身体にいい日誌

健康雑学、医学雑学、医療雑学、サプリメント雑学、日本中から興味津津~身体にいい話集めとこ的ブログ

脂質異常  番外編

2008-11-03 11:46:31 | 健康(脂質異常)
                            秋の鳥取花回廊 11/1

                            ちょっと目を見張りますよ


「高脂血症」で説明されない部分の説明


ここ三日間で説明してきたのは、いわばどの健康雑誌を見ても若干の数値は違うものの
出ているものばかりです。
今年から特定健診が開始されるという前年話題になったのは「総コレステロール値」が
例えば260程度であれば、高いとは言えないという報告もあり、実際にこの辺りの
数値がもっとも疾患罹患率が低いという統計もあるとの説もかなり多いのです。

http://www.gamenews.ne.jp/archives/2008/03/post_3282.html

ここら辺りを覗いてみてください。具体的な説明がありますよ。

でもです。HDLコレステロール値の基準は40以上ですが、男性の上限は80、
女性は90という表記は意外と知られていません。そういう方がいないのではなく、
ただ高い方がいいという常識はいかがなものでしょうか。善玉でも程度があるのですよ。
またLDLコレステロール値が低すぎる場合の既往症も多くあります。したがって
最低値は70とあります。免疫機能が弱まったり、筋肉が弱ったりいわゆる病的な状態
となりますので、低いのは生命の危険がある状態なのです。

知っておくべき事項は他にもたくさん…
コレステロールの9割は体内で作られるため、少々の食生活改善では数値に大きな
変化が見られにくいのです。
たしかに天ぷらやから揚げなど、毎日食べていた人が野菜中心に改善すれば下がるでしょう。
でも大半の方が、気を配っているにもかかわらず下がらない、が多いのです。

こうした方々はどうすればいいのでしょうか?
コレステロールの大半が肝臓で生成され、腸や胆嚢と行き来しており、余ったものが
血管に入り込んで運ばれています。
生まれながらにコレステロールを分解する酵素が少ない方は「家族性コレステロール血症」
と診断されて、対応する薬剤服用で数値を抑えていきます。

しかし、私たちは薬剤のお世話になる前に少し努力してみましょう。

LDLの高い場合はとにかく食べ過ぎを防ぐことです。食べ過ぎた分が肝臓に貯蓄
されてしまうと簡単な解釈でよいでしょう。
中性脂肪はとにかく「油」を避けることです。
具体的には「菓子」「ケーキ」もっとも悪いとされる「マーガリン」「バター」、そして
肉は良くないとされるものから「牛」「豚」「鶏肉」です。ただ豚や鶏には体に良い栄養素も
ふんだんにありますから、食べ過ぎはよくない程度に考えればよいでしょうか。
ただ、総称してコンビニ弁当やファーストフードは少なく抑えなければ、良くない
「油」が多く使われています。

オリーブオイルやイワシなどに含まれるオイルは良いとされていますが、
使用する際に気にする程度で、多めに摂ったから数値に大きく影響するものでもありません。
「コレステロール値」の下がると謳っている市販油も多いですが、それは通常よりも
よい程度で多く食するものではないことに注意しましょう。
マヨネーズも同じです。油の食物ですから食べないに越したことはありません。

あまりくどいと食事がまずくなりますから、心得ておく程度でいいのかな。

運動は有酸素運動を週3日程度2-30分。Wiiのマラソンでもいいですよ。
これ以上やったからといっても即検査数値には反映されません。継続が力です!

薬剤による副作用としては、コレステロールを減らす=コレステロールの必要な
臓器を溶かす!と言われています。したがって毎日服用開始したら、数か月に1回の
検査が必要になります。臓器って?心臓の弁などです。
先に書いていますが、製剤は成分ごとにいくつかに分かれますので、医師の診断を
仰いで、副作用が出た場合は変更することも必要です。

後はサプリなどですが、話題は高濃度のお茶です。これは高脂肪食品(主に肉)摂食後に
有効です。あくまでも体内のコレステロール分解ではなく、今胃にある食物によい
のですよ。
もちろんDPA,DHA等よいものはたくさんありますが、これらは後日述べたいと思います。
すべて継続することによって、よい結果を生むものです。即効性はありません。

脂質異常  最終章 (明日から雑学編)

2008-11-02 10:51:59 | 健康(脂質異常)
                             鳥取花回廊  11/1

                いいところです
                京都や大阪ナンバーのいっぱい。
                西日本の方は一度ドライブでどうぞ。

                後1-2週間で大山から蒜山(岡山)の紅葉も本番です。





最終章         

高LDLが続くと…
          
高LDLコレステロール血症を放っておくと、動脈硬化が進行します。
心臓の血管に動脈硬化が進行すれば狭心症や心筋梗塞、脳の血管なら脳梗塞を招きます。
足の血管に動脈硬化がすすむと、閉塞性動脈硬化症になります。
閉塞性動脈硬化症は、歩いていると突然脚が痛み、休むと痛みが去る・・・を
繰り返す症状(間歇性跛行)が現れ、さらに進行すると、安静時にも症状が現れる
ことがあります。
おなかや胸の大動脈がこぶのようにふくらんで破れやすくなる大動脈瘤もあります。
胆嚢(たんのう)や胆管にできる胆石はコレステロールを含んだ胆汁が濃縮されて
できるものもあります。

高中性脂肪が続くと…

中性脂肪値が非常に高い状態が続くと、激痛を伴う急性膵炎が発症することが
知られています。
糖尿病にも合併しやすく、アルコールや脂肪、糖質の摂りすぎは肝臓の細胞内に
中性脂肪がたまる脂肪肝を招きます。

高脂血症は狭心症や心筋梗塞、脳卒中(脳梗塞や脳出血)などの動脈硬化性疾患の
発症リスクを高めます。同様に高血圧や糖尿病も動脈硬化を進行させる
リスクファクターとなります。

高脂血症、高血圧、糖尿病だけでなく、その他の生活習慣病(肥満、痛風など)や
加齢、喫煙などのリスクファクターが重なると、脳や心臓の動脈硬化性疾患の発症率がさらに高まります。

たとえば、日本人の高コレステロール血症患者さんを対象とした前向き観察研究
「J-LIT」では、高コレステロール血症に高血圧と糖尿病が重なると、心筋梗塞を
発症するリスクが3倍以上になることがわかっています。
高コレステロール血症、高血圧、糖尿病の3つのリスクファクターに、さらに
喫煙が重なると、なんとリスクは男性では5倍近く、女性では10倍以上にもなります。

治療薬は???

HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)
肝臓でのコレステロールの生産を抑え、またLDLの受け皿を増やすことで、血液中のLDLコレステロールを減らします。コレステロール低下作用は強力です。


フィブラート系薬剤
肝臓での中性脂肪の生産を抑え、胆汁へのコレステロール排泄を増加させるので、肝臓や血中の中性脂肪やコレステロールが減少します。


陰イオン交換樹脂
コレステロールは胆汁酸に変えられて腸に排泄され、また再吸収されますが、陰イオン交換樹脂は胆汁液と結合して、再吸収を抑えるので、肝臓や血液中のLDLコレステロールが減少します。


ニコチン酸誘導体
中性脂肪の分解を促進して低下させ、また、コレステロールの排泄を促進させます。


プロブコール
コレステロールからの胆汁酸合成促進、LDLの分解促進などを介して、LDLコレステロールを低下させます。


イコサペント酸エチル(EPA)
イワシ、サバなどに含まれる成分で、中性脂肪を低下させ、血小板の凝集を抑えて、血管の中で血栓ができるのを抑えます。


コレステロールトランスポーター阻害薬(エゼチミブ)
腸管からのコレステロール吸収を阻害することによって、血中のLDLコレステロール値を低下させます。


食事や運動療法を行ってもLDLコレステロールや中性脂肪の値が改善しない場合は、
薬物療法が行われます。薬物療法をはじめるにあたっては、単にLDLコレステロール
や中性脂肪の値だけで薬剤の種類や量が決まるのではなく、それぞれの患者さんの
年齢や性別、合併症、遺伝的な素因、喫煙習慣、これまでに心筋梗塞や狭心症を
発症したことがあるか、家族歴などに応じて方針が決まります。
遺伝的素因がある場合は「家族性高コレステロール血症」といって、
LDLコレステロールが高くなり、とくに動脈硬化がすすむリスクが高いので、
薬物療法はすぐに開始されます。

高脂血症治療は長い時間を要します。検査値を見て勝手に薬の量を変えたり、
服用をやめたりしてはいけません。かかりつけのお医者様の指示どおりに服用する
ことが大切です。
たとえ一時的に検査値が正常に近づいたとしても、それは薬の効果によるもので、
薬をやめれば元に戻るケースがほとんどです。薬物療法をはじめたからと言って、
食事療法や運動療法を絶対やめてはいけません。その2つをきちんと続けることで、
薬の効果もより期待できるのです。
また、どのような薬でも、副作用がみられることがあります。副作用の症状は薬の
種類や個人の体質によっても異なります。おかしいと感じたらすぐに通院して、
かかりつけのお医者様に相談しましょう。また、薬は他の薬と一緒に飲むことによって
副作用が現れやすくなることがあります。他の薬を処方されている場合は、
かかりつけのお医者様に相談することが大切です。

私の場合…今回のドックの値が…     昨日届きました

LDLはまたまた、160  かなり高いです。
中性脂肪は   90   と標準です。
HDLは      45   とギリギリセーフでしたが、今の目標は
              140以下に減らしたいと…
              でもここ10年150以下にならないからな。
              薬剤使用は肝機能もあるから最後の最後にしたいけどな。
              耐糖能も食前血糖100だし…


次回は三日間書いてきましたコレステロールの番外編を掲載します。

私のようにお悩みの方も、知識としてお読みにいただいている方も、これが必見!かもしれませんよ。
雑学が楽しい編に突入でしよ

脂質異常の基礎知識.2

2008-11-01 20:13:57 | 健康(脂質異常)
    鳥取花回廊に行ってきましたぁ
    天気も最高で、花満開シーズンではないですが、
    多くの人出でした。
    県北、山陰も紅葉はまだでしたが、後2週間ほどでしょうか…

    だからと言って次の三連休になると一気に寒くなって遅いんですよね。
    タイミングって難しいね。

    バックに見えるのは「大山」(おおやま、じゃないですよ。だいせん、
    で変換しろ!って)
    
        往復300㌔の日帰りドライブ~満喫よりも持病の腰痛が


脂質異常から動脈硬化へ

動脈硬化とは、動脈の血管壁が厚くなったり、硬くなったりして血液の流れが悪くなる
症状を言います。動脈硬化はたくさんの原因が重なり合って進行しますが、そのおもな
原因のひとつがコレステロールです。

コレステロールは、私たちのからだにはなくてはならない、とても重要な物質です。
ところが、血液中にLDL(悪玉)コレステロールが増え過ぎると、血管壁に入り込みます。
血管壁の中でLDLは酸化され「酸化LDL」となります。
実はこの酸化LDLが“真の悪玉”です。酸化LDLがマクロファージという細胞に
取り込まれて、血管壁に“こぶ(プラーク)”をつくります。
プラークがどんどん大きくなると血管の内腔が狭くなり、血液が流れにくくなります。
プラークがさらに大きくなって破れると、そこに血小板などが集まってきて“血栓”が
できます。この血栓によって血管がつまってしまうのです。
高脂血症の状態が長引けば、このように動脈硬化が進展していくのです。

動脈硬化が心臓の血管で進行すれば狭心症や心筋梗塞、脳の血管で進行すれば脳梗塞
などとなり、突然の発作で初めて「目に見える症状」になるということもあるのです

悪玉(酸化)LDLコレステロールの正体

酸化LDLは動脈硬化の真の悪玉です。動脈硬化を進行させないためには、
コレステロールを減らすことが大切ですが、「酸化」を防ぐことも重要と考えられています。
LDLコレステロールを減らすことにより、酸化LDLを減らしていきましょう。

血液中には、赤血球、白血球、血小板などの細胞の他に脂質(あぶら)として
「LDL(悪玉)コレステロール」と「HDL(善玉)コレステロール」などがあります。
LDLコレステロールとHDLコレステロールが、バランスよく存在することにより
血管が健康に保たれます。
血液中のコレステロールのバランスが崩れ、LDL(悪玉)コレステロールが増えた
状態を「高コレステロール血症(高脂血症)」といいます。増えすぎて血管壁の中に
進入したLDLコレステロールは、酸化されて「酸化LDL」となります。
血管の内膜が高血圧や喫煙などの刺激によって傷つけられると、白血球は内膜下に
侵入し、マクロファージとなって酸化LDLを取り込むことにより、壁の中に
プラーク(脂質のかたまり)を形成し、「動脈硬化」が始まります。

マクロファージが酸化LDLをどんどん取り込んでプラークが増大していくと、
血管の内腔が狭くなってきます。高血圧や喫煙、その他さまざまな刺激でプラークが
破れると、傷ついた血管を修復しようと集まってきた血小板や赤血球などにより、
ちょうどかさぶたのような血栓が形成されます。
血栓により血管が閉塞されると、閉塞部位から先に壊死が起きたり、血流障害が
起きたりします。
動脈硬化は全身の動脈に起こります。高脂血症の状態が長引けば、このように
動脈硬化が進展し、脳では脳梗塞、心臓では狭心症や心筋梗塞、下肢では
閉塞性動脈硬化症といった怖い疾患につながることもあります。

対策は??
1 LDLが高い方

食事は、動物性脂肪を控えめにして、食物繊維を十分に摂りましょう。
運動はコレステロール値に大きく影響するわけではありませんが、内臓脂肪を減らし、
心肺機能を高めて代謝を活性化させる効果があるので重要です。

2中性脂肪が高い方

LDLコレステロールが高い方と同様に、動物性脂肪を控えるほか、果物やお菓子
などに含まれる糖分やアルコールの摂取量を控えることが重要です。
運動によって、中性脂肪のかたちで貯えられたエネルギーを消費し、結果的に
中性脂肪を減らすことができます。

3 家族性高コレステロール血症と診断された方

家族性高コレステロール血症は、遺伝子の異常によるもので、病院での厳密な診断が
必要です。治療は、食事療法、運動療法に加えて、ただちにお薬での治療を開始します。

ここからがメインですよ~

リスクファクターと管理目標値

動脈硬化のリスクファクターには、LDL(悪玉)コレステロールのほかに加齢(
男性≧45歳、女性≧55歳)、高血圧、糖尿病、喫煙、冠動脈疾患の家族歴、
そして低HDLコレステロール血症などがあります。
人それぞれ、もっているリスクファクターは違うので、目標とする脂質の値も違います。
もっているリスクファクターが多いほど、よりしっかりとLDL(悪玉)
コレステロールを下げることが必要です。
つまり標準値に下げればよいのではなく、個人の状況に応じて管理目標値は異なるのです。
結構きついかもしれませんね。

高脂血症チェックリスト(検査数値の単位は略)    日本動脈硬化学会予防ガイドライン参照

今のあなたの値  LDLコレステロール値     140以上
           HDHコレステロール値      40未満
           中性脂肪(トリグリセライド)  150以上

 のいずれかに該当する方は 下へ  

冠動脈疾患にかかったことがある   YES  はAの管理目標
                       NO   は次の質問へ

糖尿病、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症と言われた  YES  はBの管理目標
                               NO   は次の6質問へ

1.男性45歳以上、女性55歳以上である。  YES・NO
2.高血圧がある                  YES・NO 
3.耐糖能異常がある               YES・NO
4.血縁者に冠動脈疾患の人がいる。      YES・NO
5.タバコを吸っている。              YES・NO
6.HDLが40未満である。            YES・NO

6問中YESが3個以上  はBの管理目標へ
       1-2個  はCの管理目標へ
       すべてNO はDの管理目標へ 


Aの管理目標    LDL 100未満
       より厳格なコレステロール管理が必要です。   

Bの管理目標    LDL 120未満
       コレステロール管理が推奨されます。
                              
Cの管理目標    LDL 140未満
       目標管理内に置く努力が必要です。 
                              
Dの管理目標    LDL 160未満
       目標管理内に置く努力が必要です。 
          
本日はここまで。脂質異常は「動脈硬化症」の症状が出て初めて気づくことが多い
疾患です。脳梗塞や心筋梗塞は生命の危険が伴います。
「閉塞性動脈硬化症」患者も急増しています。 次回はここらから。

脂質異常症の基礎知識.1

2008-10-31 20:13:45 | 健康(脂質異常)
一日曇りで寒いっすよ。家に帰ってからは、コタツを出して
やってます。
とりあえずここ数日の予報からマークが消えたのですが…

うすら寒くて、指も凍えてきそう…

   どんな寒い部屋なんやと言われそうですが、PCのある部屋は暖房がない。
   電気ストーブはまだ庭の倉庫だし、今日は書いて早めに退散…します。



「高脂血症」の基礎知識1

高脂血症は、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が必要量以上になって、
血管の壁にコレステロールがたまり、血管の内腔が狭くなってしまう疾患です。
血液中のコレステロールや中性脂肪を減らすためには、過食や運動不足によって
起こる肥満、ストレス、過労、喫煙、睡眠不足など生活習慣全般を見直すことが大切です。

高脂血症には特別な自覚症状がないため、治療の必要性を感じない方も多いようです。
あなたはどうでしょうか?昨年の健康診断の結果と見比べて、「今年は少しコレステロール値が
高いかな?」と思いつつ、そのままにしていませんか?
でも、高脂血症は放っておくと動脈硬化を進行させ、脳や心臓の怖い疾患につながる
こともあります。

コレステロールには、動脈硬化を進行させるLDL(悪玉)コレステロールと、
それを阻止するHDL(善玉)コレステロールがあります。
血液中にLDLコレステロールが増えすぎることによって、血管の内腔が狭くなったり
つまったりして動脈硬化が進行するので、LDLコレステロールを減らす治療が必要です。

あなたの血液は大丈夫ですか?
ぜひ、健康診断や人間ドックを受診してこの値を確認してみましょう。

なお、現在では「脂質異常症」と病名変更がなされています。
「高コレステロール血症」も同様です。

「脂質異常症(高脂血症)」の診断基準


日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」では、
脂質異常症の診断基準は、空腹時の血液中の脂質が…

① 高LDLコレステロール血症 LDLコレステロール≧140mg/dL
② 低HDLコレステロール血症 HDLコレステロール<40mg/dL
③ 高トリグリセライド血症 トリグリセライド≧150mg/dL
とされています。

LDLコレステロール値は直接測定法を用いるか計算式で算出します。
コレステロールや中性脂肪の気になる方は、まずは医師に相談しましょう。

LDLコレステロールの管理を重要視


これまでは悪玉、善玉を区別せずに総コレステロール値が220mg/dLを超えると
「高コレステロール血症」と呼ばれ、治療の対象とされてきました。← 私もです。
しかし実際に心筋梗塞や脳卒中をおこすリスクが高いのは、コレステロールの中でも、
いわゆる悪玉といわれる「LDLコレステロール値」が高い人です。←これも該当しています。
このため「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」では、診断基準から
総コレステロールを削除し、LDLコレステロールの管理を重要視するようになりました。

LDLコレステロールを計算してみましょう

LDLコレステロールは高脂血症を判断するうえで大切な目安になります。
ふつうLDLコレステロールは総コレステロールなどの数値から算出します

LDLコレステロールの計算式(Friedewaldの式)

LDLコレステロール=総コレステロール-HDLコレステロール-中性脂肪/5


(ただし、中性脂肪〔トリグリセライド〕値が400mg/dL以上の場合は、
この計算式は使えませんので、LDLコレステロールを直接測定します。)
計算式はいろいろあります。は中性脂肪とHDL、総コレステロールを挿入することに
よって自動計算させるPCサイトが多数ありますので、こちらが便利です。

最近のドックではLDLは必ず測定します。

中性脂肪値が高いタイプも要注意

動脈硬化を進行させるのは、血管壁に入り込んでくるコレステロール成分が原因で
あって、中性脂肪(トリグリセライド)が直接血管壁に蓄積するわけではありません。
しかし、LDLコレステロールとともに中性脂肪も、血管を障害することがわかっています。
糖質や炭水化物の摂りすぎ、アルコールの飲みすぎは中性脂肪値を高くします。
最近、おなかの中に脂肪がたまる内臓肥満が、中性脂肪を増やす原因として
注目されています。食べすぎや飲みすぎはしていませんか?
中性脂肪をエネルギーとして消費するには運動が有効です。
生活習慣を見直してみましょう。
家族と一緒に、楽しい食卓。久しぶりに散歩でもいかがですか?

そんなに多いの?高脂血症
コレステロール値の高い方は全国で約3660万人、中性脂肪値の高い方は約4000万人
いると言われています*。
ライフスタイルとは無関係に遺伝的原因でコレステロール値が高い
「家族性高コレステロール血症」の方も500人に1人の割合でみられます*

血液検査の結果をもう一度見直してみましょう。
40歳を過ぎれば、からだのどこかに良くないところがあることなどあたりまえです。
だからといって放置せず、上手につきあっていきましょう。

運び屋「リポたんぱく」

コレステロールや中性脂肪などは「油」ですから、そのままでは血液にうまく
溶け込めません。ではどうやって運ばれるのでしょう。
そこで登場するのが「リポたんぱく」です。コレステロールや中性脂肪などは、
水と相性の良いたんぱく質と一緒に「リポたんぱく」という粒子のかたちで血液中に
溶け込み、全身に運ばれます。

コレステロールの「善玉」と「悪玉」
リポたんぱくのうち、「LDLコレステロール」(低比重リポたんぱく)は、
肝臓でつくられたコレステロールを体内の細胞へ運ぶ役割があります。
「LDLコレステロール」が過剰になると、血管の壁に必要以上にコレステロールがたまり、
動脈硬化を進行させる要因となるため、「悪玉」と呼ばれています。
「HDLコレステロール」(高比重リポたんぱく)は、いろいろな臓器で使いきれずに
余ったコレステロールを肝臓へ運ぶ役割があります。
「HDLコレステロール」は、余分なコレステロールを回収するため、「善玉」と
呼ばれています。
つまり、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やすことが、
動脈硬化の予防・改善への道です。

明日以降は私の悪い結果も例に説明します。一般的な話は明日まで。突っ込んだ
話が始まるかな??