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2021.3.27 『美唄炭山』(781m)  またもや素晴らしい風景を堪能!

 三角点名に「○○炭山」とつく山には、

これまで栗沢町の「幌向炭山」(二等)、

夕張市の「真谷地炭山」(三等)などに登ったが、

今回の「美唄炭山」も同様で、

旧産炭地の山だ。

そこにはかつて炭都として栄えし頃の、

懐かしい名残が残っている。

そんな中には今だ露頭炭の採掘が行われており、

今回の取り付き点である、

「美唄ダム」に向かう途中にも、

採掘に関わる風景を目にする。

そして「美唄炭山」の存在は、

地形図を眺める中で知った。

 土曜の朝Hiromiを迎えに行き、

「美唄ダム」へと向かった。

先月美唄市で水道水が赤く濁るという現象が続き、

その原因がここ「美唄ダム」にあるような話しを耳にしていたので、

何か工事をしているのでは?

と、少々不安を抱えて行ってみたが、

その心配は無用だった。

 ダム管理事務所前の来客用駐車場を利用し、

7時50分スタート。

ダムから先は広く舗装された道路が続いているが、

道々美唄~富良野線の工事中で、

現在は「美唄ダム」でゲートが閉じられ、

完全に通行止めとなっている。

そのゲートをくぐって、

「東美唄町二の沢」に架かる大きな橋を渡った。

そして適当なところから、

右手の尾根末端に取り付いた。

足下の雪が固く締まり、

ツボ足で歩けるが、

気温の上昇とともに、

雪が緩んで腐り出すと深く足を取られるので、

スノーシュー装着で登っていく。

尾根筋ははっきりしている。

スノーシューのアイゼンがよく効いて、

大変歩きやすい。

ほぼ直線的に登りゆく尾根は、

約3km地点のCo.700で傾斜がきつくなり、

クラストした斜面に、

スノーシューでは危険なので、

Hiromiにスノーシューを外し、

アイゼン装着を指示した。

それで危険箇所を切り抜け、

10時05分、Co.760で、

「美唄炭山」に続く稜線に上がった。

すると素晴らしい!

この日も先週に続き素晴らしい眺めだ。

東側の夕張山地、

西側の増毛山地から樺戸山地が、

それぞれ澄んだ空気の中で、

美しい姿を見せている。

加えて純白の表大雪に十勝連峰だ。

三週連続でこの風景を楽しんでいる。

いやあ、幸せだねえ!

 楽しい稜線歩きだが、

なかなかアップダウンが激しい。

一旦100m下って、

同じだけ登り返す。

しかも急登もあり、

Hiromiはまたスノーシューを外し、

ザックにくくりつけての登行だ。

しかし絶景はそこここで眺められ、

その度に「すごい景色だなあ」、

を繰り返して言う。

そんな風景の中には、

先日歩いた『奔別岳』から『境山』への稜線が、

すぐ東隣りに見えている。

これにはともに苦労して登ったHiromiも、

感慨深げに見つめることとなった。

 登路の最後は直線的なすっきりとした尾根だ。

それをゆっくり登り詰め、

11時25分、二等三角点「美唄炭山」

三角点ピークは白樺が、

広く枝を張っているので、

周囲の風景をスッキリとは眺められないが、

枝の隙間からは、

やはり素晴らしい風景が楽しめる。

そんな満たされた中で、

簡単な昼食を摂っていると、

ガサガサーッ!

と音がするのでそちらに目をやると、

登ってきた稜線で雪崩が発生した。

稜線の上部ではなく、

途中から崩れ落ちたようだ。

昼食後下山を開始して、

雪崩の上部を通ると、

土臭さと植物の青臭さが、

辺りに漂っていた。

雪崩は植物を土とともに、

根こそぎ押し流したのだ。

自然がもつエネルギーの大きさに、

今更ながら驚かされた次第だ。

 下山は登路のルートを下ったが、

稜線のアップダウンがきついきつい!

Hiromiは相変わらず、

へっちゃらで登り返していたけどねえ・・・

登路で苦労した、

稜線から急な尾根の下りは、

もう雪が緩んでいたので、

スノーシューを手に持って下った。

あとは多少の登り返しがあるものの、

楽々下って「東美唄町二の沢」に架かる、

今は使われていない古い橋のたもとに下りた。

欄干が雪に埋もれた古い橋を恐る恐る渡って、

14時15分、ダム駐車場。

今回の山もいいルートだったなあ!

また素晴らしい体験ができたことに感謝し、

美唄市の「ぴぱの湯」へ汗を流しに向かった。

そしてその後月形町に移動し、

静かなところで車中泊とした。

 

 

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