テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男

2024-02-09 | ドラマ
(2015/ジェイ・ローチ監督/ブライアン・クランストン、ダイアン・レイン、ヘレン・ミレン、ルイ・C・K、エル・ファニング、ジョン・グッドマン、マイケル・スタールバーグ、アラン・テュディック/124分)


 “トランボ”=ダルトン・トランボですね。
 “ハリウッドに最も嫌われた男”というのは言いたいことは分かるけど、命名者が悦に入ってる感じがするな。端的に言えば“彼は如何に赤狩りに立ち向かったか”ということなんですよ。

 僕がトランボの名前を知ったのは1971年の映画「ジョニーは戦場へ行った」の時で、本職は脚本家であった彼の初めての監督デビュー作でありました。時にトランボ66歳。そして「ジョニーは戦場へ行った」はトランボ自身が1931年に書いた小説の映画化でした。
 その後トランボが1950年代にアメリカを席巻した赤狩り(レッド・パージ)の被害者であった事、ハリウッドで実名で仕事が出来なかった為に匿名で書いた「ローマの休日 (1953)」、「黒い牡牛 (1956)」で2度もアカデミー脚本賞を獲った事を知りました。
 という事で、実話が元になっているし、人間トランボも殆ど知らないので興味津々で鑑賞に入りました。ジェイ・ローチ監督には全然馴染みはありませんがネ。
 尚、「ローマの休日」の裏事情については“「ローマの休日」の秘密”という記事を書いてますのでご笑覧を。

 まずは映画の冒頭に説明される時代背景について。
<1930年代、大恐慌とファシズム台頭を受けて数千人のアメリカ人が共産党に入党。第二次世界大戦で米ソが同盟を結ぶと更に入党者は増加した。労働運動の旗手だった脚本家ダルトン・トランボは1943年に入党。だが、冷戦が始まり共産主義者には疑惑のまなざしが向けられるようになる>

 米ソの冷戦が始まり、朝鮮戦争も勃発し、アメリカ人にとっては不気味な存在だったんでしょうな、共産主義者というのは。
 さて下記にてストーリーを紹介しますが、これはウィキを参照、加筆修正したものです。

*

<ダルトン・トランボは、その才能によってハリウッドの売れっ子脚本家の一人に数えられるようになっていたが、アメリカ共産党員として積極的に活動していることから、コラムニストのヘッダ・ホッパーや俳優のジョン・ウェインなどのエンターテイメント業界における強硬な反ソ連の人物からは嫌われていた。一緒に映画を作った監督のサム・ウッドからもハリウッドの裏方の賃上げ運動に参加するのを止めるように言われたりもした。

 トランボは、ハリウッドにおける共産主義のプロパガンダに関して下院非米活動委員会(HUAC)で証言するよう召喚された十人の映画人(ハリウッド・テン)のうちの一人となる。彼は質問に直接答えることを拒否し下級審で議会侮辱罪で有罪判決を受ける。トランボ達はたとえ一審で負けても上訴すれば最高裁で多数派を占めるリベラルな判事たちがそれを覆すことを確信していた。ところが、リベラル派とされる二人の判事の予期せぬ死去によりトランボの上訴の計画は叶わぬこととなった、1950年、トランボはケンタッキー州アシュランドの連邦矯正施設で11ヶ月間服役する事になる。
 「ハリウッド・ブラックリスト」の対象が拡大し、より多くの共産主義者や共産主義シンパが業界から排除される中、トランボの仲間であった者たちも自分の仕事を守るためにリスト対象者との繋がりを否認するようになる・・・>


▼(ネタバレ注意)
<トランボは刑期を終え刑務所から釈放されたが、依然としてブラックリストに載っており、彼の経済状況と家庭生活はますます逼迫していった。トランボは友人のイアン・マクレラン・ハンターに書き溜めていた「ローマの休日」の脚本を渡し、ハンターが脚本の名義と報酬の一部を得るという手段をとる。のどかな湖畔の家を売り、都会の家に引っ越した彼は、低予算のキング・ブラザーズ・プロダクションでペンネームを使った上で脚本家として働き、ブラックリストに載っている仲間の作家たちにもB級映画の脚本執筆の仕事を回してやった。妻のクレオと10代の子供たちにも仕事を手伝わせ、家庭内不和が大きくなる事もあった。そんな中、「ローマの休日」がアカデミー賞で脚本賞を受賞し、3年後には仮名で書いたオリジナル脚本の「黒い牡牛」がまたもアカデミー脚本賞を受賞する。
 業界ではトランボがゴーストライターとして脚本を沢山書いてきているという疑惑が浮上するが、彼はそれを肯定しないように注意を払った。1960年、俳優のカーク・ダグラスが大作映画「スパルタカス」の脚本を書くよう彼に依頼し、オットー・プレミンジャー監督は「栄光への脱出」の脚本を依頼する。ホッパーはダグラスを脅してトランボを降板させようとしたが、ダグラスとプレミンジャーの二人はトランボが脚本を書いたと新聞に公表した。ブラックリストの効力は、1961年の初めには新大統領ジョン・F・ケネディが「スパルタカス」を称賛するほどまでに下落しており、漸くトランボ達は自分の名前で仕事を再開出来るようになったのだった>
▲(解除)

*

 う~ン、まずは出てくる業界人が全て実名っていうのが凄いですね。過去のニュース映像をそのまま使ってるシーンもあって、改めて人の見方が変わりそうです。
 序盤の賃上げデモにハンフリー・ボガードやローレン・バコール、ダニー・ケイが参加していたり、ラジオで赤狩り反対を冷静に喋っているグレゴリー・ペックやルシル・ボールがいたり。
 レーガンは当然だけど、ロバート・テーラーが聴聞会でタカ派の発言をしてたのは意外だったな。

 主演のブライアン・クランストンは馴染みがないんですが「アルゴ」や「リトル・ミス・サンシャイン」に出ていたようです。
 ダイアン・レインはトランボの奥さんクレオ役。典型的な良妻賢母でしたな。
 ヘレン・ミレンは今回はトランボの最強の敵、コラムニストのヘッダ・ホッパー役。彼女の憎々しさあってこその終盤の逆転劇の痛快さでありますね。
 「アルゴ」のジョン・グッドマンはキング・ブラザーズ社の社長役。プレッシャーをかけに来た非米活動委員会の男をバット一本で追い返すシーンが最高。今回も適役でした。

 お薦め度は★三つ半。
 堅実な演出と上手い脚本で見応えあるけれど少し長い。幾つか端折っていいシーンがあったし、後半のダグラスとプレミンジャーのエピソードに入る辺りもなんか変化球が欲しかったな。
 いずれにしても良い映画でした。





・お薦め度【★★★★=友達にも薦めて】 テアトル十瑠
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ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男

2023-01-02 | ドラマ
(2017/ジョー・ライト監督/ゲイリー・オールドマン、クリスティン・スコット・トーマス、リリー・ジェームズ、スティーヴン・ディレイン、ロナルド・ピックアップ、ベン・メンデルソーン/125分)


 在庫セールを始めたTSUTAYAさんで購入した中古DVDから、まずはこの作品を観ました。
 主演のゲイリー・オールドマンが主演オスカーを獲った「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」。ベビーフェイスに見えるようにふっくらさせた特殊メイクの辻一弘も、見事アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したそうです。
 観てて面白かったのはチャーチルを任命する時のイギリス国王が数か月前に観た「英国王のスピーチ」のジョージ6世だった事。あのドラマでジョージ6世の兄エドワード8世は妃の為に国王の座をなげうってしまい、その為にジョージ6世は急遽国王にならざるを得なかったのですが、そのエドワード8世をチャーチルは支持していたらしく、今作では国王ジョージ6世はチャーチルに対して好ましい印象をもっていませんでした。「英国王のスピーチ」ではチャーチルをどう扱っていたのか忘れているので気になりましたネ。
 海軍大臣時代のチャーチルには失策もあったらしく任命式の国王の態度はかなり冷たく描かれていました。
 原題は【DARKEST HOUR】。イギリスにとって前途多難な暗黒の時代を時の首相チャーチルの動静を通して描いた実話を題材にしたドラマです。

*

 第二次世界大戦が本格的になり始めた1940年。東欧に続いて北欧をも手中に収めたナチスドイツはヨーロッパ征服を目論んでベルギー、フランスへと西進していた。
 同年5月、イギリスの国会ではそんなドイツに宥和的な政策を進めてきたチェンバレン内閣に対して野党労働党が不信任を突きつけ、与野党協力した挙国一致内閣を作るべしと声を上げた。与党保守党は野党が納得できる人間を選ばざるを得なくなり、党内では人気の無かったチャーチルを首相に推すことになった。
 前首相チェンバレン、彼の友人である外相ハリファックスはドイツに対して講和の道を勧めるが、チャーチルはあくまでも強硬な姿勢を貫く方針だった。
 フランスに侵攻してきたドイツに対しイギリス軍は敗走、港湾都市ダンケルクまで追いやられていた。このままでは数日で全滅するかもしれない。
 ハリファックスはイタリアを仲介者としてドイツとの和平交渉を進めるか、さもなくば外相を辞任すると言い出す。
 ナチスに戦いを挑んで破れてしまえばチャーチルの政治生命は終わってしまう。さりとて和平交渉を進めても敵の思うつぼ。イギリスに未来はない。
 チャーチルは海軍提督に民間の小型船によるイギリス兵の救出作戦を発案、実行を命令するのだが・・・。

*

 1940年5月の数週間を時系列に描いたストーリーですが、チャーチルの秘書として新しくやって来たミス・レイトンを配することによって戦時下のイギリス政府がどんな様子だったのかを新鮮な気持ちで見せてくれるし、チャーチルの妻や子供達との関係を点描することで彼の人となりも感じさせる、いい構成でした。脚本は「ボヘミアン・ラプソディ(2018)」などのアンソニー・マクカーテン。
 チャーチルとハリファックスの心理戦とも言うべきやりとりが才人ジョー・ライトの演出でハラハラしながら観せられました。

 お薦め度は★三つ半。
 秀作だけど、映画的興奮の度合いからするとちょっと地味かも。
 それと観終わった時に終盤の印象が戦意高揚的だなぁと思ったのも事実。なのでおまけの★半分は今回は無しです。

 余談ですが、民間の小型船によるイギリス兵の救出作戦はワイラー監督の「ミニヴァー夫人」でも描かれていましたね。





・お薦め度【★★★=一見の価値あり】 テアトル十瑠
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フォードvsフェラーリ

2022-12-17 | ドラマ
(2019/ジェームズ・マンゴールド監督・共同製作/マット・デイモン(=キャロル・シェルビー)、クリスチャン・ベイル(=ケン・マイルズ)、ジョン・バーンサル(=リー・アイアコッカ)、カトリーナ・バルフ(=モリー・マイルズ)、トレイシー・レッツ(=ヘンリー・フォード2世)、ジョシュ・ルーカス(=レオ・ビーブ)/153分)


ロン・ハワード作品だと思って借りてきたら違ってて、調べたら彼のレース映画は「ラッシュ/プライドと友情 (2013)」でした。
 こちらは「フォードvsフェラーリ」。原題も【FORD V FERRARI】ですが、ヨーロッパでは「LE MANS '66」というタイトルで公開されたらしいです。つまり66年のル・マンでのフォード対フェラーリの戦いを描いた作品なんですね。
 売上低下に苦しんでいたフォードが起死回生を狙ってスポーツ・カーの耐久レースに挑む。名をあげてベビーブーマーの若者達にアピールしようと考えたわけですが、それはドラマの背景であって、中身はフォード側のレーシングチームの責任者キャロル・シェルビーとレースマシンの改良に尽力しドライバーも務めたケン・マイルズの友情を描いた作品なんですね。
 ル・マンといえばスティーブ・マックィーン主演の「栄光のル・マン (1971)」という傑作がありますが、なんだかレースシーンはアレを思い出すような格好良さでありました。参考にしたのかな。2時間半の長尺ですが、飽きずに魅せる落ち着いた語り口がジェームズ・マンゴールド監督らしい佳作でした。

マット・デイモン扮するキャロル・シェルビーはアメリカ人として唯一ル・マンでの優勝経験がある男。しかし長年の過酷なレース人生で心臓を悪くしドライバーは引退、スポーツカーの製造、販売をしている。映画は、まだ若いシェルビーがル・マンでの優勝後、医者からドライバーを止めるよう言われるシーンから始まります。

クリスチャン・ベイル扮するケン・マイルズは経験豊かなドライバーであり車の事も熟知している男だが短気で怒りっぽいのが難点。つまり協調性に問題ありと言うのがレース仲間のもっぱらの評判なんだが、シェルビーは一目置いている。妻と息子が一人。自動車整備工場を細々とやりながら折々にレースに参加する、そんな生活だがやがて税金の滞納から工場を差し押さえられてしまう。

後にフォード車の社長になるリー・アイアコッカは、ヘンリー・フォード2世にル・マン参加のアイディアを進言する重役として登場する。当初はファラ―リを傘下に収める方向で動いていたが交渉は決裂、ならばとシェルビーに声を掛けるわけです。シェルビーは一も二もなく受けるわけですが、早速マイルズにも声を掛ける。
 マイルズはフォードという大会社故に何かと動きづらくなるのではないかと懸念を示す。この辺りただの偏屈者ではないと観客に思わせうキャラ設定が宜しいです。工場の差し押さえで妻にはもうレースには出ずに地道に働くと言った手前もあって、シェルビーへの返事は延ばしていたのだが・・・。

フォードの副社長レオ・ビーブはマイルスの懸念が大当たりの悪役として配置される。大会社によく居る上役へのごますり男ですな。マイルズをチームから排除するように動き、またレースでのシェルビーの方針の邪魔をしたりする。
 扮するのはジョシュ・ルーカス。どこかで見た顔だなぁと思ったら、「アンフィニッシュ・ライフ」の優しい保安官でありました。あまりに印象が違って最初は思い出せませんでした。

お薦め度は★三つ。一見の価値あり。
 ラストシーンではシェルビーとマイルズのその後がナレーションされます。マイルズはレースの世界で殿堂入りし、シェルビーはカーデザイナーとして成功したと。





・お薦め度【★★★=一見の価値あり】 
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長いお別れ

2022-08-31 | ドラマ
(2019/中野量太 監督・共同脚本/蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山崎努、北村有起哉、中村倫也/127分)


(↓Twitter on 十瑠 から(一部修正あり))

j-comチャンネルで録画した「長いお別れ」を観る。
山崎務が認知症を患った元教師の役で、その妻が松原智恵子、長女に竹内結子、次女に蒼井優という配役。直木賞作家の中島京子の小説が原作だそうだ。監督・脚本は中野量太。
 [ 8月 17日 以下同じ]

1回しか観てないけど2回目を観る気にならないのでお薦め度は★一つ「お薦めしません」。大きくみれば家族愛がテーマなんだろうけど、家族四人のエピソードがそれぞれ同じような比重で描かれていて、ドラマの軸がぶれているのが残念。脚本も中野監督らしいけど、男性には珍しく女性作家のような感じ。

個々のエピソードもインパクトに欠けてるし、既視感もあって残念。認知症の母を見送った経験からも、少し主人公は不自然に感じたな。盛り込まれたユーモアも半分は滑ってるし。

*

 録画があるのでもう一度だけ観た。
 ウィキを読むと原作は連作短編集らしい。なんとなくTVドラマを観ているような気分になったのはそういう事も関係してるかも。あんまり穿った演出がないんだよね。ありきたりなシーンの連続のような感じかな。

 蒼井優扮する東(ひがし)芙美は33歳。料理が好きでスーパーの総菜売り場で働いているが、ゆくゆくは自分の店を持とうと思っている。同棲している彼と別れる事になり、芙美もライトバンで移動食堂を始めることにする。バイトの女の子も雇ったものの経営は上手くいかない。その頃行方不明になった父を探している時に幼馴染の道彦(中村)と再会し、彼の母親が経営している小さなレストランで働き始め、やがて彼と同棲を始める。道彦はバツイチ。子供がいるので時々逢っているが、ある日道彦が元妻と娘と逢っている所に出くわし、彼ら家族の再生を予感してしまう・・・。

 竹内結子が扮するのは長女の麻里。
 夫の海洋動物学者、今村新(北村)と小学生の息子崇とアメリカ、カリフォルニアで暮らしている。引っ越して3年になるが未だに英語での会話も出来ず異国での生活に慣れていない。夫との会話も少なく寂しさを感じている。
 何事にも冷静に理路整然と対応する夫に対して時にヒステリックになる場面もあり、僕から見ると学者の妻らしくないキャラクターと思われる。いずれにしてもこの家族はステレオタイプの構成だったな。

 松原智恵子は母親役の曜子。
 お嬢様育ちの、しかし思いやりもユーモアも可愛らしさもあるお祖母ちゃんで、見てて楽しい。
 終盤、目の病気で夫と同じ病院に入ることになり、術後は養生の為に常に俯いて移動する。

 認知症になる父親、東昇平には山崎努。
 欧米では認知症のまま死を迎える事を「長いお別れ」というらしい。昇平は2007年から7年間の「長いお別れ」だった。
 7年間の病状の変化は明確には表現されてなかった気がする。

 お薦め度は★一つ半。商業映画としては物足りない。





・お薦め度【★=お薦めしません】 
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続・深夜食堂

2022-08-25 | ドラマ
(2016/松岡錠司 監督/小林薫、河井青葉、池松壮亮、キムラ緑子、小島聖、渡辺美佐子、井川比佐志、不破万作、松重豊、光石研、多部未華子、余貴美子、佐藤浩市、オダギリジョー/108分)


 ふた月前に観た「映画 深夜食堂」の続編だ。
 マスターとか、常連客、近所の住人等は同じ。前編の二つ目のエピソードの主人公みちる(多部)は近所の割烹に住み込みで働き出したのでココでは傍役として出てくる。
 前編と同じく今作も大きくは三つのエピソードで出来上がっている。

 エピソード1。
 出版社に勤める赤塚範子(河井)はストレス解消に喪服を着て街を彷徨い男に声を掛けられるのを楽しんでいる。男について行く事はなく、仕上げは深夜食堂「めしや」で焼肉定食を食べると決めていた。ある日突然、担当していた新人賞受賞作家の担当を外されくさっていたが、他者が横車を押したのではなく、新人作家が天狗になっているだけと分かり更に落ち込む。
 新しく担当になったベテラン作家が急死し、葬儀が行われる中、受付をしていた範子に喪服を着た中年男性(佐藤)が声を掛けてきた・・・。

 エピソード2。
 夫を亡くした近所の蕎麦屋の女主人(キムラ)は、一人息子に手伝わせて店を切り盛りしていたが、息子(池松)の『結婚したい人がいる』という突然の告白に驚きを隠せない。仕事もろくにできないくせに。おまけに相手は15歳も年上だというし。
 息子を溺愛している母親は『あんたは騙されている』と反対するが、実はその女性は・・・

 エピソード3。
 「オレオレ詐欺」に引っかかかって博多から東京にやってきた老女(渡辺)を「めしや」の常連が色々と世話をするが、老女は息子の連絡先も知らない様子。老女の義理の弟が博多から迎えにやって来て、彼女が息子の居場所を知らない理由が分かってくる・・・。

*

 前作「深夜食堂」は初めて観た作品なので、「めしや」の常連や交番の警官(オダギリ)なんかも風景の一部の様に描かれていて、全体がスケッチ風な趣があった(1回しかみてないので自信はないが)のに、続編はそんな風景は当たり前になってしまって、スケッチ風味は薄まった感じがする。
 オムニバス色が強まったネ。
 エピソードの2は、シチュエーションが吉本新喜劇のようで既視感あり。
 エピソード3のラストにも、どこかで見たようなシーンがあったな。

 お薦め度は★半分おまけで★二つ。
 この映画の中ではキムラ緑子に助演女優賞をお贈りしたい。





・お薦め度【★★=悪くはないけどネ】 
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英国王のスピーチ

2022-08-16 | ドラマ
(2010/トム・フーパー監督/コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム・カーター、ガイ・ピアース、ジェニファー・イーリー、マイケル・ガンボン、クレア・ブルーム/118分)


 1920年代から30年代のイギリスが舞台。現在の女王エリザベス2世の父ジョージ6世(=ヨーク公爵王子アルバート)が主人公だ。ジョージは家族の中では「バーティ」と呼ばれていた。
 幼い頃から吃音症に悩まされていたバーティは、60歳をまじかに控えた父ジョージ5世に代わって公務をすることも増えた為、吃音症の治療にと何人もの専門医の往診を受けるのだが一向に改善されなかった。
 そんなバーティを心配する妻のエリザベスは、オーストラリア人の言語聴覚士、ライオネル・ローグの元を偽名を使って訪れる。
 自宅に出張で診療に来て欲しいというエリザベスに対して、ローグは『信頼と対等な立場が必要なのでこの場所でお願いしたい。それが不可能なら残念ですが』と言う。
 『私の主人がヨーク公でも・・?』
 驚くローグだったが診療方針は変えなかった。
 後日ローグの診療所にバーティとエリザベスがやって来る。
 
 家族間でしか使わない「バーティ」という呼び名を使ったりタバコは健康に悪いから此処では禁止ですと、王族に対して遠慮のないローグ。
 『あなたをちゃんと喋らせてみましょう』と、上手く読めないというバーティを録音機の前に立たせて「ハムレット」を音読させる。しかも両耳にヘッドフォンを付けてクラシック音楽を大音量で聴かせながら。
 馬鹿にされていると感じたバーティは怒って途中で帰ってしまうが、それから数日後、ローグがお土産にと持たせたバーティの読む「ハムレット」を録音したレコードをかけてみた。
 一緒にいたエリザベスも驚くほどに、スピーカーからはスラスラと読んでいるバーティの声が聞こえてくるのであった・・。

*

 主人公ジョージ6世を演じたのは、この演技でオスカーを獲得したコリン・ファース。
 映画の冒頭、1925年の大英帝国博覧会閉会式で、父ジョージ5世の挨拶を代読するヨーク公アルバート王子が登場し、隣に控える妻エリザベスと共に不安げな様子。不安は的中し、つっかえながらの演説に群衆も気の毒そうに顔を伏せるばかりであった、というシーンが流れる。
 その後、ビー玉を7個口内に頬張って本を読むというバカげた治療を受けるも危うくビー玉を飲み込みそうになるというシーンが続き、吃音症の為に人前でしゃべれないという主人公の抱える問題が観客にも共有される。
 コレで掴みはオッケーですな。

 ローグに扮したのは、1996年に『シャイン』で主演オスカーを獲ったジェフリー・ラッシュ。
 この映画でも助演男優賞にノミネートされたのですが、W主演といってもいい様な役でありますな。
 バーティが最初は植民地の平民の一人ぐらいにしか思っていなかったローグを段々と信頼していき、最後にはリスペクトするまでに至るお話が軸になっているからです。
 吃音症には精神的な要素もあるようなので、その辺にも切り込んでいくローグとバーティとの葛藤も出てきます。

 軸に絡むエピソードも興味深く、ジョージ5世が崩御した後の後継者問題やら、王族の婚姻に関するタブーとかで兄弟の揉め事があったり、又、当時台頭してきたナチスドイツとの戦争も浮上してきます。

 お薦め度は★4つ半。
 何度見てもラストシーンではウルウルしてしまいます。






・お薦め度【★★★★★=大いに見るべし!】 
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「映画 深夜食堂」を観る

2022-07-01 | ドラマ
 先だって、J-COMチャンネルで「映画 深夜食堂」をやっていたので観る。
 タイトルは知っていたが、あんまり期待も無く見始めたらまぁまぁの作品で、これなら録画して2回くらいみるべきだったかもなんて思ったりした。

 という事で1回しか観てないのでストーリー紹介はallcinemaの解説を引用する。
<安倍夜郎の同名漫画を原作に、繁華街の片隅で小さな食堂を営む寡黙なマスターと、そこに集うワケありな客たちが織りなす悲喜こもごもの人生模様を綴る小林薫主演の人気深夜TVドラマ初の劇場版。

・・(省略)・・

 夜も更けた頃に営業が始まるその店を、人は“深夜食堂”と呼ぶ。メニューは酒と豚汁定食だけ。それでも、客のリクエストがあれば、出来るものなら何でも作るのがマスターの流儀。そんな居心地の良さに、店はいつも常連客でにぎわっていた。ある日、店に誰かが置き忘れた骨壺が。どうしたものかと途方に暮れるマスター。そこへ、久々に顔を出したたまこ。愛人を亡くしたばかりの彼女は、新しいパトロンを物色中のようで…。上京したもののお金がなくなり、つい無銭飲食してしまったみちる。マスターの温情で住み込みで働かせてもらう。料理の腕もあり、常連客ともすぐに馴染んでいくが…。福島の被災地からやって来た謙三。福島で熱心にボランティア活動する店の常連あけみにすっかり夢中となり、彼女に会いたいと日参するが…>

*

 マスターに扮するのは小林薫。左目の上を額から頬にかけて縦に刀傷のようなモノが走り“やくざ上がり”かと思わせるが物腰は柔らかい。最後まで過去は謎のままだった。
 パトロンを失くしたたまこには高岡早紀。いつまでも衰えない色気が役柄にぴったしで斜に構えた生き方もどうにいっている。
 たまこの新しいパトロン、というか食いつなぎのための若者になるのが柄本時生。結末は予定通りだった。
 みちるには多部未華子。謎めいた登場ながらあっさりとケガをしたマスターのお手伝いをしてしまう展開にはもう一捻りほしいかも。
 東日本大震災で妻を亡くした謙三に扮するのは筒井道隆。ストーカーの様になって優しかったボランティアの娘を困らせるが、娘には娘なりに後ろめたさがあったらしい。
 骨壺のエピソードは延べの登場時間は長いし、最後に伏線回収されるがとりたてて深い結末には見えなかったし、むしろ持ち主田中裕子のギャグのような演技が白けさせたな。
 その他、余貴美子は近所の割烹の女将で、オダギリジョーは交番のお巡りさんの役だった。

 仮のお薦め度は★二つ~二つ半。「悪くはないけどネ」
 感情を大きく揺さぶられるようなエピソードが一つも無いのが弱いかな。

*

(2014/松岡錠司 監督・共同脚本/小林薫、高岡早紀、柄本時生、多部未華子、谷村美月、余貴美子、筒井道隆、不破万作、松重豊、光石研、、田中裕子、オダギリジョー、向井理/119分)



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42 ~世界を変えた男~

2021-12-24 | ドラマ
(2013/ブライアン・ヘルゲランド監督・脚本/チャドウィック・ボーズマン(=ジャッキー・ロビンソン)、ハリソン・フォード(=ブランチ・リッキー)、ニコール・ベハーリー(=レイチェル・ロビンソン)、クリストファー・メローニ、アンドレ・ホランド、ルーカス・ブラック、ハミッシュ・リンクレイター、ライアン・メリマン、ブラッド・バイアー、ジェシー・ルケン、アラン・テュディック/128分)


 前回記事に続いて今作もアメリカを舞台にした実話が元ネタの人種差別を批判した映画です。
 原題はただの【42】。
 MLB(メジャーリーグベースボール)ファンならどなたもご存じでしょうが、毎年4月15日には選手全員が背番号42を付けたユニフォームでゲームに出場します。それは近代MLBにおいて史上初の黒人メジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンを称える日だからです。
 当時MLBに在籍した選手は400人。全員が白人だったそうです。そして黒人はニグロリーグという別組織でプレーをしていました。
 時代は太平洋戦争が終わった1945年から47年の頃。
 主人公は無論ジャッキー・ロビンソンですが、かと言って彼の伝記という感じはなく、むしろ周囲の反対を押し切って彼をメジャーリーガーとして登用したドジャースのGMブランチ・リッキーの方が印象深い作品ですね。

 ドジャースといえば1995年に野茂英雄がメジャーデビューを果たした球団ですが、その時はロサンゼルス・ドジャース。1957年まではNYのブルックリンに本拠地を置いていたのでブルックリン・ドジャースといっていました。
 ブランチ・リッキーは大学時代から黒人プレーヤーと一緒に野球をした経験があり、彼らの能力を認めていました。また当時施行されていた人種隔離政策にも反対していたし、なにしろ観客には黒人もいるわけだから、もっと観客が増えるはずだと読んだわけですね。終盤になってジャッキーが黒人をメジャーに入れようとした本当の理由をリッキーに聞きますが、その答えが彼の人間性を表して良いシーンでした。

*

<リッキーがロビンソンに最も求めたことは差別を受けた時に「やり返さない勇気を持つ」ことだったという。1945年8月23日に契約金3,500ドル、月給600ドルの契約でドジャースの傘下のAAA級モントリオール・ロイヤルズへ入団。その時にリッキーは「君はこれまで誰もやっていなかった困難な戦いを始めなければならない。その戦いに勝つには、君は偉大なプレーヤーであるばかりか、立派な紳士でなければならない。仕返しをしない勇気を持つんだ」とロビンソンに言い、右の頬を殴った。ロビンソンは「頬はもう一つあります。ご存じですか」と答えたという。10月23日、ロビンソンがモントリオール・ロイヤルズへ入団したことを発表した>(ウィキペディアより)

 同じチームメイトにもジャッキーを採用しないようにと「嘆願書」を出す輩がいるし、南部の州のホテルにはチーム毎宿泊を断られたりする。グラウンドに於いても明らかなセーフをアウトと判定されたりワザと頭にデッドボールを投げられたりする。更には「二ガー、ニガー」と黒人を侮蔑するヤジを飛ばす観客や敵チームの監督もいる。
 そんなトラブルの連続だが、リッキーとの約束を守って我慢しているジャッキーの態度にやがて応援に回るチームメイトが一人二人と増えていくわけです。

 お薦め度は★三つ。
 ヘルゲランドの脚本は俯瞰の視点が少ないように思うんですよね。ジャッキーとリッキーを中心にMLB関連の周囲の人々を描いてますが、例えば新聞記事のショットとか世論の状況が感じられるようなシーンがもっとあったらスケール感も出てきたと思うんですけどねぇ。





・お薦め度【★★★=一見の価値あり】 テアトル十瑠
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グリーンブック

2021-12-07 | ドラマ
(2018/ピーター・ファレリー監督・共同脚本/ヴィゴ・モーテンセン(=トニー・“リップ”・バレロンガ)、マハーシャラ・アリ(=ドクター・ドナルド・シャーリー)、リンダ・カーデリーニ(=ドロレス・バレロンガ)、ディミテル・D・マリノフ、マイク・ハットン/130分)


 実話が元ネタだそうです。

 1962年のアメリカ、ニューヨーク。
 ブロンクスで暮らすイタリア系アメリカ人のトニーはナイトクラブ「コパカバーナ」で用心棒をしていたが、店が改装の為に数か月閉店することになりその間無職になった。店の担当者が探してくれた仕事はカーネギーホールの上階に住む天才黒人ピアニスト、ドクター・ドン・シャーリーのツアーの運転手だった。ブロンクスの親戚仲間と同じくトニーも黒人を毛嫌いしていたが、仕事となれば割り切れる彼は自分の希望を全てのませてその仕事を獲得した。
 ツアーは中西部を出発してディープサウス(深南部)の各州を8週間をかけて廻るモノで、ロシア人のチェロとベースを加えたトリオ編成だった。現在よりも黒人差別の激しい南部アメリカでのツアーはトニーの予想通り危険と隣り合わせのものだった・・・。

*

 人種差別を批判する映画ですが、それよりも正反対の生き方をする男同士にだんだんと相手に対するリスペクトが生まれ、最後には友情で繋がるようになるまでが落ち着いた語り口で綴られた作品でした。
 ロード・ムーヴィーであり、序盤は二人の人生観の違いからくる軋轢が軽く描かれ、ツアーが南部に入るにしたがってトニーが知らなかった黒人差別の実態が段々と露わになっていく構成が秀逸です。
 トニーが愛妻に頼まれて旅先で書く手紙のエピソードがエピローグ(クリスマス・イヴ!)に効いてきてウルウルしてしまいました。

 「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のヴィゴ・モーテンセンがちょっぴり太めの体型に変貌して、がさつだけど人情に篤いイタリアンを演じて各賞で主演男優賞にノミネートされております。
 品位を尊重するピアニストを演じたマハーシャラ・アリはアカデミー賞で助演男優賞を受賞したそうです。

 尚、タイトルの「グリーンブック」とは黒人が利用できる施設を記した旅行ガイドブックのことだそうです。





・お薦め度【★★★★=友達にも薦めて】テアトル十瑠
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gifted/ギフテッド

2021-11-30 | ドラマ
(2017/マーク・ウェブ監督/クリス・エヴァンス(=フランク)、マッケナ・グレイス(=メアリー)、リンゼイ・ダンカン(=イヴリン)、ジェニー・スレイト(ボニー)、オクタヴィア・スペンサー(=ロバータ)/101分)


<ギフテッド(Gifted)とは、先天的に顕著に高い知性と共感的理解、倫理観、正義感、博愛精神のいずれかを持っている人のこと。知的才能。これらの定義は世間的な成功を収める、収めないに関わらない。また、目立つことを避けようと故意ないし無意識的に怠け者や優秀でない者、天然な性格を演じることで社会に溶け込もうとする傾向が報告されており、現代社会における発見は困難で、診断には高度な専門知識を必要とする。参考知能指数は130以上。過集中、突発的な言動、早口など、ADHDと共通する特徴があり誤解されやすい>(ウィキペディアより)

 つまり彼らは神様から類まれなる才能というか資質を授けられた、贈られた人なのである。
 何かのDVDを観た時の予告編の中にあって、観たいと思っていた作品だった。

*

 幼い娘とシングル・ファーザーのお話と思って観ていたら、姉の忘れ形見の姪を育てる男と、その天才的頭脳を持った少女とのハート・ウォ-ミングなドラマでありました。
 少女が七歳になったので学校に通わなくてはならなくなるが、たちまちその特異な能力に気付かれ、やがて少女の母方の祖母がやってきて孫娘の親権を息子と争うという裁判劇の要素も入ってくる。
 祖母は孫娘がギフテッドであることを知っており、彼女に相応しい環境で育てるべきだと主張するが、息子は姪をあくまでも普通の少女らしい環境に置きたいと思っている。
 何故祖母は裁判を起こしてまでも孫娘を息子から奪おうとするのか?
 何故息子は母親の要望を断って姪を普通の学校に通わせようとするのか?

 実は少女の母親も天才的数学者でありフィールズ賞やノーベル賞を獲得するかもしれないと期待された女性だった。しかし彼女はまだ赤ん坊の娘を弟に託して自殺をしたのだ。
 何故彼女は死んでしまったのか?

 裁判の過程で彼ら家族の歴史や関係性が明らかになって行く所も面白いし、最後にどんでん返しの様に明かされる姉の秘密に祖母は涙する。

 天才少女メアリーに扮したマッケナ・グレイスが可愛い。





・お薦め度【★★★=一見の価値あり】テアトル十瑠
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