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2021.3.14 『来霧岳』(らいむだけ・640m)  細尾根の急登に苦しむ

 日曜日(14日)の朝は道々美唄~富良野線の、

富芦トンネル付近で目覚めた。

外気温が+3℃。

山間部だと言うのに、

一晩中マイナス気温にはならなかった。

従って山の雪がゆるみっぱなしのため、

雪崩の危険があり、

予定した山に登ることをやめた。

それで代替えを『来霧岳』とした。

この辺りには未踏の山がゴロゴロしているので、

山選びに苦慮することはない。

地理院地図に『来霧岳』の山名はない。

しかし三等三角点を有し、

その点名が『来霧岳』と記されている。

なんともいい点名ではないか。

先日紹介した「左股」などという点名も、

もう少し個性的な名称にしてくれると、

益々登行意欲が増すというものだが。


 道々を「大滝トンネル」まで戻り、

「小滝の沢林道」入り口のゲート前を駐車地とした。

ただ、ゲートは除雪車に押された雪に埋もれて、

全く見えなくなっていた。



 8時40分、「小滝の沢林道」入り口をスタート。

林道には古いスキーのトレースが残っていた。

その上を歩くといくらか締まっているので楽ができる。

林道を700mほど歩くと、

林道分岐となり、

「サキベンベツ川」を渡る橋が現れた。

「小滝の沢林道」はここから、

「小滝ノ沢川」に沿って伸びることになる。

スキーのトレースはそのまま、

林道奥へと続いてることから、

おそらく『夕映山』を目指したものだろう。

 林道分岐から橋を渡った地点で、

右手の尾根に取り付いた。

急な尾根に手こずるHiromiが、

前を登ってほしそうにする。

先を入れ替わって登っていく。

そして尾根の頭に上がって、

またHiromiが前へ。

しかしまたすぐに斜度が増す尾根に、

足下の雪も腐り出す。

更に松の幼木が多く、

その枝が行く手を阻む。

全くうるさい枝だ。

邪魔な枝は身体にまとわりつくだけでなく、

それらをくぐろうとすると、

ザックに付けたピッケルの、

スピッツェに引っ掛かる。

これが煩わしくて、煩わしくて・・・

何度も口にした、「このやろう!」

Co.450で面倒な急登を終えて「ホッ・・・」。

一休みして先を進む。

しかし障害はこの後も続き、

さっぱりスピードが上がらない。

足下の腐れ雪も非常に不安定で、

空洞になった穴状地形に、

身体ごと飲まれる場面も。

そんな苦労を強いられて、

すっかり体力を奪われてしまった私は、

もうヘロヘロで Hiromiにやっと着いていく。

進み行く尾根は反時計回りで、

弧を描くようにピークを目指す。

途中から木の間越しに、

周囲の山々が望まれるようになり、

新鮮な山岳風景が素晴らしい。

きつくてヘロヘロだが、

魅力的な風景を楽しみながら、

なんとかかんとか登り詰め、

11時05分、三等三角点「来霧岳」

北東方向に芦別市野花南の、

『丸山』が思いの外近くに見えていたのが印象的だった。

ピークを少し外して、

風のないところで昼食。

腹も減り久しぶりに袋麺二個を食べた。



 昼食後下山はルートを変えた。

三角点ピークから、

直接林道に下ることとした。

ところが途中で登り返しを避けて、

雪崩斜面に入ってしまった。

Hiromiには申し訳なかったが、

速やかに下った。

「小滝ノ沢川」の河岸に下り、

徒渉地点を探して進むと、

ちょうどよいポイントで、

エゾシカの死骸を目にした。

気持ち悪くて近寄ることはできないが、

その死骸には頭部と、

胴体の皮だけが残っていた。

肉や内蔵は動物に処理された、

と言うことは理解できるが、

どういうわけか骨が残っていない。

いったいどういうこと?

 「小滝の沢林道」に戻り、

疲れた身体でダラダラと歩く。

そして13時30分、駐車地。

距離が 短い割にきつい山だった。

しかしHiromiは冒険的で面白かったと。

それはよかったねえ!

とにかく疲れたぁ~

 

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