テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

■ YouTube Selection (songs & music)


昔は梅雨が明けると待ちに待った暑い夏!と嬉しくなったもんですが、近頃はさっぱりですな。
この殺人的な暑さに恐怖すら覚えます。
梅雨が明けそうな今日この頃、願うのは曇り空と優しい雨のほうです。

しばらくお休みします

2021-07-27 | つぶやきメモ
 諸事情によりしばらくブログの記事更新をお休みいたします。

 思い起こすと2008年の4月に「ブログ休止のお知らせ」をして1週間で撤回するということもありましたが、今回はどうやら1週間で撤回ということにはならないと思います。
 いただいたコメントには極力お答えしますが、反応が遅いかもしれません。あしからず。

 あと、ブログトップの「予告編」や「 my personal songs & music」は気紛れに更新するやもしれませぬ。
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『後ろ姿はつらいよ』

2020-01-15 | つぶやきメモ
 「男はつらいよ」シリーズが終わって20年以上経っているわけですが、今年旧作のカットを利用した最新作が出来たという事で話題になっていますね。
 夕べもTVで熱烈な寅さんファンと山田監督、倍賞千恵子、前田吟などが出演した番組があってました。

 で、「男はつらいよ」といえば、僕も二十歳前にエキストラとして参加した経験があって、ふと思いついてyoutubeを探してみたんですが・・・有りました~♪

 シリーズ第11作。「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」
 シリーズの最良作という人もいる名作です。その終盤近くの1シーン。

 駅前食堂みたいな所で、寅さんとさくらが話をするシーンで、僕は二人の向こう側にいる青いヤッケ(フード付きジャケット)の青年です。
 設定は、山登りから帰って来た二人組の一人で、残念ながら僕は後ろ姿。
 リハーサルでは椅子に座ったまんま大きく背伸びをして山から下りてきた感を出して山田監督に褒められたんですが、その後本番ではしなかった。監督の視線を意識して自然な背伸びが出来ないかもしれない、そんなことを考えたんでしょうかねぇ。しなかったからと言って監督から特にお言葉は無かったんですが、45年経っても悔いが残るシーンでした。

 しかし今回動画を見つけて見なおしたら、結構色々と動きを入れてましたね。横に置いてある荷物の中を探るみたいな仕草をしたのは覚えています。おまけに結構映っていたのも驚き。後ろ姿なんで、本人と家族くらいしか分かりませんがね。




 
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2019年に観て、記事にしていない映画たち

2019-12-18 | つぶやきメモ
(↓Twitter on 十瑠 より(一部修正あり))

・2019年01月19日(土)
フランチェスコ・ロージの「シシリーの黒い霧」を観る。1962年作。アマゾンで買ったDVDだ。F・ロージの作品はなかなか観れないし、これは大昔からタイトルを知っていたので、ネットで見つけて即断した。

「シシリーの黒い霧」。ドキュメンタリー・タッチだが、過去と現在が入り乱れているはずなのに、今見てるのがどっちなのか分かりにくいのが難点。まだ1回しか観てないので評価はしないが、音楽はマカロニウェスタンを連想したな。

・2019年01月26日(土)
「セザンヌと過ごした時間」を観る。2016年のフランス映画。あるカードのポイントで無料で借りれたんだが、それほど期待があったわけではない。2時間近いがもっと長く感じたほど。2回目観るかは分からない。セザンヌとゾラの友情と決別の話。画家ってどうして死んでから評価が上がるのかね?

セザンヌってモネが嫌いだったんだね。そして金持ちのボンボンだったのに、理想の絵を求めて放蕩を死ぬまで続けた人だ。画集を持ってたけど、結局僕にもセザンヌの絵は分からなかったな。ゾラは「女優ナナ」や「居酒屋」なんかを書いた人だ。二人が幼馴染とはねぇ。

・2019年03月12日(火)
「わんぱく戦争」を観る。何十年ぶりだろう?すっぽんぽんでおチンチンを隠しながら林の中を走るちびっこが可愛くて良~く覚えているが、意外にもそれ以外の話はたいして面白くなかった。フランスらしいシーンもあるが、結局はお子様向けの映画でしょう。そのつもりで観ると楽しめない事はないかな。

・2019年05月25日(土)
アッバス・キアロスタミの「桜桃の味」を観る。イラン映画は初めてかも。自殺志願の男が、彼の最後の始末をしてくれる人間を探して回るロード・ムーヴィー的な作品で、ゆっくりとしたリズムながら段々と引き込まれる。但し、ラストが何故ああしたのか理解に苦しむ。蛇足にしか見えないが・・・。

・2019年07月08日(月)
地上波を録画していた「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を観た。話が面白いのは分かるけど、映画的には昇華されていない感じ。特に前半は筋をなぞっているだけで、後半も謎解きに助けられてる面白さ。

ネットでデータを見てて驚いたのが、次の年に中国でリメイクされていた事。主演はジャッキー・チェン。予告編を見たが、映像は邦画よりファンタジー色が強い感じ。三人組が邦画よりも子供っぽくて、こちらの方がファンタジーっぽさが増すかもね。あえて観たいとは思わないけど。

・2019年07月18日(木)
「ミス・ブロディの青春」を観る。監督が「ポセイドン・アドベンチャー」のロナルド・ニームっていうのが?だったけど、経歴を見ると文芸作も多いんだな。シリア・ジョンソンも出てたし、パメラ・フランクリンも。この映画もタイトルロールが本当に主人公?って思わせる映画だった。

・2019年07月31日(水)
親子四人で「トイストーリー4」を観てきた。2013年の「風立ちぬ」以来6年ぶりです。僕自身も映画館で観るのは6年ぶりかなぁ。まずは、予告編映像の音声のデカさにびっくり。お爺さんにはちょいと酷かな。流石に本編は静かなシーンもあるので気にはならないけど。

・2019年10月16日(水)
ルイ・マルの「恋人たち」を観る。傑作「死刑台のエレベーター」の翌年に撮った作品。マル26歳。映像とムードを楽しむ映画でドラマ的な物を期待してはいけない。つまり個人的には好みではない映画。しかし、やはり映画作家としての巧さは本物だった。カメラはアンリ・ドカエ。全編ブラームスが流れる。

・2019年11月28日(木)
ハルストレム監督の「僕のワンダフル・ライフ (2016)」を観る。ベストセラー小説の原作があるらしいが、僕は映画用に書き下ろされた本だと思ってた。犬の輪廻転生のドラマで、最後には会いたかった人との再会が待っているファンタジー。分かっていてもウルウルしちゃうよね。とにかくどの犬も可愛い。

*

 ツイートに出てきた映画は今後記事にしないという事ではありませんので、今回のツイートとは違う評価で個別記事にて登場する作品もあるでしょう。


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2018年に観て、記事にしていなかった映画

2019-10-16 | つぶやきメモ
 基本的に観た映画は全て記事にしようと始めたブログですが、紹介するまでもない作品もあるし、自分の理解を超えたモノもあるし、更には時間が無くて書けなかったものもあるしでなんとなく心残りだったんです。しかしそう云ったモノもツイッターには残しておいたりしてるので、今回そのツイートを備忘録としてアップしました。2019年もあと数か月という時期に、何故か2018年分からです。

*

・2018年01月04日(木)
アレンの「ミッドナイト・イン・パリ」を観る。なんかスチール写真ではゴッホタッチの絵が見れる感じだったけど、ゴッホは出なかったな。ゴーギャンは出たけど。オープニングのモネの絵を模した画は良かったなぁ。

・2018年05月25日(金)
一昨日、何十年かぶりにマルの「好奇心」を観た。双葉さんの評点が良かったし、マルの新作ということで高校生の頃に新作で観た映画だ。15歳の少年の童貞を捨てる話。そのお相手がなんと(!)というお話だが、当時はよく分からなかった。今はさらりと見れた。マル風スケッチ私小説。

・2018年06月08日(金)
レンタルにて「アイ・イン・ザ・スカイ」を観る。漠然とキャスリン・ビグローが絡んでいると思い込んでいたが、監督は出演も兼ねているギャヴィン・フッドという男性。中堅の軍人の役だった。

正式には「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015)」。以前、ブログで予告編を紹介して観たかった映画だ。イスラム国で主要な地位にいる欧米系のテロリストを英国軍がドローン軍機で攻撃する話だが、攻撃目標のそばに民間人の少女を見つけた為に政治的判断において葛藤する。

中盤までは硬派のサスペンスが高まっていくが、既視感のある政治家への批判的なシーンが出て来たリ、イスラム少女への配慮によって硬派の色を薄めていくのが印象的にはマイナスか。クライマックスにも雑な編集あり。★三つ。

・2018年09月03日(月)
「光をくれた人 (2016)」を観る。およそ100年前のオーストラリアの物語。美しく雄弁な映像と落ち着いた語り口は見応えあるけれど、ストーリーにデジャヴ感が・・。孤島での生活の為せるモノとはいいながら、愚かな行いの報いは予測通り。お涙頂戴的なエピローグにも違和感がありやす。

・2018年09月07日(金)
「光をくれた人」期限が来たので返却する。二度目を観るのに迷っている内に急な仕事が入って、結局一度しか観てない。今の所の感覚でいうとお薦め度は★三つかな。演出力が及第点だったから。謳い文句のように泣けることは無いだろうな、もう一度観ても。

・2018年10月24日(水)
マウロ・ボロニーニの「わが青春のフロレンス」を観る。高校生の時に封切で観た映画だ。半世紀近く前に観た映画だからオッタビア・ピッコロが出てたことくらいしか覚えてなかったが、ティナ・オーモンも出てたとは。主演はマッシモ・ラニエリ。海馬の奥に残っていた名前。この童顔の俳優だったか!

「わが青春のフロレンス」でのトリヴィア。オッタビア・ピッコロを見ててリンダ・ブレアを思い出した事。年齢はピッコロさんの方が10才上だけどネ。

・2018年11月04日(日)
何十年かぶりの願いが叶ってカレル・ライスの「裸足のイサドラ」を観る。芸術至上主義者を描いた作品って共感できないからいまいち入り込めないなぁ。だからコレはヴァネッサの演技を楽しむことにした。若い頃から50代までを演じた31才。我が子を亡くすって、現実と重なってなんか因縁めいてる。

*

 ツイートに出てきた映画は今後記事にしないという事ではありませんので、今回のツイートとは違う評価で個別記事にて登場する作品もあるでしょう。



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「光る眼」が・・・

2019-06-25 | つぶやきメモ
 ブログ友だち、オカピー博士が「光る眼 (1960)」の映画評をアップされて、『今年こそ、観ようと思いました』なんてコメントしたけれど、いざレンタルショップに行ったら95年のジョン・カーペンター版しかなくてがっかり。
 ツタヤの検索機で「光る眼」を探すと95年版しか置いてなくて、なんとオリジナルの方は「未知空間の恐怖/光る眼」なんて改題されている。
 結構珍しい作品もそろえているゲオにはマ行を探しに再度行ったけど、やっぱ無かったな。

 つまんないねぇ。
 カーペンターの方はカラーだし、ホラー色が強いだろうし、僕としてはモノクロで多少チープ感があってもSFっぽさが濃いだろう半世紀前のオリジナルが観たいんだよね。
 オリジナルの双葉先生の評価は☆☆☆★(65点)。博士の評価も☆☆☆★(7点/10点満点中)。まぁ、まぁなんだろうね。
 因みに、IMDbの評価は95年版は5.6で、オリジナルは7.3と、かなりの差がある。
 7.3というのはかなりの傑作という感じだけど、これはかなりマニアックな人の投票が効いてるんだろう。

 amazonで買うって手もあるけど、とりあえずは図書館のライブラリーとか探してみるかな。

*

 つぶやきついでに、今月の15日にイタリアのフランコ・ゼフィレッリ(Franco Zeffirelli)監督が亡くなったことも記しておこう。
 1923年生まれだから96歳か。
 僕は「ロミオとジュリエット (1968)」と「ブラザー・サン シスター・ムーン (1972)」を劇場で、そして「チャンプ (1979)」をDVDで観たな。
 米国アカデミー賞で監督賞にノミネートされた「ロミオとジュリエット」の印象が強くて、多分あれがゼフィレッリの最高作なんだろうけど、晩年の「永遠のマリア・カラス (2002)」、「ムッソリーニとお茶を (1998)」なんてのも観てみたいね。どの作品の紹介文にも“ヒューマンな・・・”という言葉が出てくるのがゼフィレッリらしい。
 合掌。




 
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「フェリーニのアマルコルド」を観る

2019-03-03 | つぶやきメモ
 以前にも幾つかありましたが、1回しか観ずに、でももう一度観るかは分からないという映画については、やはり備忘録として何がしか書いておきたいので“つぶやきメモ”しようと思います。

*

 「フェリーニのアマルコルド」
 「フェリーニのローマ」の2年後の1974年の作品でありますな。時にフェリーニ54歳。
 「ローマ」を観た時はまるで映像によるエッセイのように感じましたが、この「アマルコルド」にも少しだけそんな感じがあります。特に明確な物語は無く、フェリーニの故郷北イタリアの東部、アドリア海に面した港町リミニでの思い出を走馬灯のように描いた作品です。
 双葉さんの「外国映画ぼくの500本」にも入っている作品で、師匠(双葉さんのことです)の評価は☆☆☆☆★(85点)。大傑作ですね。
 師匠によると<「アマルコルド」とはフェリーニの故郷の北イタリアの方言「エム・エルコルド」(私は覚えている)のなまったもの>だそうです。<素晴らしいノスタルジア映画である>とも書かれていますが、個人的には昨年末に観た米国ノスタルジア映画「わが心のボルチモア」とはえらい違いですなぁ。

 イタリアの歴史に詳しい人、或いは古くからのイタリア映画を観ている人、そんな人には理解しやすい映画なのかも知れません。僕もそれなりに観ていますが、ちょっとこの如何にもフェリーニらしくカリカチュアライズされた人々には親近感がわかなくて、当然ノスタルジーも感じないですね。数多くのエピソードが描かれますが、意味不明のものも結構ありました。フェリーニの分身がどの子なのかもよく分からないし・・。

 二人の男の子がいる建設会社の親方の家族がメインですが、精神病院に入っている親方の弟を休日に車で外出させるエピソードとか、ファシスト党に親方が拷問されるエピソードは面白かったです。
 あと、町の皆がボートなどに乗って海に繰り出すんですが、目的は近海を航海中のアメリカの豪華客船を観る為で、真夜中にその大きな船が現れるシーンなんか圧巻です。そう、確かにどのシーンもフェリーニらしい美しい映像でした。

 たんぽぽの綿毛でしょうか、それが街に舞い始める春に始まり、次の綿毛の季節で終わるのですが、途中の季節の移ろいはあんまり感じませんでした。

 2回目は超特急で観た現時点でのお薦め度をあえて言えば、「一見の価値あり」です。どっちかというと「ローマ」の方が好きかな。
 「魂のジュリエッタ (1964)」の後のフェリーニは僕好みでは段々なくなっていったような気がします。そう考えると「甘い生活」が余計に観たくなりました。「LA DOLCE VITA(1959)」
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「マグノリア」を観る

2018-05-07 | つぶやきメモ
 何も情報を持ってない映画が観たくなって、夕べ買い物に行ったマックスヴァリューの上にあるゲオで「マグノリア」を借りてきた。
 「マグノリア」という言葉の入ったタイトルの映画が双葉さんの推薦映画の中にあったはずと思ったのもあるんだけど、ジャケットにベルリン国際映画祭金熊賞受賞とあったので違ってても損はないかとも思ったわけだ。調べたら双葉さんのは「マグノリアの花たち」というハーバート・ロスの作品だった。そうか。確かシャーリー・マクレーンが出てるやつだ。いつか観てみよう。

 「マグノリア」は群像劇のアメリカ映画だった。
 監督はダニエル・デイ=ルイスが主演オスカーを獲った「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007)」のポール・トーマス・アンダーソン(略してPTAというらしい)。
 ジェイソン・ロバーズ、トム・クルーズ、フィリップ・シーモア・ホフマン、ジュリアン・ムーア、ウィリアム・H・メイシー、ジョン・C・ライリーとか、その他にも色々と出ているけど分かったのはそれくらい。何しろ3時間超えの尺だもの。パソコンで観ながらふと中断した時に上映時間を見てびっくりしたね。
 幾つかのエピソードがパラレルに進行していって、確かにあるテーマに沿ったものなんだろうけど、僕にはよくわからなかった。
 タイトルの「マグノリア」というのは植物の木蓮(モクレン)の事なんだけど、ネットをググると特に意味はなく、映画の舞台になったロサンゼルスの通りの名前を付けただけという情報もあった。

 登場人物はこんな感じ。
 三人組の大人対子供のクイズ番組で大人を負かし続けている少年と彼の稼ぎをあてにしている父親。
 その番組の司会者で末期癌で余命いくばくもない老人は、不仲になって家を出ている娘の所に行くが追い返される。
 その娘は薬中で荒れた生活をしていて、彼女の部屋のTVの大音量に迷惑している近所の通報で駆け付けた警官(ライリー)は彼女を助けたいと思ってしまう。
 その昔、同じクイズ番組で天才少年と呼ばれた男ダニー(メイシー)は、今はコンビニのしがない雇われ店主をしているが、ミスが多くて解雇を言い渡される。
 そのクイズ番組を作っているTVの大プロデューサー(ロバーズ)も末期癌で、コチラはベッドで虫の息。かつて捨てた息子に謝りたいと彼を探すようにつききりの男性看護師(ホフマン)に依頼する。
 その息子フランク(クルーズ)は怪しげな啓蒙講演と啓蒙本でセレブになっている。

 というような話が、先行きの分からない、だけどつい観たくなるそんな調子で語られる。
 面白い、けど何度も観たくなるようなテーマを内包しているようには見えない。善意の人もいるが、ネガティヴ・ピーポーの方が多いかな。

 ウィキペディアによると、<監督ポール・トーマス・アンダーソンは、「(この映画は)エイミー・マンの歌にインスパイアされて作った」、「小説を映画化するのと同じコンセプトで彼女の音楽を映画化してみたかった」と語っている>らしい。
 「♪Save Me」とか「♪ Wise Up」とか、色々と唄っているけれど、冒頭のクレジットとその後に10分以上も流れたコレ(↓)を聴いていると、この映画は一体どこに向かっていくんだろうと思ったもんです。

 出演者の件で、ジュリアン・ムーアは死の床についている大プロデューサーの後妻。金目当てに結婚したけれど、今は夫を死ぬほど愛していて、裏切っていた過去の結婚生活を悔やんでいる。
 どうも、『後悔』というのがこの映画のテーマのような気がしてきたな。




 
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TVドラマ「娘の結婚」」を観る

2018-01-10 | つぶやきメモ
 8日の夜、「youは何しに日本へ」の後、チャンネルをそのままにしていたらドラマが始まった。「娘の結婚」。中井貴一が主演らしい。
 午後8時からスタートというのも珍しいなと思いながら、雰囲気が良かったのでそのまま観ていたら、その辺の映画を観るより面白かったので思い出にちょっと書いておこうと思う。

 妻が若くして亡くなった後、16年間男手一つで一人娘を育てて来た男に初めての試練がやって来る。それが「娘の結婚」。
 まさに小津の世界なんですが、それを佐田啓二の息子が主演しているというのも感慨深いですな。
 ネットで調べると2003年にも「娘の結婚」というTVドラマがあって、これは完全に「晩春」のリメイク(監督は市川崑)だったみたいですが、今回のテレQのドラマは小路 幸也(しょうじ ゆきや)という北海道の小説家による原作があるようです。

 9歳の時に母親を亡くした娘は父親と二人暮らし。父は幼い娘の為に朝食をこしらえ、学校へ送り出し、家事をやる。年頃になって働きだした娘にも、やはり朝食を作り弁当を持たせる。そんなふうに、手塩にかけて育てた娘が最近料理のレシピなんぞを聞いてくる。
 デパートの人事部に籍を置く父親は人一倍人の変化に敏感なのか、娘の変化にある予想を立てる。
 彼氏が出来たか?

 『あのね。お父さんに会ってもらいたい人がいるの』
 おずおずという感じで娘が話し出す。

 聞くと、以前亡き妻がまだ元気だった頃、親子三人で暮らしていたマンションで隣室だった家族の男の子だった。確かに娘とそんなに年の離れていない子だったが、その男の子が大きくなって娘と付き合っていたなんて・・・。
 再会は偶然だったらしい。仕事の関連で会ったら、彼だったという事。

 父親は娘には言ってなかったが、その彼の家族には一つ気掛かりなことがあった。
 マンションから今の一軒家に引っ越した後、そのマンションの住人と名乗る人物から一通の手紙が届き、そのマンションで飛び降り自殺があったこと、その原因が娘の彼の母親であるという内容だった。その母親がいわゆるモンスター住人で、マンションの中のヒエラルキーの頂点に立っており、パワハラによる自殺だったというのだ。その件は週刊誌ネタにもなっていた。

 成長した彼の事は知らないが、父親にとって何より気掛かりなのはその母親だった・・・。

*

 てな内容でね。
 またいつか再放送があるかも知れないし、DVDになるかも知れないのでストーリーはここまでにしておきましょう。

 父親、國枝孝彦には中井貴一。
 娘、実希には波瑠。
 亡くなっている母親、佳実は奥貫薫。
 美男美女揃いの癒し系の家族って感じですな。細やかな気配りができて家事もそつなくこなす父親って、今なら中井貴一か役所広司くらいかなぁ、演じれるのは。

 娘の幼馴染の彼氏、古市真には満島真之介。
 その父親、古市敏之には光石研。
 問題の母親、景子はキムラ緑子。うーん、いい配役。

 その他、國枝のやもめの友人柴山善郎に段田安則が扮し、大学時代の恋人で今は熟年離婚して独り身の女性片岡綾乃には原田美枝子も出ておりました。

 結論から言えば、娘は無事に結婚し、父親の危惧もそれなりに解消されるわけなんだけど、小津の「晩春」と同じように結婚式のシーンが無いっていうのも気に入ったね。
 エンドロールで、その披露宴の様子がスチール写真になって紹介されるのも、本物の披露宴の録画DVDの一コマみたいでしみじみするし、そのBGMに流れていたのが竹内まりや本人の「♪人生の扉」というのも泣かせるなぁ。




 ※見逃した方、今ならこちらで全編観れるようです。
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「海街diary」 雑感

2016-06-08 | つぶやきメモ
 「海街diary」は鎌倉が舞台だし、家族の話なので小津を思い起こさせるが、映像テクニック的には小津の手法は踏襲していない。
 会話する人物をローアングルの正面仰角で捉えたショットもないし、人のいない空ショットで時間を繋ぐところも殆どなかったように思う。少なくとも、モノ言わぬ物にも心があると感じるような空ショットはなかった。★一つの減点要因はそんな所にもあったかな。
 シーンの終わりはフェイド・アウトを使っていて、一旦スクリーンは黒くなった。フェイド・インは無い。
 昔は撮影後のフィルムに化学的な処理をしてフェイド・アウトさせたようだが、さてデジタルカメラで撮影しているだろう昨今の処理はどうやるんだろう?

 原作コミックについてウィキを読んでみると、登場人物はもっと多いし、人間関係も入り乱れているみたい。レンタル店で少し立ち読みしてみたが、単行本は小さいし、画にもあんまり惹かれなかったので読みたい気持ちは薄らいだ。

 最後に、是枝監督に『海街diary』についてインタビューした動画あったので転載。
 1962年生まれというから現在50代半ば。まだまだ面白い作品が生まれそうだ。





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「人生で大切なことは、何を手に入れるかじゃなくて、何を捨てるかということだ」

2015-11-29 | つぶやきメモ
 一昨日に投稿した新作映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」に関して、予告編のラストに流された主人公の言葉が気になってしばらく考えていた。

 「人間が生まれながらに持っている何かなのか、それともその後に身についた何かなのか?」とコメント欄には書いたが、まだ映画を観てもいないのに自分なりのモノが見えてきてしまって、映画のソレとは違うかもしれないけど書いておこうと思う。

 この“何を”というのは、人生の中でやってくる新しいモノの取捨選択の際の態度を言ってるんだと思った。
 還暦を過ぎると実感するが、人生というのは短いもんです。そんな限られた時間を有効に過ごすには、あれこれとやってくる魅力的な事物にすべて対応することはできない。ストレス過多になってしまう。
 何が自分にとって良い選択なのか?
 魅力的だけど、これは自分にとって本当に良いモノなのか?
 この選別の際の心構えとして、欲しいという欲求よりも大事なのは、スルーする勇気という事ではないかと。

 ブログの名称の下に(本来ならばブログの概要を書く欄に)気に入った映画の言葉を綴っていますが、その中に「ストレイト・ストーリー」からのものがあります。

“歳をとって良いことは、経験を積むことによって実と殻の区別がつくようになる事だ”

 ソール・ライターが言ってるのは、たぶんこれと同じ様なことなんでしょう。

“人生で大切なことは、何を手に入れるかじゃなくて、何を捨てるかということだ”
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■ YouTube Selection (予告編)


■ Information&Addition

※gooさんからの告知です:<「トラックバック機能」について、ご利用者数の減少およびスパム利用が多いことから、送受信ともに2017年11月27日(月)にて機能の提供を終了させていただきます>[2017.11.12]
*
●映画の紹介、感想、関連コラム、その他諸々綴っています。
●2007年10月にブログ名を「SCREEN」から「テアトル十瑠」に変えました。
●2021年8月にブログ名を「テアトル十瑠」から「テアトル十瑠 neo」に変えました。姉妹ブログ「つれづる十瑠」に綴っていた日々の雑感をこちらで継続することにしたからです。
●コメントは大歓迎。但し、記事に関係ないモノ、不適切と判断したモノは予告無しに削除させていただきます。
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◆【管理人について】  HNの十瑠(ジュール)は、あるサイトに登録したペンネーム「鈴木十瑠」の名前部分をとったもの。由来は少年時代に沢山の愛読書を提供してくれたフランスの作家「ジュール・ヴェルヌ」を捩ったものです。
◆【著作権について】  当ブログにおける私の著作権の範囲はテキスト部分についてのみで、また他サイト等からの引用については原則< >で囲んでおります。
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テアトル十瑠★ バナー作りました。リンク用に御使用下さい。時々色が変わります。(2009.02.15)