My Life

春夏秋冬~日々の徒然や思うことを綴った倉庫です。

忘れられないおべんとう

2013-06-16 11:00:21 | 想い出の箱
母はもともとキャリアウーマンでした。

しかし、田舎の大家族の中で育ったので、外の仕事だけでなく、家事・・たとえば料理も自然に覚えたそうです。
田植えの時期、炊き出しをまかされ、三十人分くらいいつも食事をつくっていたと
聞きました。

母は結婚して専業主婦になったので、料理はいつも手づくり。
子供に良い食事・・ということで「カップラーメン」など総菜も買ってくることはなかったです。

料理は上手い方だったと思います。

そんな母の料理の中で、忘れられないものがあります。

公立高校の受験のときのお弁当です。

午前中、全く問題がとけなくて、とても落ち込みました。
とりあえず、食事の時間になったので、お弁当をとりだしました。
そのとき、バスケットなので、あれ?と思った。
いつもはお弁当箱なので、違うな?と思いました。

でてきたのはロールパンのサンドイッチ。
中身は私が好きな具が入っていました。

いつものお弁当だと眠気が来たり、トイレにいきたくなったり、そんなことが
あったらいけないと思ったのでしょう。
だからサンドイッチにしてくれたのだと思います。

食べていると、だんだん気持ちが落ち着いてきました。

おかげで後半は、落ち着いて問題を解くことができて、めでたく合格の運びとなりました。

合格は間違いなく、母のお弁当の助けがあってのことだったと思います。
忘れられないお弁当です。

母が生きていたころ、おにぎり、の話をしていて。
どうしておにぎりは普通のご飯以上においしいのだろう?という疑問に、
母は、「にぎる、という。おそらく作っている人の気持ちやエナジーが入るのだろう」
こう話してくれました。

現在、ツレが家で仕事をしているので、たまに変化をつけておにぎりをつくるときがあります。
やっぱり、へたくそでも、ごはん以上においしい気がします。

現在、包丁のない家があるとも聞きますが、下手でもいい、少しでもいい、「込めた」
「料理のエナジー」が間違いなく家族のバリアになってくれ、守ってくれるのだと
実感しています。






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