今では関東まで北進した「クマゼミ」???
我が家のクーラー配管で早朝5時半から
今日は『胃腸炎』最終日です。
まず、痛み全般による疾患の可能性について述べてみましょう。
症状 → 可能性のある疾患
吐き気や嘔吐を伴って腹痛が激しくなる→虫垂炎、腹膜炎
(痛みは限局性だが、必ずしも右側とは限らない)
嘔吐や下痢を伴い腹痛がある。あるいは激痛がある→急性胃炎、急性腸炎、急性胃腸炎
発熱、嘔吐、ショック状態。背中側の激痛と下痢→急性膵炎
発熱、吐き気、激痛、顔面蒼白→胃や十二指腸の穿孔
腹痛が激痛で血尿あり。(背中痛)→尿管結石
突然の激痛で嘔吐し、ガスが出ない→腸閉塞
肋骨下部の鈍痛、発熱、黄疸→急性胆のう炎
急性の激痛、発熱、黄疸→胆のう結石
ここからは胃腸炎(胃炎・腸炎)に限っての腹痛症状です。
腹痛(胃腸)
腹部の痛みはかなり一般的な症状ですが、痛み方によってタイプが分かれます。周期的にさしこむような鈍い痛みの「内臓痛」、
持続的に刺すような鋭い痛みの「体性痛」、また内臓痛が神経を介してほかの場所に出てくる「関連痛」「放散痛」などがあります。
何らかの病気の可能性もありますので、ほかにどのような症状が出ているかを見極める必要があります。
原因は 暴飲暴食、ストレス、胃炎、胃潰瘍、便秘、下痢、食中毒、ウイルス性疾患、
鉛等金属中毒、抗生物質・消炎鎮痛剤服用による炎症他
対策は 消化によい食品を食べる、コーヒー・アルコール・刺激物を避ける、胃酸を促す炭酸飲料等食品を避ける
薬剤は 胃腸鎮痛鎮痙薬(胃腸の緊張を鎮め、痛みを抑える)……
胃腸の運動を抑え、痛みを和らげる…臭化メチルアトロピン、臭化ブチルス・コポラミン、ヨウ化イソプロパミド、ロートエキスなど
胃腸の筋肉を弛緩させ痛みを抑える…塩酸パパベリンなど
神経を麻痺させ痛みの伝わりを抑える…アミノ安息香酸エチルなど
鎮痛・鎮痙作用のある生薬…カンゾウ、シャクヤク、エンゴサクなど
※症状が長期に続く場合には、他の病気が隠れていることもありますので、専門医の診察をおすすめします。
胸やけ
胸やけとは、文字通り胸の奥の方が焼けるような独特の不快感のことです。胃液が逆流して食道の粘膜が刺激されたときに
起こります。
胃の内容物や胃液は食道に逆流しないのが普通です。ところが、胃や食道の働きが弱まると、逆流が起きやすくなり、
胸やけを感じるようになるのです。
原因は 食べすぎ、肥満や妊娠後期などによる腹圧の上昇、精神疲労、酒の飲みす
ぎ、タバコの吸いすぎなどによる胃酸の出すぎ、揚げ物など脂肪の多い食
べ物やいも類などの糖質が胃に長時間とどまる
対策は 枕を高くするなど、上体を起こし気味にして寝る、1回の食事量を減らし、
消化のよい食品を食べる、アルコール、コーヒー、炭酸飲料、香辛料など
の刺激物や、甘いもの、冷たいもの、熱いものは避ける
薬剤は 制酸薬(胃酸を中和する)……ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸水素ナトリウム、
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなど、H2ブロッカー(胃酸の分泌を抑える)……シメチジン、ファモチジンなど、
健胃薬(胃の機能を活発にする)……塩化カルニチン、ウイキョウ、オウレン、ケイヒ、ゲンチアナ、ショウキョウ、チョウジなど、
胃粘膜保護薬……スクラルファート、アズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルリチン酸塩、銅クロロフィリン塩、カンゾウ、
アカメガシワなど
胃もたれ
胃もたれとは、胃の中に食べ物が停滞しているような重苦しく、ムカムカした感じや、お腹の上の方が膨れたような感じのことです。
胃の動きが鈍くなって消化に時間がかかり、食べ物が長く胃にとどまることで起こります。
原因は ストレスなどによる胃の運動機能の低下、消化の際に発生するガスがたまる、飲みすぎ、食べすぎ。
対策は 消化に時間がかかる脂っこい食べ物や、胃に刺激となる強いアルコール、香辛料は避ける
薬剤は 健胃薬(胃の機能を活発にする)……塩化カルニチン、ウイキョウ、オウレン、ケイヒ、ゲンチアナ、ショウキョウ、チョウジなど
化薬(胃や腸での消化を助ける)……
糖質の消化…ジアスターゼ、ジアスメンなど
たんぱく質の消化…プロザイム、ニューラーゼなど
脂肪の消化…リパーゼ、ポリパーゼなど
繊維の消化…セルラーゼ、セルロシンなど
糖質とたんぱく質の消化…タカヂアスターゼ、パンクレアチンなど
脂肪の分解を助ける胆汁の分泌促進…ウルソデオキシコール酸、胆汁末、デヒドロコール酸など
腹部膨満感
膨満感は、お腹が張り、ガスがたまったような感じを伴う腹部の不快感のことをいいます。病気が原因の場合は、へそが深部から
押されて、浅くなったように見えることもあるので、注意してください。
原因は でんぷん類の食べ過ぎ、食事などのときに、空気を飲み込む量が多い、疲
れなどで胃腸の機能が一時的に低下している、腹部を冷やす。
対策は ご飯などのでんぷん類を減らす、腹部を温める、ガスを発生させやすい炭
酸飲料やビールを避け、栄養バランスのよい食事と規則正しい生活を心がける。
薬剤は 健胃薬(胃の機能を活発にする)……塩化カルニチン、ウイキョウ、オウ
レン、ケイヒ、ゲンチアナ、ショウキョウ、チョウジなど、
以上、胃腸の関して器質性疾患を含めて、諸症状を説明しました。
一口に「お腹が痛い」といっても、その症状や原因はさまざまです。キリキリした胃の痛みから、ズーンと重苦しい胃もたれ、
胸やけ、腹部膨満感まで、いろいろな症状があります。「痛いな」と思ったら、症状に応じて市販の胃腸薬を利用してみましょう。
ただし、飲みすぎ、食べすぎなどによるものと違って、原因がはっきりしない痛みの
場合は、医師の診察を受けましょう。
感染性胃腸炎(病原性、ウイルス性)及び細菌性腸炎(食中毒)そして、過敏性腸炎(神経性)は昨日まで説明してきましたので、
いずれかを参考にしていただければと思います。
初心者向けに書いたつもりですが、わかりにくければごめんなさいね。
難病やレアな疾患を除けば、大部分が該当すると思います。なお、胃、大腸ポリープ等については次回といたします。(他にも大腸憩室炎や盲腸炎等もやります)
真夏の深夜に汗だくになりながら、トイレで腹痛と闘う君のために、書かせていただきました。
最後にひとつ、下痢をしても細菌性や感染性でなければ、水分はどんどん補給しましょう。
それが原因で下痢が激しくなることは、水あたり以外はないでしょう。
前者が原因の場合は、点滴により脱水を防ぐ必要があります。特に今の季節はね。
消化管の疾患は、症状もきつく、生活エネルギーを完全に奪い去ります。
ならないに越したことはないので、食生活に節制としっかりのバランスを考えましょう。
我が家のクーラー配管で早朝5時半から
今日は『胃腸炎』最終日です。
まず、痛み全般による疾患の可能性について述べてみましょう。
症状 → 可能性のある疾患
吐き気や嘔吐を伴って腹痛が激しくなる→虫垂炎、腹膜炎
(痛みは限局性だが、必ずしも右側とは限らない)
嘔吐や下痢を伴い腹痛がある。あるいは激痛がある→急性胃炎、急性腸炎、急性胃腸炎
発熱、嘔吐、ショック状態。背中側の激痛と下痢→急性膵炎
発熱、吐き気、激痛、顔面蒼白→胃や十二指腸の穿孔
腹痛が激痛で血尿あり。(背中痛)→尿管結石
突然の激痛で嘔吐し、ガスが出ない→腸閉塞
肋骨下部の鈍痛、発熱、黄疸→急性胆のう炎
急性の激痛、発熱、黄疸→胆のう結石
ここからは胃腸炎(胃炎・腸炎)に限っての腹痛症状です。
腹痛(胃腸)
腹部の痛みはかなり一般的な症状ですが、痛み方によってタイプが分かれます。周期的にさしこむような鈍い痛みの「内臓痛」、
持続的に刺すような鋭い痛みの「体性痛」、また内臓痛が神経を介してほかの場所に出てくる「関連痛」「放散痛」などがあります。
何らかの病気の可能性もありますので、ほかにどのような症状が出ているかを見極める必要があります。
原因は 暴飲暴食、ストレス、胃炎、胃潰瘍、便秘、下痢、食中毒、ウイルス性疾患、
鉛等金属中毒、抗生物質・消炎鎮痛剤服用による炎症他
対策は 消化によい食品を食べる、コーヒー・アルコール・刺激物を避ける、胃酸を促す炭酸飲料等食品を避ける
薬剤は 胃腸鎮痛鎮痙薬(胃腸の緊張を鎮め、痛みを抑える)……
胃腸の運動を抑え、痛みを和らげる…臭化メチルアトロピン、臭化ブチルス・コポラミン、ヨウ化イソプロパミド、ロートエキスなど
胃腸の筋肉を弛緩させ痛みを抑える…塩酸パパベリンなど
神経を麻痺させ痛みの伝わりを抑える…アミノ安息香酸エチルなど
鎮痛・鎮痙作用のある生薬…カンゾウ、シャクヤク、エンゴサクなど
※症状が長期に続く場合には、他の病気が隠れていることもありますので、専門医の診察をおすすめします。
胸やけ
胸やけとは、文字通り胸の奥の方が焼けるような独特の不快感のことです。胃液が逆流して食道の粘膜が刺激されたときに
起こります。
胃の内容物や胃液は食道に逆流しないのが普通です。ところが、胃や食道の働きが弱まると、逆流が起きやすくなり、
胸やけを感じるようになるのです。
原因は 食べすぎ、肥満や妊娠後期などによる腹圧の上昇、精神疲労、酒の飲みす
ぎ、タバコの吸いすぎなどによる胃酸の出すぎ、揚げ物など脂肪の多い食
べ物やいも類などの糖質が胃に長時間とどまる
対策は 枕を高くするなど、上体を起こし気味にして寝る、1回の食事量を減らし、
消化のよい食品を食べる、アルコール、コーヒー、炭酸飲料、香辛料など
の刺激物や、甘いもの、冷たいもの、熱いものは避ける
薬剤は 制酸薬(胃酸を中和する)……ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸水素ナトリウム、
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなど、H2ブロッカー(胃酸の分泌を抑える)……シメチジン、ファモチジンなど、
健胃薬(胃の機能を活発にする)……塩化カルニチン、ウイキョウ、オウレン、ケイヒ、ゲンチアナ、ショウキョウ、チョウジなど、
胃粘膜保護薬……スクラルファート、アズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルリチン酸塩、銅クロロフィリン塩、カンゾウ、
アカメガシワなど
胃もたれ
胃もたれとは、胃の中に食べ物が停滞しているような重苦しく、ムカムカした感じや、お腹の上の方が膨れたような感じのことです。
胃の動きが鈍くなって消化に時間がかかり、食べ物が長く胃にとどまることで起こります。
原因は ストレスなどによる胃の運動機能の低下、消化の際に発生するガスがたまる、飲みすぎ、食べすぎ。
対策は 消化に時間がかかる脂っこい食べ物や、胃に刺激となる強いアルコール、香辛料は避ける
薬剤は 健胃薬(胃の機能を活発にする)……塩化カルニチン、ウイキョウ、オウレン、ケイヒ、ゲンチアナ、ショウキョウ、チョウジなど
化薬(胃や腸での消化を助ける)……
糖質の消化…ジアスターゼ、ジアスメンなど
たんぱく質の消化…プロザイム、ニューラーゼなど
脂肪の消化…リパーゼ、ポリパーゼなど
繊維の消化…セルラーゼ、セルロシンなど
糖質とたんぱく質の消化…タカヂアスターゼ、パンクレアチンなど
脂肪の分解を助ける胆汁の分泌促進…ウルソデオキシコール酸、胆汁末、デヒドロコール酸など
腹部膨満感
膨満感は、お腹が張り、ガスがたまったような感じを伴う腹部の不快感のことをいいます。病気が原因の場合は、へそが深部から
押されて、浅くなったように見えることもあるので、注意してください。
原因は でんぷん類の食べ過ぎ、食事などのときに、空気を飲み込む量が多い、疲
れなどで胃腸の機能が一時的に低下している、腹部を冷やす。
対策は ご飯などのでんぷん類を減らす、腹部を温める、ガスを発生させやすい炭
酸飲料やビールを避け、栄養バランスのよい食事と規則正しい生活を心がける。
薬剤は 健胃薬(胃の機能を活発にする)……塩化カルニチン、ウイキョウ、オウ
レン、ケイヒ、ゲンチアナ、ショウキョウ、チョウジなど、
以上、胃腸の関して器質性疾患を含めて、諸症状を説明しました。
一口に「お腹が痛い」といっても、その症状や原因はさまざまです。キリキリした胃の痛みから、ズーンと重苦しい胃もたれ、
胸やけ、腹部膨満感まで、いろいろな症状があります。「痛いな」と思ったら、症状に応じて市販の胃腸薬を利用してみましょう。
ただし、飲みすぎ、食べすぎなどによるものと違って、原因がはっきりしない痛みの
場合は、医師の診察を受けましょう。
感染性胃腸炎(病原性、ウイルス性)及び細菌性腸炎(食中毒)そして、過敏性腸炎(神経性)は昨日まで説明してきましたので、
いずれかを参考にしていただければと思います。
初心者向けに書いたつもりですが、わかりにくければごめんなさいね。
難病やレアな疾患を除けば、大部分が該当すると思います。なお、胃、大腸ポリープ等については次回といたします。(他にも大腸憩室炎や盲腸炎等もやります)
真夏の深夜に汗だくになりながら、トイレで腹痛と闘う君のために、書かせていただきました。
最後にひとつ、下痢をしても細菌性や感染性でなければ、水分はどんどん補給しましょう。
それが原因で下痢が激しくなることは、水あたり以外はないでしょう。
前者が原因の場合は、点滴により脱水を防ぐ必要があります。特に今の季節はね。
消化管の疾患は、症状もきつく、生活エネルギーを完全に奪い去ります。
ならないに越したことはないので、食生活に節制としっかりのバランスを考えましょう。