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会津天王寺通信

ジャンルにこだわらず、僧侶として日々感じたことを綴ってみます。

世界の予測(2013年・平成25年) 柴田聖寛

2013-01-01 05:58:07 | オピニオン

 はじめに

みずのとみ年

ヘビは、古い皮を新しい皮に替える、2か月に一回脱皮。体調が悪いと脱皮が出来ず死んでしまう。

ヘビは鼻先の皮を枝などに引っ掛けて頭からシッポまで一気に脱げます。子供が、靴下を裏返しに脱ぐような感じでよく見ると、おなかの凹凸が逆になっているのがわかります。眼球に透明のまぶたで脱皮の時は一緒にとれる、急に物事の本質がわかる「目からうろこが落ちる」言葉は、キリスト教の新約聖書で、ここでいう「うろこは」魚でなく、ヘビの透明な「まぶた」を指しているといいます。

楽しく付き合う・・・・自分が木になることだ

脱皮と永遠性、毒蛇、ドクロを巻いたヘビとみるさらに水と火に連動、つまり、自然災害もありうる。日本人の死生観、これは、ヘビの脱皮にある、ただ、脱殻にならぬようがんばりたいものだ。冬眠のヘビが目が醒めるように、日本人としての魂を奮い起こせるか!

 ◎光が射す、が激動の年

 決めることができない政治から可能性を求め再び選んだ国民、決められるか?東日本大震災と原発事故2~3歩前進?

 1.ヨーロッパの経済危機に変わりない、通貨はユーロドイツが中心、諸外国、一部はユーロから離脱?経済は停滞気味

 2.米国大統領選挙、かろうじてオバマ再選したものの、二番底に向かっている。しかし、経済復活はなるか?またまた、TPPによる主導権争いか?

 3.米中対立の激化、米国は国益をかけた戦いになる。

   米国、日本、インド、ベトナム、フィリピン中心に、その他諸国を巻き込む中国包囲網強化となる

 4.中東はやはりイランの動向が焦点

   核兵器を開発、イラン、サウジ、イスラエルが激化このために日米欧、再度経済的に苦しむ

 5.日本は、冬眠したヘビが目が醒め2~3歩前進、ただ、デフレ脱却の為円を刷りまくれば後の世が心配だ

   メイドインジャパンの進化、成熟戦略、グローバル化との共生、長期的な研究開発、為替戦争に突入する。苦しくても実行力と将来に目を向けての投資が必要。(WTO本流―FTA個人の国、前進―TPP陰と陽)

   自由貿易協定がどうなるか?このへんが問題に。

 6.まだまだ続く権力闘争(10派とも?)。中国は、大人として世界に羽ばたく事が出来るか、ただ、小人として終わってしまうのかがポイント、張子の虎になってはいけない。バブル経済はもう少しで終って崩壊、物価高と社会騒乱が多発、国の安定は失ってきている、中国に進出している日本企業は再び悪影響を受けることになる。要注意

(注)ロシアは前向きになり領土問題は言わずに日本の技術力を買い求める毒蛇になろうとしている

 宗教家として一言

 1.道を守り、道を修め、相思うて相待て

 1.口にそ言なく、手にち罰せず

 1・我ために、仏を作るなかれ、我ために、経を写すなかれ、わが志を述べよ

 1.我が同法よ、童子を打たずんば、我が大恩となさん

   (伝教大師最澄ご遺言)

 


「伝教大師様と徳一菩薩」   柴田聖寛

2012-12-28 11:03:12 | オピニオン

 今から1200年も前に、隆盛を誇った南都仏教に背を向け、磐梯山の麓に慧日寺を開基したのが徳一菩薩でした。
 その当時は、僧侶の生活も華美に走り、乱れが目立つようになりました。太政大臣、法皇となって、権勢を恣にした道鏡のような僧も現れました。
 また、庶民の苦労を尻目に、寺院の建築費や維持費が増加し、それが国の財政を圧迫していました。納税の苦しみは増すばかりでした。
 そんな中で、新天地を求め会津を目指す徳一菩薩がいました。それを個人的な出来事として考えるのではなく、仏教の東漸として見た方が理解しやすいと思います。
 そして、あくまでも私の見方ではありますが、北陸を廻ってというよりも、房総半島などの太平洋側から、北上したのではないでしょうか。まずは現在のいわき市に出てから、夏井川渓谷を経由し、阿武隈川から本宮を通って、会津入りしたのだと思います。
 南都六宗の法相(唯識)の第一人者であった徳一菩薩は、背に磐梯山、南に猪苗代湖、東に奥羽山脈、西に阿賀川や越後山地といった四神相応の地に、慧日寺を建立したのです。風水の地の利、全てにおいて、最高であったからです。
 それだけの配慮がなされたために、徳一菩薩は民衆を教化し、伝道に成功することになったのだと思います。
 日本仏教の源流でもある天台宗の伝教大師様(最澄)と三一権実(三乗仏教と一乗仏教)の論争を繰り広げ、日本の密教の大成者であった空海にもあえて論争を挑もうとしたのは、辺陬の地である会津にありながらも、仏教者としての自信があったからでしょう。
 私も天台宗の僧ではありますが、伝教大師様と徳一菩薩の大論争を経て、仏教が日本に根付くことになったち信じています。仏教をめぐって、激しい議論をたたかわせ、切磋琢磨した意義は大きいものがあるからです。
 その当時は、南都六宗は腐敗の頂点にあり、僧綱職などを通じて、権力の中枢に結びついていました。それと妥協することを拒否した徳一菩薩は、自分を必要とする民衆への伝道を、最優先に考えたのでしょう。
 また、徳一菩薩が会津におられた時期は、天変地異が日本を襲った時でもあります。千年に一度ともいわれる昨年3月11日の東日本大震災によって、私たちは人間の非力さを痛感させられました。
 人間の奢り、文明の利器への過度な依存、それが招いた禍いではないでしょうか。人間の力ではどうにもならないものがあり、私どもは祈りを捧げるしかないのです。
 伝教大師様は「悉く仏性有り」と説いて」おられます。人間は弱いがゆえに、かえって信仰を踏み固めることができるのです。どんな人でも仏様になることができるという信仰は、徳一菩薩という論敵がいたおかげで、なおさら内容豊かなものになり、後の世に受け継がれることになったのです。それだけに、徳一菩薩を理解するためにも、まず伝教大師様の教えを学ばなくてはならないのです。
 私は今、会津の地にあって、志においては徳一菩薩の後を継ぎたいと思っています。「菩薩行」によってしか、今の日本の危機、いや世界の危機は救えないからです。

 

なお、私のこの文章は、平成24年10月に発行された、磐梯町編者の『徳一菩薩と慧日寺の祈りーエッセイ集2012』にも掲載されております。


2012年(平成24年)世界の予測

2011-12-30 21:46:47 | オピニオン

はじめに

壬辰(みずのえたつ)年、ふとい、はらむ、とき
振動によって奮い立つ、活動する時。辰の時期は朝であり、明るい年になる。辰は竜で、架空のもので、登り竜となる。だが、自然災害を体験し「かなわない」と思いながら、自然に学ぶべきだろう。

◎ 激動の年になる

1 ヨーロッパの経済危機はさらに深刻化する。通貨のユーロを維持すれば、ギリシアはユーロから離脱する。EU中央の権力の強化。各国は支出の削減と増税となる。ヨーロッパ全体が悪化する。経済は停滞。ユーロは生き残れるが、コストは高いものにつく。為替相場は、ユーロ90円台となる。

2 米国は11月大統領選挙。オバマの再選は可能性が低い。アメリカの景気は確実に二番底に向かう。2012年の景気を襲う二つのショック。○商業用不動産の暴落○ヨーロッパ経済、とくにポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシア、スペインによるショック。これがアメリカ大手BKの莫大な損害となり、第二のリーマンショックを起こすかも知れず、1ドル60円台の超円高となる。

3 米中対立の激化。「新冷戦時代」。中国は南シナ海全域を自国の領海化。今やインド、ASEAN、アメリカと連携を強化して、反中国包囲網を形成し、ミャンマーも、最近親中から親米へと大きく方針を転換した。

4 中東、イラン動向の焦点。核兵器を開発するイランとサウジアラビアとの対立が激化する。イランがイラクに侵攻し、シーア派国家連合が誕生するかもしれない。米軍はペルシア湾に駐留して、イランを牽制、一方イラン内部の政治反乱が起きる可能性もある。ホメイニを知らない若い人が50パーセント、イランの第二の春とも。日米欧はさらに経済的に苦しむことになる。

5 日本も二番底に落ちる。野田内閣(増税とTPP)。これを強行すれば、さらにデフレとなる。衆議院選挙となれば、民主党大敗、自民党中心もダメ。政界再々編に突入する。

6 中国はバブル経済の崩落が迫っている。中国経済を今日まで引っ張ってきたのは、日米欧への輸出と、不動産建設投資の二頭の馬車。これが崩れれば、中国経済が凋落するのは当然の結果である。1月の台湾の総統(大統領)選挙は、日本に重大な影響を与える。(民進党、蔡英文氏 独立志向強い)日本の国益により適した政治家である。中国の経済自壊が、中国共産党体制の崩壊に結びつくかどうかが問題。全く不明。物価が高く、社会騒乱多発。支配体制が容易に崩れることはないと思うが、社会騒乱が、国の安定を失わせるのは確実である。それが一層深刻化すれば、中国に進出している日本企業は、悪影響を受けることになる。

 

 宗教家として一言

1、道を守り、道を修め、相思うて相待て

1、口に麁言(そげん)なく、手に笞罰(ちばつ)せず

1、わがために仏(ほとけ)作るなかれ
                わがために経(きょう)を写すなかれ、わが志(こころざし)を述べよ

1、我が同法(どうぼう)よ、童子(どうじ)を打たずんば我が大恩となさん

                                  【伝教大師最澄ご遺言】