My Life

春夏秋冬~日々の徒然や思うことを綴った倉庫です。

更年期にはいって

2017-06-27 10:59:34 | かきもの
更年期のまっただなかの私は、寝ようと思ったとき倒れてしまって

気をうしなってしまった。


夫はとりあえず私をベットにだきかかえてねせたのだと、翌朝はなしてくれた。


わたしが、朝おきたとき、夫がきがついてよかったと、泣いて、抱きしめてくれた


そのときの夫の涙は一生忘れないとおもう。


そのころのわたしは、家事ができないほど衰弱していたが、

そして病院を紹介してもらい、入院のほうがはやくなおるということで

入院して、入院生活がはじまった。


更年期で、入院することも珍しくないのだという

「香川さん、はじめまして。たんとうの宮沢です。いまはどうですか?」

どうやら回診がはじまったみたいで、院長先生が私の担当らしかった。

「ぐっすり寝たので気分はいいです。でも」

「でも?」

「はい、どれくらい入院すればいいんでしょうか」

先生は言葉をえらびながら

「まず、ホルモン治療といって、女性ホルモンを体に入れる治療になります。

まずはゆっくりしてください。三か月くらいになります」

「そうですか・・」

思うに、婦人科でも三か月で退院させる、今の病院はだいたい三か月で区切りをつけることが

おおいのだという。


昼ご飯をたべて、夫がきてくれた

「かおりさん、ごめん」

「なんで?」

「入院は嫌だっていってたから」

「こちらこそ、ありがとうだよ。更年期は女性しかわからないもん」

「先生から聞いて、どれだけ更年期を理解できてないことがわかったんだ」

「仕方ないよ。こっちこそごめん」


更年期にはいって、思えば喧嘩の連続だった。

家出もした。自殺しようとも思いつめたこともあった。


入院してはなれてはじめてお互いの大切さがわかった。


そして退院のめどが立った日に外をみると


院長先生が、駐車場にたたずんでおられた


何を考えているのかわからないが

男の背中というのは一番本音がかいまみえるとおもうのである。


経営のことだろうか。また診療のことだろうか


そして退院の日、普段滅多に来ない弟夫婦もきてくれた。

先生も笑顔で

「よくがんばりましたね。これからも薬はのんだほうがいいです。

外来もあるので、よかったら通院してくださいね」

「受付で精算してくるからまってて」

夫は事務までいき、弟夫婦には、子供がいないので不妊治療をしたいと

病院をさがしていたという話になった。

「お姉さん、私ここに行きたいです」

「もう無理しないでよねえさん。そうだね。きいてみようか、不妊治療のこと」


まさに美輪明宏さんがよく言われている正負の法則をこれだけ実感したことは

なく、ありがとうとこころのなかで美輪さんにお礼をいった。


看護師さんも集まってくれて、笑顔で私は、退院した。

家に着くと、かわいらしい箱がテーブルにあった

「あけてみて」

「あ、指輪」

「今日は結婚記念日だよ、忘れていたでしょう」

「ありがとう」

「お店も予約しているから、夕食は外でたべよう」

こうして私たちは、夕方外に出た


人はいつなにがおこるかわからないけれど

乗り越えることはかならずできる。道はある。


来年の結婚記念日は、手作りの料理をつくろうとおもう。






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