会津天王寺通信

ジャンルにこだわらず、僧侶として日々感じたことを綴ってみます。

夏ツバキの白い花は今が見頃です 柴田聖寛

2020-06-16 18:50:00 | 境内の花

 

 なつかしきお寺となりて沙羅の花   阿部みどり女

 私ども天王寺の夏ツバキの花が見頃になりました。小さな白花を咲かせ、樹形が美しいことから、玄関などに植栽されることが多いようです。別名沙羅(シャラ)ともいわれるのは、平家物語の「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹(サラソウジュ)の花の色、盛者必衰の理(ことわり)をあらわす」で有名な仏教の聖樹沙羅双樹に擬せられたからといわれます。
 山ツツジが一本だけで杉と竹藪の境内が今のようになったのは、多くの檀信徒の皆さんのご協力があったからです。とくに、立川浩さんにはお世話になりました。92歳になられた今も立川さんはお元気ですが。図面を私が引いて、二人して二段の異石を積んだ日のことが忘れられません。とくに沙羅とも呼ばれる夏ツバキは、住職になりたての私と立川さんが植えた花です。可憐な白い花を愛でていますと、30年前のことが思い出されてなりません。

                                                         合掌

 

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会津天王寺では山法師の花が見頃です   柴田聖寛

2020-06-04 07:13:32 | 境内の花

 

 山法師さながら白衣観音めく

                 羽部洞然

 今の季節の会津天王寺の花は山法師です。さながら「白衣観音」のようで、自然と手を合わせたくなります。白い衣をまとっている観音様のお姿に見えたのでしょう。小さな淡黄色の花で、その外側につぼみを包むように葉が変形した白く大きい総包片が4枚あり、あたかも花弁のようです。
 会津天王寺の門を入って左側の石灯籠の上の、高い木の上に咲いています。10メートルの高さにもなるといわれていますから、これからが楽しみです。本来は山の谷筋に生息する花で、水が常にある場所でないと枯らしてしまうので、乾燥させないように気を使っています。
 私どもの会津天王寺は、会津三十三番霊場の二十八番札所でもあります。山法師は「白衣観音」でもあります。散らないうちにぜひ会津天王寺においで下さい。お待ちしております。

                     合掌

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