1.新型インフルエンザとは?
新型インフルエンザウイルスとは、動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスが人に
感染し、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと効率よく感染
できるようになったもので、このウイルスが感染して起こる疾患が新型インフルエンザです。
新型インフルエンザウイルスはいつ出現するのか、誰にも予測することはできません。
人間界にとっては未知のウイルスでほとんどのヒトは免疫を持っていませんので、
これは容易に人から人へ感染して広がり、急速な世界的大流行(パンデミック)を
起こす危険性があります。
現時点で、こうした性質を持つ新型インフルエンザの発生は確認されていません。
2.新型と通常インフルエンザ、風邪の違いとは?
普通のかぜの症状は、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳(せき)などが中心で、
全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することは
ほとんどありません。
一方、毎年冬を中心に流行するインフルエンザの場合は38℃以上の発熱、頭痛、
関節痛、筋肉痛など全身の症状が強く、あわせて普通のかぜと同様の、のどの痛み、
鼻汁などの症状も見られます。さらに、気管支炎、肺炎、小児では中耳炎、
熱性けいれんなどを併発し、重症化することがあるのもインフルエンザの特徴です。
インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスには様々な種類があり、
自然界においてヒト以外の動物、特にカモ、アヒルなどの水鳥を中心とした鳥類に
感染しています。インフルエンザウイルスが感染している鳥類の多くは症状は
ありませんが、他の鳥類に感染して症状が出た場合、
それを鳥インフルエンザといいます。また、鳥インフルエンザのなかでも、
鳥類が死亡してしまう重篤な症状をきたすものを高病原性鳥インフルエンザといいます。
新型インフルエンザとは、I-1でも記したように、従来は人に感染することが
なかった鳥インフルエンザウイルス等が人に感染し、人の体内で増えることが
できるように変化し、人から人へと効率よく感染できるようになったウイルスによる疾患を指します。
3.今までの流行はあったか?
20世紀では、大正7年(1918年)に「スペインインフルエンザ」、
昭和32年(1957年)に「アジアインフルエンザ」、
昭和43年(1968年)に「香港インフルエンザ」、
昭和52年(1977年)に「ソ連インフルエンザ」が流行しています。
これらはいずれも世界的に流行し、時に多くの死亡者(たとえば、「スペインインフルエンザ」
において、世界では約4,000万人、わが国では約39万人が死亡)を出しました。
こうした「新型インフルエンザ」は、10年から40年の周期で流行してきましたが、
次の新型インフルエンザがいつ出現するのか、予測することはできません。
なお、過去の例を見ても、流行の季節は冬とは限りません。
(注:これまで一般に、スペインかぜ、アジアかぜ、香港かぜ、ソ連かぜと表記されて
きたものについて、このQ&Aでは、それぞれ、スペインインフルエンザ、
アジアインフルエンザ、香港インフルエンザ、ソ連インフルエンザと表記しています。)
4.世界的流行の可能性は?
人から人へ感染する新型インフルエンザの世界的流行は10年から40年程度の
周期で起こるとされていますが、この数十年間は発生がありません。
さらに、現在地球規模で発生している高病原性鳥インフルエンザのウイルスが、
新型インフルエンザウイルスに変異することが懸念されています。
これらの理由から、新型インフルエンザの世界的流行の可能性が示唆されています。
新型インフルエンザがもし発生した場合、基本的にすべての人が、そのウイルスに
対して抵抗力(免疫)をもっていません。そのために新型インフルエンザはヒトの間で、
広範にかつ急速に拡がると考えられます。さらに、人口の増加や都市への人口集中、
飛行機などの高速大量交通機関の発達などから、短期間に地球全体にまん延すると考えられます。
この世界的流行をパンデミックといいます。
ただし、新型インフルエンザウイルスがどのくらい強い感染力をもつのかに
ついては、現段階では予測できません。
5.感染した場合の感染率は?
日本政府は人口の約1/4の人が感染し、医療機関を受診する患者数は最大で
2500万人と仮定して、対策を講じています。
また、過去に流行したアジアインフルエンザやスペインインフルエンザのデータに
基づき推計すると、入院患者は53万人~200万人、死亡者は17万人~64万人と
推定されています。しかし、これらはあくまでも過去の流行状況に基づいて推計された
ものであり、今後発生するかも知れない新型インフルエンザが、どの程度の感染力や
病原性を持つかどうかは不明です。
これ以上の被害が生じる可能性を否定できない一方、より少ない被害でとどまる
可能性もありますので、実際の発生状況に応じて柔軟な対応がとれるように準備して
おく必要があります。
6.新型の予防はできるのか?
通常のインフルエンザは、感染した人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫とともに
放出されたウイルスを吸入することによって感染します。
そのため、外出後の手洗い、マスクの着用、流行地への渡航、人混みや繁華街への
外出を控えること(不要不急の外出の自粛)が重要です。
また、十分に休養をとり、体力や抵抗力を高め、日頃からバランスよく栄養をとることも大切です。
インフルエンザは容易に人から人に感染するため、他人にうつさないことも重要です。
インフルエンザに感染して症状のある人は、病気の悪化や周囲への感染を防ぐために、
自宅で休養することが重要です。他人に接しなければならない場合は、
咳やくしゃみをする際にはティシュで口元を覆うか、マスクを着用することが重要です(咳エチケット)。
現状では新型インフルエンザは出現していませんが、出現した場合も通常の
インフルエンザと同様にこのような感染予防対策に努めることが重要です。
また、新型インフルエンザが流行して、外出を避けるべき事態となり、
物資の流通が停滞することを想定して、普段から食料品や日用品を備蓄しておくことが望ましいと考えられます。
新型インフルエンザの患者と密に接する機会があり、感染している可能性がある方々に
対しては、発症前に抗インフルエンザ薬を内服することで、発症の危険性を抑える
予防方法(予防投薬)を実施することも検討されています。
7.新型の予防は?
新型インフルエンザに変異することが懸念されている高病原性鳥インフルエンザの症状としては、
これまで東南アジアなどでの事例では、発熱、咳など、ヒトの一般的な
インフルエンザと同様の症状に加え、下痢を認めた例もありました。
また、致死率は60%以上と極めて高く、肺炎が主な死因となっています。
しかし、高病原性インフルエンザウイルスが人から人へ感染する新型
インフルエンザウイルスに変異した場合、その症状の程度は、現在のところ予測が困難です。
8.新型の治療は?
インフルエンザの治療に使われている抗インフルエンザウイルス薬が有効であると
考えられています。抗インフルエンザウイルス薬については、11項で扱っております。
また、予防のためにワクチンも備蓄中です。
9.国の対策は?
厚生労働省では、平成17年10月、国民への正確な情報の提供、予防や治療など、
その流行状況に応じた対策を総合的に推進するため、厚生労働大臣を本部長とする
「新型インフルエンザ対策推進本部」を設置しました。また、政府の新型インフルエンザ
及び鳥インフルエンザに関する関係省庁対策会議により、「新型インフルエンザ対策行動計画」を
策定し、新型インフルエンザの発生状況備えた具体的な対策を講じることとしています。
現時点での政府がとっている準備として、抗インフルエンザウイルス薬や
鳥インフルエンザ(H5N1)に対するワクチン(プレパンデミックワクチン)の備蓄、
国民への情報提供、鳥インフルエンザが流行している地域への技術支援、
新型インフルエンザ発生のシミュレーション訓練等が挙げられます。
10.ワクチンの効果は?
通常のインフルエンザの予防接種は、新型インフルエンザとはウイルスの種類が
異なるため、感染防止の効果はほとんど期待できないと考えられています。
新型インフルエンザに対して効果が期待できるワクチンとして、プレパンデミック
ワクチンとパンデミックワクチンがあります。
プレパンデミックワクチンとは、新型インフルエンザウイルスが大流行(パンデミック)
を起こす以前に、トリ-ヒト感染の患者または鳥から分離されたウイルスを基に
製造されるワクチンを指します。政府は現在流行している鳥インフルエンザウイルス
(H5N1)に対するワクチンをプレパンデミックワクチンとして製造、備蓄しています。
パンデミックワクチンとは、ヒト-ヒト感染を引き起こしているウイルスを基に
製造されるワクチンです。プレパンデミックワクチンと異なり、ワクチンの効果は
より高いと考えられます。ただし、パンデミックワクチンは実際に
新型インフルエンザが発生しなければ製造できないため、現時点で製造、備蓄は行えません。
11.治療薬は?
新型インフルエンザの治療薬としては、毎年流行する通常インフルエンザの治療に
用いられているノイラミニダーゼ阻害薬が有効であると考えられています。
ノイラミニダーゼ阻害薬には、経口内服薬のリン酸オセルタミビル(商品名:タミフル)と
経口吸入薬のザナミビル水和物(商品名:リレンザ)があります。
12.タミフルによる異常行動は?
現在、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)患者の死亡率は約60%と高く、
このまま推移すると新型インフルエンザ患者の死亡率は通常のインフルエンザと
比べて、高くなる可能性があります。そのため、高病原性鳥インフルエンザや
新型インフルエンザにおいては、原則的に10歳以上の未成年の患者に対しても
タミフルの投与を控える必要性は低いと考えられます。
実際には、発生した新型インフルエンザの重篤度や感染状況と、タミフルの有効性や
安全性に関する情報から総合的に判断することになります。
13.平成20年11月以降のマスコミの取り上げ方は?
今まで述べてきたような事項を参考として、現在の東京で発生したら等、想定での
シュミレーションが連日放映されています。
たしかに現在いつ国内で第一号が発生してもおかしくない状況ではあります。新型
インフルエンザの発症間隔からも今冬あたりが発症時期でもあるのです。
また、発生した場合、日本人すべてに抗体がない状況下では一気に拡大することも
考えられてのシュミレーションで、1秒でも早く隔離し、その人の血液から
ワクチンを製造過程に持ち込まなくてはなりません。
ただ、現在発症者がいない段階で、国民の不安を煽り立てるマスコミも一考の余地が
あると言えます。予防法や日常用品の備蓄、タミフル備蓄等を呼び掛けてはいますが、
一度流行してしまえば、我々に防ぐ手段はごく限られています。
今後も情報は必要です。果たして第一号が出た場合、国はマスコミ等を通じて即発表するのか、
というようなことも・・・厚生労働省次第です。
というわけで、今年はこれで終わりです。
今の時間、そろそろカウントダウンに行かれる方は向かっていますね。
年越しを神社仏閣で、という方もですね。
日の出
を、という方は準備ですかね。寒いですが西日本では拝めそうですよ。
私は?いつもどおり紅白を観てそばを食べて…
実は今頃になって「24」を見始めたものだから、どっぷり浸かっています。
これから年末年始でシーズン1位は見切りたいのですが。
では、訪ねていただいた皆さん、よいお年を
新型インフルエンザウイルスとは、動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスが人に
感染し、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと効率よく感染
できるようになったもので、このウイルスが感染して起こる疾患が新型インフルエンザです。
新型インフルエンザウイルスはいつ出現するのか、誰にも予測することはできません。
人間界にとっては未知のウイルスでほとんどのヒトは免疫を持っていませんので、
これは容易に人から人へ感染して広がり、急速な世界的大流行(パンデミック)を
起こす危険性があります。
現時点で、こうした性質を持つ新型インフルエンザの発生は確認されていません。
2.新型と通常インフルエンザ、風邪の違いとは?
普通のかぜの症状は、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳(せき)などが中心で、
全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することは
ほとんどありません。
一方、毎年冬を中心に流行するインフルエンザの場合は38℃以上の発熱、頭痛、
関節痛、筋肉痛など全身の症状が強く、あわせて普通のかぜと同様の、のどの痛み、
鼻汁などの症状も見られます。さらに、気管支炎、肺炎、小児では中耳炎、
熱性けいれんなどを併発し、重症化することがあるのもインフルエンザの特徴です。
インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスには様々な種類があり、
自然界においてヒト以外の動物、特にカモ、アヒルなどの水鳥を中心とした鳥類に
感染しています。インフルエンザウイルスが感染している鳥類の多くは症状は
ありませんが、他の鳥類に感染して症状が出た場合、
それを鳥インフルエンザといいます。また、鳥インフルエンザのなかでも、
鳥類が死亡してしまう重篤な症状をきたすものを高病原性鳥インフルエンザといいます。
新型インフルエンザとは、I-1でも記したように、従来は人に感染することが
なかった鳥インフルエンザウイルス等が人に感染し、人の体内で増えることが
できるように変化し、人から人へと効率よく感染できるようになったウイルスによる疾患を指します。
3.今までの流行はあったか?
20世紀では、大正7年(1918年)に「スペインインフルエンザ」、
昭和32年(1957年)に「アジアインフルエンザ」、
昭和43年(1968年)に「香港インフルエンザ」、
昭和52年(1977年)に「ソ連インフルエンザ」が流行しています。
これらはいずれも世界的に流行し、時に多くの死亡者(たとえば、「スペインインフルエンザ」
において、世界では約4,000万人、わが国では約39万人が死亡)を出しました。
こうした「新型インフルエンザ」は、10年から40年の周期で流行してきましたが、
次の新型インフルエンザがいつ出現するのか、予測することはできません。
なお、過去の例を見ても、流行の季節は冬とは限りません。
(注:これまで一般に、スペインかぜ、アジアかぜ、香港かぜ、ソ連かぜと表記されて
きたものについて、このQ&Aでは、それぞれ、スペインインフルエンザ、
アジアインフルエンザ、香港インフルエンザ、ソ連インフルエンザと表記しています。)
4.世界的流行の可能性は?
人から人へ感染する新型インフルエンザの世界的流行は10年から40年程度の
周期で起こるとされていますが、この数十年間は発生がありません。
さらに、現在地球規模で発生している高病原性鳥インフルエンザのウイルスが、
新型インフルエンザウイルスに変異することが懸念されています。
これらの理由から、新型インフルエンザの世界的流行の可能性が示唆されています。
新型インフルエンザがもし発生した場合、基本的にすべての人が、そのウイルスに
対して抵抗力(免疫)をもっていません。そのために新型インフルエンザはヒトの間で、
広範にかつ急速に拡がると考えられます。さらに、人口の増加や都市への人口集中、
飛行機などの高速大量交通機関の発達などから、短期間に地球全体にまん延すると考えられます。
この世界的流行をパンデミックといいます。
ただし、新型インフルエンザウイルスがどのくらい強い感染力をもつのかに
ついては、現段階では予測できません。
5.感染した場合の感染率は?
日本政府は人口の約1/4の人が感染し、医療機関を受診する患者数は最大で
2500万人と仮定して、対策を講じています。
また、過去に流行したアジアインフルエンザやスペインインフルエンザのデータに
基づき推計すると、入院患者は53万人~200万人、死亡者は17万人~64万人と
推定されています。しかし、これらはあくまでも過去の流行状況に基づいて推計された
ものであり、今後発生するかも知れない新型インフルエンザが、どの程度の感染力や
病原性を持つかどうかは不明です。
これ以上の被害が生じる可能性を否定できない一方、より少ない被害でとどまる
可能性もありますので、実際の発生状況に応じて柔軟な対応がとれるように準備して
おく必要があります。
6.新型の予防はできるのか?
通常のインフルエンザは、感染した人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫とともに
放出されたウイルスを吸入することによって感染します。
そのため、外出後の手洗い、マスクの着用、流行地への渡航、人混みや繁華街への
外出を控えること(不要不急の外出の自粛)が重要です。
また、十分に休養をとり、体力や抵抗力を高め、日頃からバランスよく栄養をとることも大切です。
インフルエンザは容易に人から人に感染するため、他人にうつさないことも重要です。
インフルエンザに感染して症状のある人は、病気の悪化や周囲への感染を防ぐために、
自宅で休養することが重要です。他人に接しなければならない場合は、
咳やくしゃみをする際にはティシュで口元を覆うか、マスクを着用することが重要です(咳エチケット)。
現状では新型インフルエンザは出現していませんが、出現した場合も通常の
インフルエンザと同様にこのような感染予防対策に努めることが重要です。
また、新型インフルエンザが流行して、外出を避けるべき事態となり、
物資の流通が停滞することを想定して、普段から食料品や日用品を備蓄しておくことが望ましいと考えられます。
新型インフルエンザの患者と密に接する機会があり、感染している可能性がある方々に
対しては、発症前に抗インフルエンザ薬を内服することで、発症の危険性を抑える
予防方法(予防投薬)を実施することも検討されています。
7.新型の予防は?
新型インフルエンザに変異することが懸念されている高病原性鳥インフルエンザの症状としては、
これまで東南アジアなどでの事例では、発熱、咳など、ヒトの一般的な
インフルエンザと同様の症状に加え、下痢を認めた例もありました。
また、致死率は60%以上と極めて高く、肺炎が主な死因となっています。
しかし、高病原性インフルエンザウイルスが人から人へ感染する新型
インフルエンザウイルスに変異した場合、その症状の程度は、現在のところ予測が困難です。
8.新型の治療は?
インフルエンザの治療に使われている抗インフルエンザウイルス薬が有効であると
考えられています。抗インフルエンザウイルス薬については、11項で扱っております。
また、予防のためにワクチンも備蓄中です。
9.国の対策は?
厚生労働省では、平成17年10月、国民への正確な情報の提供、予防や治療など、
その流行状況に応じた対策を総合的に推進するため、厚生労働大臣を本部長とする
「新型インフルエンザ対策推進本部」を設置しました。また、政府の新型インフルエンザ
及び鳥インフルエンザに関する関係省庁対策会議により、「新型インフルエンザ対策行動計画」を
策定し、新型インフルエンザの発生状況備えた具体的な対策を講じることとしています。
現時点での政府がとっている準備として、抗インフルエンザウイルス薬や
鳥インフルエンザ(H5N1)に対するワクチン(プレパンデミックワクチン)の備蓄、
国民への情報提供、鳥インフルエンザが流行している地域への技術支援、
新型インフルエンザ発生のシミュレーション訓練等が挙げられます。
10.ワクチンの効果は?
通常のインフルエンザの予防接種は、新型インフルエンザとはウイルスの種類が
異なるため、感染防止の効果はほとんど期待できないと考えられています。
新型インフルエンザに対して効果が期待できるワクチンとして、プレパンデミック
ワクチンとパンデミックワクチンがあります。
プレパンデミックワクチンとは、新型インフルエンザウイルスが大流行(パンデミック)
を起こす以前に、トリ-ヒト感染の患者または鳥から分離されたウイルスを基に
製造されるワクチンを指します。政府は現在流行している鳥インフルエンザウイルス
(H5N1)に対するワクチンをプレパンデミックワクチンとして製造、備蓄しています。
パンデミックワクチンとは、ヒト-ヒト感染を引き起こしているウイルスを基に
製造されるワクチンです。プレパンデミックワクチンと異なり、ワクチンの効果は
より高いと考えられます。ただし、パンデミックワクチンは実際に
新型インフルエンザが発生しなければ製造できないため、現時点で製造、備蓄は行えません。
11.治療薬は?
新型インフルエンザの治療薬としては、毎年流行する通常インフルエンザの治療に
用いられているノイラミニダーゼ阻害薬が有効であると考えられています。
ノイラミニダーゼ阻害薬には、経口内服薬のリン酸オセルタミビル(商品名:タミフル)と
経口吸入薬のザナミビル水和物(商品名:リレンザ)があります。
12.タミフルによる異常行動は?
現在、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)患者の死亡率は約60%と高く、
このまま推移すると新型インフルエンザ患者の死亡率は通常のインフルエンザと
比べて、高くなる可能性があります。そのため、高病原性鳥インフルエンザや
新型インフルエンザにおいては、原則的に10歳以上の未成年の患者に対しても
タミフルの投与を控える必要性は低いと考えられます。
実際には、発生した新型インフルエンザの重篤度や感染状況と、タミフルの有効性や
安全性に関する情報から総合的に判断することになります。
13.平成20年11月以降のマスコミの取り上げ方は?
今まで述べてきたような事項を参考として、現在の東京で発生したら等、想定での
シュミレーションが連日放映されています。
たしかに現在いつ国内で第一号が発生してもおかしくない状況ではあります。新型
インフルエンザの発症間隔からも今冬あたりが発症時期でもあるのです。
また、発生した場合、日本人すべてに抗体がない状況下では一気に拡大することも
考えられてのシュミレーションで、1秒でも早く隔離し、その人の血液から
ワクチンを製造過程に持ち込まなくてはなりません。
ただ、現在発症者がいない段階で、国民の不安を煽り立てるマスコミも一考の余地が
あると言えます。予防法や日常用品の備蓄、タミフル備蓄等を呼び掛けてはいますが、
一度流行してしまえば、我々に防ぐ手段はごく限られています。
今後も情報は必要です。果たして第一号が出た場合、国はマスコミ等を通じて即発表するのか、
というようなことも・・・厚生労働省次第です。
というわけで、今年はこれで終わりです。
今の時間、そろそろカウントダウンに行かれる方は向かっていますね。
年越しを神社仏閣で、という方もですね。
日の出
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私は?いつもどおり紅白を観てそばを食べて…
実は今頃になって「24」を見始めたものだから、どっぷり浸かっています。
これから年末年始でシーズン1位は見切りたいのですが。
では、訪ねていただいた皆さん、よいお年を
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