テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

スリー・ビルボード

2023-04-21 | サスペンス・ミステリー
(2017/マーティン・マクドナー監督・脚本/フランシス・マクドーマンド、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル、サンディ・マーティン/116分)


 ミズーリ州エビング(架空の町)。7か月前に少女がレイプされた後に殺されるという事件が発生するが、未だに犯人の手がかりを掴めない警察に業を煮やした少女の母親ミルドレッドは町はずれの道路際の看板にメッセージを出す。
 「どうなってるの、ウィロビー署長?」
 癌で余命幾ばくもない署長を案じて部下のディクソン巡査はミルドレッドや看板を貸した広告会社に嫌がらせをするが、そんな中ウィロビーが自殺し、看板が燃やされるという事態になる・・。

*

 DVDジャケットの「衝撃のクライム・サスペンス!」という謳い文句に当然最後は事件が解決するものと思っていたら、肩透かしを食らいました。
 メッセージ看板を出したことによって発生するミルドレッドを中心とした人間模様の軋轢を描いた作品ですな。

 見どころは何と言っても主演オスカーを受賞したミルドレッド役のフランシス・マクドーマンドの演技。悲しみと怒りと後悔を心の奥深くに抱えた母親の表情がどのシーンにも表れていて素晴らしかったです。

 2度目の鑑賞で肩透かし感は消えましたが、振り返っても犯人の事は気になりますな。僕的には事件解決を暗示して終わるのがベストかな。





・お薦め度【★★★★=友達にも薦めて】 テアトル十瑠
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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もう (vivajiji)
2023-04-22 10:00:32
5年も前の映画だったのね〜
ローカルな人間模様を
凝視した良作でしたね。

「ファーゴ」では
お腹の大きい、田舎町の警察官を
飄々と演じたマクドーマンド、
くせ強目の女優さんですけれど
いつも上手いなぁと感じます。
この監督さんの新作「〜の精霊」、
賛否両論が散見されますが
観てみたいと思います。
返信する
イニシェリン島の精霊 (十瑠)
2023-04-22 16:16:36
予告youtubeを見ると、争いの原因が「??」な感じで続くんだろうなぁと。賛否両論に納得しちゃうかもネ。

>飄々と演じたマクドーマンド

若い頃の作品を見ると普通のお嬢さんのような役も出来る人なんですけどネ。少しづつ曲者感がついちゃった女優さんでしょうか。
返信する

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