テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

フロスト×ニクソン

2023-07-29 | サスペンス・ミステリー
(2008/ロン・ハワード監督/フランク・ランジェラ、マイケル・シーン、ケヴィン・ベーコン
、レベッカ・ホール/122分)



 ロン・ハワード監督の「フロスト×ニクソン」を観る。
 ニクソンは勿論あのリチャード・ニクソンでありますな。ニクソン大統領が「ウォーターゲート事件」で世の批判を浴び続けてたまらず辞任をした、その後の話であります。
 対するフロストとはイギリスのTV司会者デヴィッド・フロスト。なんでも元コメディアンらしいです。エンターテインメント、バラエティ色の濃い番組の司会者である彼が、アメリカ進出の足掛かりにしようと大物政治家であるニクソンのインタビュー番組を作ろうとするんですね。大統領辞任会見を観たフロストがその視聴率に驚き、色気を出してニクソンの単独インタビューをやろうと。ところがマスコミ各社からのスポンサー料は思うように集まらず、ニクソンからは高いギャラを吹っ掛けられる。更にインタビューの撮影が始まると、集めたブレーンはニクソン憎しの人間ばかりで、フロストの攻め方がぬるいと責められる、という次第。
 資金集めをやりながらのインタビューの撮影が始まるも、ニクソン側からは「ウォーターゲート事件」関連の質問は最終日だけとの契約もさせられる。
 辞任会見でホンの一瞬、心の奥を覗かせたニクソンの表情にインスピレーションを得て企画したフロストだけど、四日間のインタビューの内三日はニクソンにやられっぱなし。さて、最終日、デヴィッドに起死回生の手は生まれるのか・・・。

*

 映画の脚本も書いたピーター・モーガンの舞台が元ネタとの事で、アカデミー賞では作品賞にもノミネートされたそうです。
 地味な題材なんですけどねぇ。流石、ロン・ハワード。これからどうなる?という語り口が面白う御座いました。
 ニクソンを演じたのは懐かしやフランク・ランジェラ。本人よりふっくらしてますが、雰囲気が出てますね。
 ランジェラ共々、フロストのマイケル・シーンも舞台で同じ役を演じたらしいです。
 ケヴィン・ベーコンはニクソンのブレーンのトップの役で、タカ派の感じがお似合いです。

 お薦め度は★三つ半。おまけは無しで、「一見の価値あり」です。
 主人公はフロストなんですが、ニクソンについても唯の悪役に終わらせてなかったですね。全てが終わった後のニクソン邸にフロストがプレゼントを持ってやってくるラストシーンは実話なんでしょうかねぇ・・。 




・お薦め度【★★★=一見の価値あり】 テアトル十瑠

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