テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。

■ YouTube Selection (予告編)


4/16(金)公開

■ YouTube Selection (my personal songs & music)


河島英五。“ホモ・サピエンス”時代に「♪てんびんばかり」で注目した。
1986年。お酒のCM曲だったが、後にヒットして紅白にも出場した。
今でもお酒を飲むと唄いたくなる曲だ。
作詞は阿久悠、作曲は森田公一。「♪時代おくれ」

ザ・西部の男 【Portrait Q -№171】

2021-04-01 | Who is・・・?
 ポートレイト問題第171弾。





 1918年オクラホマ生まれ。
 牧場で働いていた時に映画用の馬の調教師に雇われ、ついでにエキストラをやり、スタントマンとしても出演する。やがて俳優デビューをはたしジョン・フォード一家としてキャリアを積んでいった、との事。
 71年。ポートレイト(↑)の作品でアカデミー賞等で助演男優賞を受賞。当時高校生だった僕もちゃんとこの方を認識したわけです。顔付から悪役が多い印象ですが、以降も息長く俳優生活を続けられたようです。
 1996年77歳で亡くなられました。
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唄って踊れて、ゲイ無しとは(笑) 【Portrait Q -№170】

2021-03-01 | Who is・・・?
 ポートレイト問題第170弾。





 今月はなかなか問題が思いつかず明日以降にずらそうかなと思っておりましたが夕べ突然閃きました、このお方が。
 ベテランさんでもお忘れの方もいらっしゃるのでは。
 1931年シカゴ生まれ。御年89歳!らしいです。
 昔々、お茶の間の吹き替え版で何本か観たはずですが、主演された有名作も忘却の彼方。マリリン・モンロー共演のミュージカルっぽい作品も観た事は覚えていても内容は・・・
 60年代以降は歌手活動が中心になっていたそうです。
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my personal songs & music

2021-02-21 | my personal songs & music
 去年「パーソナル・ソング (2014)」という映画を知りました。
<これまで治療法がないと言われていた認知症の患者に、その人にとっての思い入れのある曲“パーソナル・ソング”を聞かせたところ症状が劇的に改善したという驚きの音楽療法に迫るドキュメンタリー>だそうです。
 まだ観てないんですが、“パーソナル・ソング”というものに興味が湧いてきて、さて自分は今までどんな音楽を聴いてきたのか、またそれを一覧にしたらどんな風景が見えてくるだろうか、そんな想いになって去年の暮(2020.12.24)から「my personal songs」というのををブログのトップにあげるようになりました。一覧はPCの中にテキストデータとして作っておりましたが、せっかくなのでメモ記事にしました。
 曲名が増えてきたら記事も分割されるかもしれませんが、お気に入りの曲が有ったらあなたの思い入れをコメントして下さい。

*

【あ行】
・♩青い影 / プロコル・ハルム ~ これも深夜のTV音楽番組で良く聴いていた。オルガンの音色とボーカルが印象的。
・♩明日に架ける橋 / サイモンとガーファンクル ~ (メモ消失。日本では1970年の曲)
・♩アクエリアス(輝く星座) / フィフス・ディメンション ~ 1969年。フィフス・ディメンションは、この曲でグラミー賞を獲る。美しコーラスとマリリンのボーカルに僕は惹かれていった。「Aquarius」が「みずがめ座」の事と知ったのもこの時だった。
・♩雨に消えた初恋 / ザ・カウシルズ ~ 今日は雨が降っているので雨に因んだ曲を思い出してたら、1967年のコレ。家族バンドも色々あるけれど、カウシルズははしりの方かな。この曲以外は知らないけどネ。
・♩異邦人 / 久保田早紀 ~ 今も名曲としてTV番組でも紹介され続ける歌だ。1979年。すっかり忘れているけれど、三洋電機のTVCMタイアップ曲だったらしい。歌詞もサウンドも中東ムードたっぷり。可憐な容姿も魅力的だった。
・♩上を向いて歩こう / 坂本九 ~ 作詞:永六輔 作曲:中村八大 唄:坂本九。日本では1961年のリリースだが、1963年アメリカで№1ヒットになったのが有名。アメリカでのタイトル「sukiyaki」にはびっくりした。
・♩永遠の嘘をついてくれ / 中島みゆき&吉田拓郎 ~ いつ削除されるか分からないのであげておこう。2006年に吉田拓郎とかぐや姫合同で開催されたつま恋コンサートでの曲だ。作詞作曲は中島みゆき。1995年に拓郎に依頼されて作ったこの曲を、2006年のコンサートに飛び入り参加で唄っている。拓郎60歳、みゆき50代半ばの歌姿がカッコいい。
・♩大阪の女 / ザ・ピーナッツ ~ 1970年。ザ・ピーナッツには珍しい大阪が舞台の演歌。作詞:橋本淳、 作曲:中村泰士。レアな好みかなと思ってたけど、結構な人気の歌らしい。
・♩大空と大地の中で / 松山千春 ~ 1977年のファーストアルバムで聴いた曲。この頃の声は良かったなぁ、伸び伸びしてて。

【か行】
・♩案山子 / さだ まさし ~ (メモ消失。1977年の曲)
・♩喝采 / ちあきなおみ ~ ひなびた町の昼下がり、教会の前にたたずむ喪服の女 初めて聴いた時、外国映画のワンシーンの様だと思った(確かに「喝采 (1954)」というハリウッド映画もあるけどネ)。1972年のレコード大賞受賞曲である。
・♩季節の中で / 松山千春 ~ チョコレートのTVCMに使われて大ヒットした。九州の僕が最初に千春の名前を知ったのもコレかなぁ。その後、姉が買ったアルバム「起承転結」も良く聴いていた。
・♩君といつまでも / 加山雄三 ~ 若大将のこの歌を青大将に捧げましょう。1965年。トリプルミリオンを達成した『エレキの若大将』の挿入歌。そんなに唄いませんでしたが、実は大好きで得意だったんです。
・♩唇をかみしめて / 吉田拓郎 ~ 1982年、「刑事物語」の為に作られた曲だが映画も観てないので良く知らなかった。十数年後、会社の飲み会で同僚が唄って改めて良い曲だと気付いたという記憶がある。その後CDを探してウォークマンに入れた。映画は今もきちんと観てない。
・♩クリスマス・イヴ / 山下達郎 ~ (メモ消失。1983年の曲)
・♩帰って来たヨッパライ / ザ・フォーク・クルセダーズ ~ 1967年。ある日学校に行ったらこの歌の事でバズってた。「帰って来たヨッパライ」という題名だけではどんな歌かも分からなかったが、当時のレコード売上げ№1の記録を更新する大ヒット曲になった。
・♩元気です / 吉田拓郎 ~ 1980年、宮崎美子が女優としてデビューしたTVドラマの主題歌。TBSでもNHKに対抗して連続テレビ小説があったんだよね。カラオケで良く唄ったけど、知ってる人は少なかった。
・♩恋の終列車 / ザ・モンキーズ ~ これがモンキーズのデビュー曲「恋の終列車」。今聴いてもビートルズに似てるよなぁ。彼らのTV番組も毎週のように見てた。アイドルだったな。
・♩恋のフーガ / ザ・ピーナッツ ~ ピーナッツには好きな曲が多いが、コレも個人的には上位にある。1967年。作詞:なかにし礼、作曲:すぎやまこういち、編曲:宮川泰。
・♩心もよう / 井上陽水 ~ 1973年。ラジオで流れない日はないくらいの大ヒットだったと思う。年末にはコレも収録されたアルバム『氷の世界』が発売されたが、和のテイストの曲もある中、録音はロンドンだったらしい。

【さ行】
・♩時代おくれ / 河島英五 ~ 河島英五。“ホモ・サピエンス”時代に「♪てんびんばかり」で注目した。1986年。お酒のCM曲だったが、後にヒットして紅白にも出場した。今でもお酒を飲むと唄いたくなる曲だ。作詞は阿久悠、作曲は森田公一。「♪時代おくれ」
・♩白い一日 / 小椋佳 ~ 1973年。作曲は井上陽水(「氷の世界」に収録)。顔も知らない歌手だったが、柔らかい歌声が印象的だった。
・♩白い恋人たち / フランシス・レイ(13 Jours en France) ~ 1968年製作のクロード・ルルーシュの映画、「白い恋人たち」のメインテーマ。この熱狂を取り戻すには、今は退屈を根気よく我慢するしかない。
・♩白い冬 / ふきのとう ~ 1974年リリースの「ふきのとう」のデビューシングル。彼らもアラセヴンなんだね。
・♩招待状のないショー / 井上陽水 ~ 俯いてテーマを探していた井上陽水が、前を向いて歩きだした。そんな感じだった、1976年のアルバム「招待状のないショー」
・♩スノーバード / アン・マレー(Snowbird / Anne Murray) ~ 1970年。カナダの歌手アン・マレーのヒット曲。当時高校生の僕もラジオから流れるこの歌声に癒された。
・♩外は白い雪の夜 / 吉田拓郎 ~ 1978年。作詞は松本隆。青臭いっちゃぁそうだけど、遠い目にはなるな。紅白でも唄ったらしいけど全然覚えてない。
・♩西暦2525年 / ゼーガー&エバンス ~ 1969年。子供だったから、タイトルとメロディーのかっこ良さだけに惹かれたけれどシビアな歌詞だったんだね。今でも受けるわ。

【た行】
・♩津軽恋女 / 新沼謙治 ~ 1987年2月に発表された新沼謙治のヒット曲。サビの部分の歌詞は太宰の「津軽」からの引用だそうな。
・♩津軽平野 / 吉幾三 ~ 千昌夫の1984年のヒット曲だけど、作ったのは津軽出身の吉幾三だ。「汽車」って・・昭和だなぁ。
・♩天使の兵隊 / オリジナル・キャスト ~ 1970年。この頃はフォーク・ロックというジャンル名も生まれた。オリジナル・キャストはカナダ出身。寓話的な歌詞を力強く歌う女性ボーカルが魅力的だった。

【は行】
・♩ハートに火をつけて / ホセ・フェリシアーノ ~ 勿論最初はドアーズで聴いたんだけど、僕はこっちが好きだった。1968年。盲目のギタリストでボーカリスト、ホセ・フェリシアーノ。実写動画があったけど、音が悪いのでこっちを。
・♩冬の散歩道 / サイモンとガーファンクル(原題:A Hazy Shade of Winter) ~ 1960年代後半に発表された曲。LPもEPレコードも持ってなかったけど何故か印象に残ってる。
・♩舟歌 / 八代亜紀 ~ 映画『駅 STATION』でも挿入歌として流れたこの曲。作詞: 阿久悠、作曲: 浜圭介、編曲: 竜崎孝路。呑んべぇの先輩が酔うと必ず唄ってたなぁ。
・♩ブルー・ライト・ヨコハマ / いしだあゆみ ~ 1968年。ツイッギーのようなスタイルと鼻にかかった甘い歌声。綺麗なおねえさんに見惚れてました。
・♩僕の歌は君の歌 / エルトン・ジョン(原題:Your Song) ~ 1970年。初めて聴いた天才エルトン・ジョンの最初のヒットソングらしい。美しいメロディだけど、顔はカポーティみたいなんだよね。

【ま行】
・♩迷い道 / 渡辺真知子 ~ 1977年。デビューした彼女がTVで唄っているのを見て、ちゃんと唄える新しいシンガーソングライターが出てきたと思った。編曲担当の船山基紀と組んで、この後も数々のヒット曲を出す。
・♩港町ブルース / 森進一 ~ 1969年、森進一の初のミリオンセラーとか。日本各地の地名が出てくるのと、絞り出すような歌声が印象的な演歌だった。
・♩結詞 / 井上陽水 ~ 1976年に発売されたアルバム「招待状のないショー」のラスト曲だ。唯一無二の陽水の世界がここにある。
・♩胸いっぱいの愛を / レッド・ツェッペリン ~ 1969年(日本では70年か)発売のセカンドアルバムを買った。粒ぞろいの名曲だらけだった。やがて僕はハードロックから離れてゆくが、彼らはレジェンドになっていった。
・♩迷信 / スティーヴィー・ワンダー ~ 1972年。ラジオで良く聴いたなぁ。オープニングのギターとキーボードが重なった音がカッコいい。この曲にジェフ・ベックが絡んでたなんて。知らなかったのか、忘れたのか(笑)

【ら行】
・♩ラスト・クリスマス / ワム(Last Christmas / Wham!) ~ (メモ消失。1984年の曲)

【わ行】
・♩わかれうた / 中島みゆき ~ (本人の動画が無くなっているのでテイストの近い研ナオコバージョンを)「時代」も「アザミ嬢」も知っていたけど中島みゆきの名前を覚えたのはこの歌からだった。1977年。芝居がかった歌詞は本気の表れか。職業男性作家には書けない言葉が印象に残った。

【英数字】
・♩Alone Again (Naturally) / Gilbert O'Sullivan ~ 1972年の好きな曲。エルトン・ジョンの様でもあり、ニルソンの様でもある。センチメンタルなサウンドが失恋の歌かと思わせるが、実は・・・。
・♩Bittersweet Samba / Herb Alpert & The Tijuana Brass ~ 1967年に始まったラジオ「オールナイトニッポン」のテーマ曲として有名。今も番組は続いているようですが、この曲もいまだに使われているとか。僕らにはただ懐かしいとしか言えない。ハーブ・アルパート、ハンサムだったなぁ。
・♩Brandenburger / Nice ~ 初めてラジオで聴いた時になんてカッコいいんだと思ったね。だってバッハをロックにするんだもの。その後、キース・エマーソンはE.L&Pを作って更に磨きをかける。
・♩Close To You / Carpenters ~ 最初に聴いたカーペンターズは「涙の乗車券」だけど、グッと惹かれたのはコレからだった。作詞:ハル・デヴィッド、作曲:バート・バカラックの名曲だ。
・♩Come Together / The Beatles ~ 1969年11月にビルボードで1位を獲ったらしいが、僕も冬にお家で聴いていた記憶がある。ジョンが「Shoot me」と言っているのが・・・
・♩Everybody's Talkin' / Nilsson ~ ニルソンのカバーは1968年だが、僕が知ったのは勿論「真夜中のカーボーイ(1969)」で。収録されたアルバム「空中バレー」は宝物だった。
・♩FENCEの向こうのアメリカ / 柳ジョージ&レイニーウッド ~ 港町のブルース繋がりで「港亭」を聴きたかったんだけど、youtubeに無くてこっちにした。どちらも1979年発売のアルバム「Y.O.K.O.H.A.M.A.」に入っていた曲だ。
・♩Give Peace a Chance / Plastic Ono Band ~ 今聴くとラップですな。1969年のプラスチック・オノ・バンドのデビュー曲。僕は「いちご白書」で聴いた。その前にラジオでも聴いた気がするが。
・♩Goodbye / Mary Hopkin ~ メリー・ホプキンといえば「悲しき天使」だけど、僕にはこっちが印象的。1969年。ビートルズ色というかマッカートニー色濃いメロディーと音。でもこの後二人には亀裂が入ってしまうんだよね。
・♩Groovin' / The Young Rascals ~ 1967年のヒット曲だからリアルタイムで聴いていたかは微妙。外国のミュージシャンを紹介する深夜のTV番組で見たのかも。今日もどこかのラジオで流れてるかな?。
・♩Hey Now (Girls Just Want to Have Fun) / Cyndi Lauper ~ 1983年のヒット曲をレゲエバージョンにして1994年に再ヒット。MVをみてるとフェリーニ映画の1シーンみたいだよね。親日家で知られる彼女が日本の物まね番組に出たのも覚えてる。
・♩Bourée / Jethro Tull ~ 1969年。ラジオから流れてきたこの曲には惹き込まれたなぁ。名前だけは知っていたジュスロ・タルの噂の音だった。イアン・アンダーソンのフルートがカッコいい。
・♩THE CHRISTMAS SONG / 竹内まりや(作詞:メル・トーメ、作曲:ボブ・ウェルズ) ~ (メモ消失)
・♩One / Three Dog Night ~ 1969年。スリードッグナイトの全米5位までいった初めてのヒット曲。後にこれがニルソンの曲だと知るのでした。
・♩Paint It Black / Rolling Stones ~ 家にあった唯一のストーンズのレコード、ベストアルバムの1曲目がこれだった。「黒く塗れ!」。1966年。
・♩Proud Mary / Creedence Clearwater Revival ~ 最初に聴いたのは「♪スージーQ」だけど、ヒットしたのは1969年のコレかなぁ。数々のヒット曲があるけれど4年余りの活動期間だったらしい。最も人気があったのは「♪雨を見たかい」だろう。
・♩Simon Says / Fruitgum Company ~ 1967年。当時はバブルガムロックと呼んだりもした。スタジオミュージシャンで結成したバンド名は「1910フルーツガム・カンパニー」
・♩The Long And Winding Road / The Beatles ~ これも1970年、「明日に架ける橋」と同じ頃にラジオで良く聴いた曲だ。アルバム「レット・イット・ビー」に入っていた。
・♩Roundabout / YES ~ 1971年。ラジオで聴いて好きになった曲。4作目のアルバム「こわれもの」にも収録されている。こうしてピックアップしていくと、英国バンドが多いなぁ。
・♩What's Going On / Marvin Gaye ~ 1971年。ラジオから流れたこの曲にすぐに惹かれた。コレ以外にもゲイのヒット曲はあるけれど、一つ挙げろと言われたらやっぱコレ。この13年後、44歳の最後の日に自宅で亡くなった。
・♩YEEL / いきものがかり ~ 卒業のシーズンになると思い出してしまうこの曲。メジャーデビューから3年後の2009年に出されてオリコン1位を獲得した。「いきものがかり」といえばまずコレを思い出すんだよなぁ。
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パラサイト 半地下の家族

2021-02-11 | サスペンス・ミステリー
(2019/ポン・ジュノ監督・共同脚本/ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム/132分)


 韓国映画は高評価の多いキム・ギドク監督作品でさえ一本も観ていない僕だが流石にコレはいつか観ようと思っていた。なにせ米国アカデミー賞の作品賞、監督賞を受賞したのだから。それが先月、地上波でノーカット放送されたので迷わず録画した。以前ならNHK以外はなかなか録画もしなかったが、去年買ったレコーダーは再生時にCMをスッ飛ばしてくれるスキップボタンがあるので助かるのだ。

*

 韓国、ソウル。
 かつてソウルでは北朝鮮からの攻撃に備えて集合住宅を建てる際には防空壕として地下に部屋を設ける事が義務化されていた。時と共にその危機意識も薄れていき、また経済的な理由もあって地下室も住居として賃貸することが許されるようになった。外光を採り入れる窓が小さく虫の発生も多い、この半地下の部屋は賃借料が安い為、貧困家庭の象徴的なものとなっていた。
 この映画は、そんな半地下で暮らす貧困家族が主人公である。
 父親のキム・ギテクは何事にも我慢強く温厚な男。その妻のチュンスクは元アスリート。息子のギウは2年目の大学浪人で、美術系が得意な妹のギジョンも浪人生という四人家族だ。
 ピザ屋の配達用紙パックの組み立てアルバイトを家族総ででやっているという家族紹介のシーンが簡潔に描かれた後、ギウの友人でエリート大学生のミニョクが訪ねて来て物語は動き出す。
 ミニョクの用事はこういう事だった。
 長期の留学をすることになったのだが、今英語の家庭教師をしているパク家の長女、女子高生ダヘの後任の先生になって欲しいというのだ。ギウが自分は大学生でもないしミニョクには学生の知り合いが沢山いるだろうに何故?と聞くと、ミニョクは可愛いダヘに性欲旺盛な大学生は紹介したくないし、ギウの英語の実力は学生並みだから問題ないというのだ。自分の紹介ならばあちらの親も疑わないし、なにしろダへの母親はミニョク曰く『シンプルな人』らしい。つまり単純な人というわけ。要するにミニョクはダヘが好きなのだ。
 ダヘの父親はIT企業の社長をしている金持ちなのでアルバイト料も良い。ギウは妹のギジョンに学生証明書を偽造させて、高台にあるパク家の大豪邸を訪ねるのであった。

*

 英語原題は【parasite】。寄生生物ですな。
 邦題では後ろに「半地下の家族」とつけて、ちょっと「万引き家族」を連想させるようなモノになっていますが、この映画には社会的な視点を無理強いさせるような所はないです。単純にサスペンスとして楽しめます。勿論、現代社会の物語ですから世相は反映されていて、ブラック・コメディ的な部分も多くそこも興味深いところではあります。

 さて、この後どの様にキム一家がパク家に寄生していくか、ちょっとだけ書いておきましょう。

 パク家にはダへの下に小学生のダソンという男の子がいて、彼は少し問題児。落ち着きが無く突拍子もない言動を見せる。ただ絵を書くのは好きらしく其方の才能を伸ばそうと家庭教師を付けたんだが、やはり落ちつかい態度に何人も辞めていったという過去がある。壁に飾ってあったダソンの特異な絵画を見たギウは、自分の従姉妹の知り合いにアメリカ帰りのアート系セラピーに強い女性がいるが、彼女ならダソンの力になるかも知れないと言う。
 シンプルなパク夫人はギウの言う帰国子女に逢ってみる事にするのだ。

 勿論、その女性に成りすますのがギウの妹ギジョン。
 ネットでかじったアートセラピーの知識を適当に混ぜてまんまとダソンの絵の家庭教師になる事に成功するのです。ダソンの絵には小さい頃のトラウマが描かれていると言うと夫人は驚く。ダソンがかつて家の中でお化けを見たと卒倒した過去があったからだ。ダへは弟には虚言癖があるというのでトラウマもそういう類のモノかと思っていたら、終盤になって嘘ではなかったことが分かる。

 パク家の父親であるパク氏はIT企業の社長なので専属ドライバーがいるが、このドライバーの職を乗っ取るのがキム家の父親ギテクだ。乗っ取りの段取りについては割愛しましょう。ここでアイデア賞を発揮したのがギジョンだった事だけ書いておきます。

 キム家で無職は後は母親のシュンスクだけ。
 彼女が乗っ取るのがパク家に長年仕える住み込みの家政婦のムングァンです。ダへによるとムングァンには桃アレルギーという持病があり、なのでパク家では桃が一切出てこない。これを聞いたギウが一計を案じる。ま、これも割愛しましょう。
 そうやって、ついにはキム家は全員がパク家に寄生することに成功するわけです。

 ダソンの誕生日、パク一家はテントや食料品を車に詰めてキャンプに出発する。一泊の予定なので寄生家族のキム一家は半地下の部屋から抜け出し、なんの気兼ねも無く豪邸の居間に集まり、酒やおつまみを並べて寄生成功の祝杯をあげる。
 夕方から曇り出した空からは夜になって雨が降り出した。すると何の前触れもなくインターホンがなる。
 やって来たのは少し前に解雇された前の家政婦ムングァンだった。急に首になったので地下室に忘れ物をしたのを思い出し取りに来たという。ダへとはメールのやりとりをしているので今夜パク家が留守なのを知っていたというのだ。
 シュンスク以外の寄生者が陰に隠れて様子を見ていると、ムングァンは地下室に降りていく。なかなか上がって来ないのでシュンスクも降りていくのだが・・・。

*

 お薦め度は★四つ半。
 雨の夜に急に帰って来たパク家とキム家との騒動が、ドリフターズのドタバタコントみたいで少々長いと感じたので★半分減点しましたが、なにより画作りがスマートなのでストレスなく観れるのがいいです。
 伏線が伏線らしくなく語られているのもスマート。
 キャンプの夜の雨が高台の豪邸にはなんの支障も無いのに、半地下家族の本拠地には災害となってしまっていたという展開。
 片やお祝いパーティーの準備でウキウキしているシーンの裏では、降雨災害の被災者が集まる体育館で古着の配給が始まっているという皮肉。
 怒涛のクライマックスに収束させていくワイドな視点も感心しました。
 ホラーストーリーとしてエピローグを設けるという感覚(伏線回収もしている)は良いんですが、内容が内容だけに余韻を残すまでには至らなかったのも減点ですかな。

 タイトル名を知っている「殺人の追憶」「グエムル -漢江の怪物-」もポン・ジュノの作品との事。改めて観たくなりました。





・お薦め度【★★★★★=サスペンスファンなら、大いに見るべし】 テアトル十瑠
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唄も得意です 【Portrait Q -№169】

2021-02-01 | Who is・・・?
 ポートレイト問題第169弾。





 初めてお会いしたのが今回のポートレイトの映画で、かなり年配の俳優だと思っていたら次の作品では2、30歳くらい若い髭無し(鼻髭は有り)で出てきたもんだから、最初の映画は老けメイクだったのかとびっくりした思い出がありやす。
 1935年9月イスラエル、テル・アヴィヴ生まれ。
 なるほど、珍しいお名前はそういう事でしたか。
 僕が観た作品は上記の2作だけですが、「007」シリーズにも出ておられたとか。
 今年86歳!
 
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■ Information&Addition

※gooさんからの告知です:<「トラックバック機能」について、ご利用者数の減少およびスパム利用が多いことから、送受信ともに2017年11月27日(月)にて機能の提供を終了させていただきます>[2017.11.12]
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●映画の紹介、感想、関連コラム、その他諸々綴っています。
●2007年10月にブログ名を「SCREEN」から「テアトル十瑠」に変えました。
●コメントは大歓迎。但し、記事に関係ないモノ、不適切と判断したモノは予告無しに削除させていただきます。
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◆【管理人について】  HNの十瑠(ジュール)は、あるサイトに登録したペンネーム「鈴木十瑠」の名前部分をとったもの。由来は少年時代に沢山の愛読書を提供してくれたフランスの作家「ジュール・ヴェルヌ」を捩ったものです。
◆【著作権について】  当ブログにおける私の著作権の範囲はテキスト部分についてのみで、また他サイト等からの引用については原則< >で囲んでおります。
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テアトル十瑠★ バナー作りました。リンク用に御使用下さい。時々色が変わります。(2009.02.15)