

当時私は「一隅を照らす運動」天台宗福島教区の本部事務局長の職にありました。「雲仙普賢岳の火砕流流」「阪神大震災」「ナホトカ号日本海重油流出事故」「中越地震」などなどの災害に「一隅を照らす運動」は「天台仏教青年連盟」と共に、微力ではありますが救援活動をさせていただきました。

「東日本大震災」と名づけられた初期の段階で、会津を含めて東日本全体が大変なことになっていましたから、私も何かできないだろうかと思いまして、「一隅を照らす運動総本部」の企画委員をされ、当時は東雲寺のご住職で、現在は玉泉寺のご住職であられる吉田師に相談しました。吉田師が「被災地に救援物資を送りましょう」とおっしゃったので、3月16日に二人して同総本部へ現状報告をするとともに、支援物質の調達のため滋賀県を飛び回りました。17日に吉田師の御尽力で、宗派を超えて協力をいただいた「念法眞教」様、天台宗総長の濱中光礼様、天台宗社会部長村上圓竜様、滋賀教区長長山慈信様など多くの皆様からお預かりしました水、食糧、長靴、毛布、軽油等、起毛のズボンやジャンバー、大人用おむつ(今までの災害支援の体験からご高齢の皆様が我慢されるため)などを、株式会社MAU様四トンアルミバントラックを借り受け、吉田師と私等で支援物質を会津若松の救援対策本部に19日未明、また当日のうちに本宮市の高松山観音寺にお届けすることが出来ました。

さらに、吉田師が私に「仏教者としてお祈りを忘れてはいけないよね」とお話がありましたので、会津天王寺でも毎年3月11日には「東日本大震災受難者慰霊、並びに復興祈願法要」をお勤めさせて頂いております。

去る1月20日に閣議において、政府主催による「東日本大震災六周年追悼式」が同日に取り行われることが決定しており、「観音の里の長浜」では玉泉寺が中心になって市内の各観音堂で毎年追悼弔意の催しが行われています。

昨年から如意輪観音様の化身、比叡山中興の祖「元三大師御誕生寺玉泉寺」のご住職をお預かりなされた吉田師から「長浜と会津とで一緒になってお祈りしましょう」との誘いがありましたので、本年より会津三十三観音二十八番札所の高田観音がある会津天王寺と、長浜市三川の玉泉寺との合同法要を行うことに致しました。

東日本大震災から6年目を迎えましたが、まだまだ復興にはほど遠いのに、徐々に忘れられようとしています。小さな祈りですが「どうか震災被害の方々に暖かな心で接して頂きたい。よもやイジメなどありませんように」との思いをこめて、会津天王寺では私が天台宗の法華懺法の読経を上げますので、是非ともご参列のほどよろしくお願いいたします。

また、それに先立って天台宗福島教区3月5日、本宮市の高松観音寺で「東日本物故者慰霊七回忌並びに復興祈願法要」を執り行いますが、会津天王寺からは私のほかに、檀家総代の眞鍋幸意、斎藤富司、大堀市雄氏らが参列される予定です。

  

                            合掌  柴田聖寛