会津天王寺通信

ジャンルにこだわらず、僧侶として日々感じたことを綴ってみます。

天台宗檀信徒会が根本中堂の大規模改修を見学 柴田聖寛

2022-08-03 11:52:03 | 天台宗

 

ー挨拶する眞鍋会長—

 天台宗檀信徒会(眞鍋幸意会長)の会長会と総会が先月八日と九日の二日間にわたって比叡山会館で開かれましたが、私も去る五月の同会役員会に引き続き、眞鍋会長のお伴をして、比叡山に出かけてきました。阿部昌宏宗務総長や岩田真亮教学部長のお二人には本当にお世話になりました。会議後に檀信徒の皆さんは、昨年に同檀信徒会が奉納した賽銭箱や、国宝である根本中堂大改修の模様を見学することができました。関係者各位のご配慮には深く感謝申し上げます。
 根本中堂とその前の廻廊は、400年ほど前に再建されましたが、老朽化が進んでいたために、滋賀県が平成28年(2016)に着手しました。昭和30年(1955)に半解体で一部分が改修されましたが、今回は大規模改修で「屋根の葺き替え」「塗装(ちゃん塗・丹塗・漆塗」「彩色の洗浄剥落止」「柱・軒廻り・床下の木部修理」「飾り金具の修理」が予定さています。
 根本中堂とその前方にある回廊(重要文化財)は、現在は大きな覆い屋「素屋根」の中にありますが、私たちは修学現場を見学できる「修学ステージ」(3階)で、工事関係者から説明を受けることができました。
 これまでに、根本中堂の「柱・軒回り・床下の木部改修」の沈下修正が行われ、真日本曳家協会からの要請を受けて、吾妻組が担当しました。床下で支えている柱を根継ぎする作業などが順調に進んでいます。目下、問題になっているのは、廻廊の屋根の改修に必要な長野県産のサワラ材の確保が難しくなっていることです。当初の予定の10年よりもずれ込み、工期が1年9カ月延長し、完成は2027年12月とみられています。
 工事期間中であっても、参拝ができるようにと配慮がされていますし、珍しい作業を目にすることもできますので、是非とも参拝のほどよろしくお願いいたします。

             合掌

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