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身体にいい日誌

健康雑学、医学雑学、医療雑学、サプリメント雑学、日本中から興味津津~身体にいい話集めとこ的ブログ

肝機能障害 最終回(薬剤性体験談)

2008-09-22 20:44:34 | 健康(肝腎疾患)
いやあ…昨日の雷雨はすごかったですね(岡山の場合)

ちょうど朝10時半ごろホームセンターに行ったんですが、車から屋内まで
たった15メートルが「出れない…」くらいのどしゃぶりで。

おかげに母はどでかいボックスを買うものだから、違反とは知りながら、
車を横付けにして、それでもびしょびしょに濡れてしまいました。

小学校の運動会はほとんどが1時間ほどで水曜木曜あたりに順延です。
先生はやってしまいたかったですよね。


  チボリの写真もやっぱり1メガ以上はだめだって、携帯で撮影したものだけです。
  ちょっと寂しいですね。 



「薬剤性肝機能障害」…私の場合

発症がいつだったかは不明です。ただ三カ月に一度、境界型糖尿とコレステロールも
高いことから、血液検査をしていました。HBA1 Cは異常ではないもののメタボの
いう正常値よりは高く、コレステロール値とLDLが高い。

それはそれで、入院1年半前のドックでLDHだけが大幅に異常値に。即精密検査を
行うも異常なし。ちょっと気味が悪かった。
1年前の検査でγーGTPだけが70に。正常範囲を少し出ただけで気にも止めなかった。

9か月前 γ―GTP  100
6か月前 γ―GTP  130
3か月前 γ―GTP  150   と徐々に増加していきました。

常用薬   ロキソニン、デパス、アレロック、下痢止め、ガスター、胃薬
      
時々…   風邪薬、抗生物質(いろいろ)、レピトラ(訳あり)、漢方の痛み止め他

入院直前  タミフル、抗生物質、その他いっぱい


ってな訳で、結構薬漬けの生活を送っていました。

主治医に「今まで飲んだ薬の残りを全部持ってきなさい」と言われ、その種類は
ざっと30種???  約1年間に飲んだ薬の種類ですがね。

入院のきっかけは、急に高熱が土曜日夜に出て、インフルエンザかもと、残っていた
タミフルを夜、朝、夜と3錠。その後抗生剤に切り替えて、二日。医療機関で抗生剤の
点滴を二日間。解熱はしたが、倦怠感が強く、血液検査実施。
γ―GTP   300    AST、ALTとも150

二日後再検査。
γ―GTP   500    AST、ALTとも450

総合病院で再検査し、ほぼ同数字のため入院。(当然ALP、LDHも上昇)
ただし、ABC肝炎は否定され、黄疸もなし、肝機能障害と診断確定。
毎日、治療は補液1回のみ。後は1日中体を休めること。

一週間後、γ―GTP   300    AST、ALTとも300

退院時  γ―GTP   200    AST、ALTとも150
 
退院一ヶ月後 γ―GTP 100      AST、ALTとも 50

退院二ヶ月後 γ―GTP  50      AST、ALTとも 20
  でほぼ正常値になりました。

  それから現在に至ります。

  現在でもまったく薬を飲んでいないわけではなく、風邪薬(弱く調合してもらっている)と、
  下痢止めは時々飲みます。他はまったく飲んでいません。

  ただしこの夏も体に痒みを感じるし、目の疲れもひどいです。ただ検査数値は何とかキープしているから、
  安心です。「いや、またいつ上がらないか不安神経症気味です」


  *薬剤性肝障害は人によって出方が全く違います。強い薬に一気に反応すると、
   肝性昏睡に一気に至る場合があります。その時の3種の検査数値はすべてが
   1000を超えている場合もあるのです。
   逆に軽い場合は、100~300程度で知らず知らずのうちに治ったり、悪化したり
   いろいろです。
   ただ、中止すれば一気によくなります。
   そして注意すべきは、よくなった後、また原因となった薬を飲むと、初めての時より
   激しい症状になるというのが、一般的です。怖いですね。

   ネットには、なりやすい製剤名が掲載されていますが、どの薬にも副作用情報として、
   肝機能に関するものが必ず載っています。てことは、どの薬にも可能性があるということです。
   特にきつい薬に多いですが、高血圧や高脂血症や糖尿病薬、睡眠導入剤、抗生物質、
   鎮通消炎剤、抗ウイルス剤、抗リウマチ薬、副腎皮質ホルモン剤、まれですが、
   ガスターでの肝障害もあるそうです。結局は何でもあり、だそうです。 
   

今日で肝機能障害は終わります。3種以外の検査は一切触れていませんが、今後肝炎や
黄疸の出る疾患、胆嚢疾患等で詳しく説明していきましょう。



  「肝機能障害かなあ??」と心配な皆様へ

  結局肝臓の検査を行うしかありません。検査数値だけが病気の重さを示してくれます。
  自分の施設内に臨床検査機器を持っている大きな病院ですと、肝機能検査は
  1時間内で結果が出ますが、通常検査センター等に依頼している医療機関では
  翌日にならないとわかりません。もちろん電話で至急連絡という対応もあるにはありますが、
  普通は翌日です。(午後受診なら翌々日もあります)

  とりあえず、倦怠感や吐き気などが現れたら、かなり悪い状態と思っても
  結構です。

  また必ず入院かと言えば、自宅で休養がとれる患者であれば、検査数値が
  500あっても外来でよい場合があります。
  ただ家で治療となると、つい自営の方は仕事をしたり、動いてしまい、治癒を
  遅らせてしまいます。早期に治してしまうことが病気にとってもよいことで
  あり、長引かせるとなかなか数値が戻りにくいことにもなります。

  したがって入院が賢明な措置と言えるでしょう。
  この時入院はできないとか言って頑張ると…まず長生きはできないでしょうね。
  入院して検査数値を元に戻して健康で働いてください。

この肝機能障害は、ちょっとしたことでも起こりやすいので、また時々述べていきたいと
思います。

 
  明日は休日、プチ断食でもしてみませんか
     

肝機能障害の主な症状は?

2008-09-21 09:30:39 | 健康(肝腎疾患)
昨夜遅く、母から聖路加国際病院の名誉教授?日野原先生の講演を聴いて
感動したと、感極まった声で電話がありました。

講演内容が素晴らしかったらしいです。
次からは「僕の持っているICレコーダーを持って行ってよ」と話だけじゃ
ホントよくわからん…

まあ、母子ともに健康オタクなのですわ。


「肝機能障害の主症状」   主なです。

私も肝臓悪いかも…とお思いの皆さん。肝臓はご存じのとおり、沈黙の臓器と
呼ばれ、なかなか症状に現れません。ですから肝臓あたりが痛いとか、重いとか
という症状は、なんとなくの場合が多く、実際には肝臓ではなく、胃や胆嚢である
場合が多いです。もちろん、肝臓癌末期とかは相当痛みますがね。

ではどんな症状でしょうか?私の経験からも話すと、まず、ひどい倦怠感です。
このだるさは異常です。通常横になれば幾分和らぎますが、肝臓が悪いと、
横になってもだるい感は取れません。不思議なくらい取れません。
私の場合は、急性A型肝炎も経験していますが、こちらもすごい倦怠感でした。

ですから、まず倦怠感、だるさが取れないことです。これはいわゆる睡眠をとっても
疲労感は取れないということです。最初は睡眠不足とか、疲れがたまっているのかと
思いがちですが、だんだんと異様さに気付きます。

次に胃腸症状です。特に嘔吐と吐き気。嘔吐がなくともむかつきが絶えず出てきます。
最初は胃の内視鏡をとる人が多いようです。
もちろん、食欲がなくなってきます。

全身症状としては、肝臓がかなり悪くなると、アトピー性皮膚炎や湿疹を伴うことが
多くなります。私の体験談は以前お話ししましたが、不気味な背部湿疹に発病1年前から
悩まされたのです。ナイロンたわしでこすり過ぎと言われましたが、内臓から来るものではないかと
自分でも不安な時でしたからね。

これだけで肝臓という確率は多くはありませんが、肝臓が疲れると出やすくはなる
ようです。それは肝臓がよくなると、引く傾向がありますので、確かですね。

肝臓が疲れると、全身に症状が出ます。
眼精疲労もその一つです。目が乾いたり、急にしみたり、疲労しやすくなるのです。

肝機能障害だけでいうと、この程度ですが、入院したり、一度快方に向かうと、一気に
症状が取れてくるのも肝臓が、生命力のある臓器であることを証明しています。
肝機能障害であれば、通常半月から一か月もあれば、退院できます。もちろん検査数値は
まだ正常値とはなっていませんが、下がり始めたことが確認できれば、後は無理を
しなければ大丈夫です。

そうです。肝機能障害は、安静が一番の薬です。よく寝てよく食べていれば、いいのです。
私の場合は、一日1回の点滴だけが治療行為で、後は二週間ずっと寝ていました。
重症であれば、目を使うことも禁じられます。テレビや本もだめです。肝臓は寝て
いればよいというところから「贅沢病」という仮称がついてしまいました。

最後に肝臓疾患は黄疸が出るということを説明します。

簡単にいえば、胆道に障害が及んだ場合は強く出ます。ただ私もですが、必ず出るというものでも
なく出ないこともあります。
黄疸の特徴は、まず目の白い部分と目の下側(まぶたを裏にすると出る部分)が黄色くなります。
次に尿です。黄色というより山吹色の濃い尿ですから、真夏の汗ばかりかいている時の
尿とほぼ同じです。こちらも異常ですから気がつきます。
最終的には体全身ですが、手先などはみかんを食べ過ぎた時に黄色くなるのと同じ感じです。
ただ手先まで黄色くなるのは、かなり進んだ状態(肝硬変等)です。こうなる前に
は受診するでしょう。


次回は「私の薬剤性肝障害」と題して、体験談です。


    * 画像はチボリ公園第二弾! デンマークの庭園公園を目指してOPEN
      したのですが、やはり土地借地代年間6億円が痛かったようです。
      借地じゃなくて買い取ってOPENできたら、こんなことにはならなかった
      でしょう。
      倉敷駅北側に隣接していますので、お近くの皆様は最後の雄姿をぜひ
      見てやってくださいね。12月31日まで週末と12月中は夜も遅くまで
      開園していますよ。

      ーこれは倉敷駅北口から見たチボリです。- 

      …今日は

       昨日は猛暑だったけど行っててよかった 


   PS:今日は小学校の運動会…  なんとかやってしまいたい気持ちの先生たち
      午後2時ごろまで雨よ!もってねと祈ってます。

        … 来週日曜は私が本番です(学区体協運動会) 

肝機能障害(VOLⅢ)   写メは今日からチボリパーク

2008-09-20 16:35:37 | 健康(肝腎疾患)
                  明日は曇り雨の予報ってことで行ってまいりました。
                  『後三か月の倉敷チボリ公園』!!

 
                  何枚か撮ったので、逆光でも載せます。

                  平日は閑散としている模様ですが、閉園決定と同時に増えましたね。
                  アトラクションは待ちこそないものの。満員で稼働してますよ。        
                  お近くの方は今しかないよ。12月は豪華に最後を盛り上げるみたいですよ。


「三者検査の微妙な関係」

まずγーGTPの基準値は、男性は5~70、女性は5~35と大きな開きがありますが、
検査センター等で微妙に違います。これは全国の病院や検査機関すべてであり得ることですが、
わずかですから正常値と異常値の境界あたりにある人は、「上限あたりだから気をつけよう」と
あまり神経質になる必要はないでしょう。
ただし、今後異常の範囲に入るのか、正常値に入るのか、ずっと境界付近なのかを
継続して確認することが大切です。

さて、γーGTPが異常値を超えたら、考えられることは脂肪肝です。しかし最高でも
150以上にはなりにくいですから、それを超えると肝機能障害か肝がん、肝硬変等の
肝臓疾患です。膵臓関係でも上昇しますが、通常は200程度までです。ただ膵臓ならば
他のアミラーゼ等膵臓検査ですぐわかります。そして、肝がんや肝硬変でも上昇は
500以上にはなりにくいものです。唯一500前後から超える可能性のあるものは、
肝機能障害。中でもアルコール性肝障害、アルコール依存症は、それ以上の高値を示すことも
よくあります。
ただ昨日も述べたように、アルコール飲用を中止すると一気に下がるという性質を
もっていますので、アルコールが原因かも思われる方は、指摘されて一週間やめて
再検査をしてみてください。正常値とは申しませんが、一気に下がっているはずです。

正常値におさめようとすれば、そこからまた長期間の禁酒が必要になります。

薬剤性肝障害も同様に、対象薬剤を中止すれば一気に下がります。
ただこの薬剤が特定しにくい場合などは、すべてやめてみる必要があります。
そして、どうしても服用しなければならないものから服用していくという
煩わしさがあります。簡単な方法として皮内反応といういわゆるパッチテストがあるのですが、
肝障害に際しては、なかなか効果を示しにくい場合もあり、医療機関としてもすべての
事例に対しては行われていないようです。

  *パッチテストとは一般では毛染め薬品に対して、アレルギーが出ないか皮膚に少し付けてみて
   変化を見ますよね。あれのことです。皮膚科でも時々行われます。


次にASTの基準値は10~35、ALTの基準値は7~42とされています。これも全国で
微妙な差がありますが、目安としてこの程度です。

一般的には正常時ASTがALTを若干ですが、上回っていますが、発症初期は逆転します。
進行するとALTが上回ります。劇症肝炎、急性肝炎では両者とも数値が1000を超えます。
特に急性肝炎では3000に達することもあります。
そして通常の慢性肝炎や肝がん、肝硬変、胆道系疾患、閉塞性黄疸では100~500程度の
数値を示します。この程度を軽度から中等度と言います。

この二者の関係では、慢性の肝障害ではASTの方が高く、肝炎の活動型ではALTが高くなります。
肝硬変ではASTがALTの約2倍を示します。

またアルコール肝障害や糖尿病、脂肪肝でも若干の両者上昇がみられます。

なお、心筋梗塞や筋ジストロフィー等筋疾患ではASTだけ上昇し、ALTの約5倍に達しますので、診断の方向性が決まります。

異常があった場合の、この後の検査としてはウイルスマーカー、腫瘍マーカー、超音波エコー、
CT、MAI、その他の血液検査となります。
その内容をみて、治療が開始されます。

明日からはいよいよ「肝機能障害」と診断された場合に入ります。
症状等も説明しましょう。



今日もAST、ALT、γーGTP しつこくてごめんね

2008-09-19 21:58:49 | 健康(肝腎疾患)
                 この画像はリール部はエヴァンゲリオンのシンプルな小役確定目ですが、
                 画面の演出がほぼ、何も入っていない時に出る逆に期待0目。
                 ってことは、小役「この時はスイカ」成立時にボーナスが
                 同時成立した可能性が高くなるのです。
                 スロットって「ジャグラー」のように光ってなんぼ の機種
                 もあれば、演出と出目の法則で期待感をそそるものが
                 あるんですよ。



「肝機能障害」編ですが、前回GOT(AST)とGPT(ALT)、γーGTP
の3種類を述べたつもりでしたが、少し偏りがあったようなので、以下にまとめました。


ASTもALTもトランスファミナーゼという酵素の仲間で、細胞の中にあって
体が必要とするアミノ酸を作るのに大切な働きをしています。肝細胞に比較的
多く含まれている(特にALTは肝臓だけに多い傾向)ので、肝細胞が壊れると
血液中に流れ出すため、これを測定することで肝臓の障害の程度を判定することが
できます。
この2種の検査は肝臓の働きを調べる一般検査として、肝臓疾患を発見するためには
欠かせないスクリーニング検査としてもっとも重要です。

   * スクリーニングとは精密の反対の意味。一般検査という意味で、最初に
     行い、異常があれば精密検査を行う。

この2種の検査数値の高低や、ASTとALTの比率、さらには他の検査の数値と
比較して、単なる肝臓だけの疾患か、胆道系の疾患かあるいは心臓や筋肉の疾患かを
診断します。心筋梗塞や筋ジストロフィーでもASTは上昇するのです。

では、どちらが高ければどうかというお話は、皆さん知っておられると思いますが、
次回に話します。

続いて、γーGTPは前回書いていますが、こちらは申すまでもなく、タンパク質を
分解する酵素で、腎臓にもっとも多いのです。ついですい臓、肝臓、脾臓、小腸です。
細胞が障害されると出てきますが、腎臓は尿に出てしまうので、血液中に増えた時は
肝臓疾患が強く疑われます。例えば、急性、慢性肝炎、肝硬変、肝がん、肝機能障害等です。

また胆道系疾患(胆嚢炎、胆のう結石、胆のうがん)やすい臓疾患(すい臓がん、急性、慢性膵炎)
や心筋梗塞です。これらの場合、必ずASTやALT、ALPも
上昇傾向にあります。
γーGTPはアルコールに敏感で、通常の人でも飲酒翌日等は軽く基準値を
超える場合があります。
したがって検査前日は絶対アルコールを飲んではいけません。
また飲酒常習者は、健康でも大幅に基準値を超えます。これは肝臓が障害された
状況を長期間維持していることにもなり、決して好ましい状態とは言えません。

ただアルコールによる数値が高いということでれあれば、数日間禁酒すれば、
どんどん正常値に近づきますので、原因の特定は容易です。

その他肝炎でないならば、薬剤性肝障害が大きくクローズアップされます。


   次回は3種の数値と因果関係を記してみましょう。

    蛇足ですが、γーGTPが中途半端に上昇したら、脂肪肝もあります。
    具体的な数値は次回に。


    最近立ち寄っていただける方が増えて、うれしいです。
    
    でもパチスロの写真で寄っていただいているのか…

    パチスロの好きな「健康志向」なブログってことで。
    でも主は「健康ブログ」ですから… 

     明日もお楽しみに  

肝機能検査の基礎・これだけ知っておこう(肝機能障害)

2008-09-17 20:40:39 | 健康(肝腎疾患)
「初心者向け肝機能検査の基礎知識」

今回はまず検査から入ります
まず検査結果はここから見たいですね。

まず肝臓の状態を調べる血液検査の代表的なのが、GOTとGPTとγ―GTPです。
他にもALPやLDH他多数ありますが、これは肝機能だけではなく、胆嚢や胆管の
状態も同時に調べる検査であり、ここでは前者3つの検査の説明をしましょう。

GOT(AST)やGPT(ALT)の値が高いとき、一般的に肝機能障害
と言われることが多いようです。でも、これってどういう意味でしょうか??

GOT(AST)やGPT(ALT)のもともとの機能は、細胞の中でアミノ酸の
代謝に使われる酵素です。血液検査では逸脱酵素といわれます。何から逸脱するかと
いうと、細胞から血液のなかに逸脱するのです。つまりこの酵素が高いというのは、
本来肝臓の細胞中にある酵素が、血中に多く混じった状態を指します。
つまり細胞という風船が壊れて、中の酵素が流れ出し、血液の中に混じって酵素の
量が普段より多くなるのです。
血液の中の酵素はいつか分解されなくなりますから、ずっと、この血清の酵素の量が
多いというのは、新しい酵素が常に血液中に供給されている状態、すなわち、常に
ほかの健康な人に比べて、多くの細胞が壊れている状態と考えられます。

肝臓に一番特異的な物質はGPTです。
肝細胞は、普通のときでも少しは壊れるので、血清のGPTが0になることは
ほぼありません。これを測定したものが基準値です。(3-40程度)
基準値は健康な人の95%がその範囲に入る値です。
血清のGPTが基準値の5倍ということは、ある一定の時間内で、壊れる肝細胞の
数が普通の(健康な)状態の5倍ということです。
細胞分裂できる回数は種や臓器によって決まっています。
無限に細胞分裂ができるわけではありません。何枚かのつづりの回数券を買って、
最初はいくらでも使えるような気になっても、そのうち回数券もなくなってきます。
細胞分裂とは生まれたときに持たされた回数券なのです。基本的に買い足しはできません。

肝臓が壊れると元に戻すために細胞分裂が盛んに行われます。細胞分裂の回数が
増えると、細胞分裂のスピードが遅くなってきます。回数券の枚数が減ってくると、
大事に使おうとするのとよく似ています。
これが、毒物を解毒したり、蛋白を作ったりする、本来の肝臓の機能を、ゆっくり
ですが、確実に低下させていきます。
B型肝炎やC型肝炎などのウイルス、脂肪肝、薬剤性(ほとんどの薬剤は副作用の
欄に肝機能障害と書いてあります。書いていない薬を探す方が難しいくらいです。)、
アルコール、自己免疫性、胆道の炎症や閉塞など、肝障害の原因は実にさまざまです。

原因によって将来の見通しが違ってきます。ですから、肝機能障害の原因の見極めが
とても大切になってきます。

たとえば、γーGTPが高くても、その人がアルコール飲みで、その他の胆道系の
酵素の上昇がない場合、肝障害ではないかもしれません。
γ―GTPもやはり逸脱酵素で、細胞が壊れることにより血液中に増えますが、
アルコールで細胞内に誘導される酵素でもあります。つまり、アルコールを飲む
ことにより、細胞内のγーGTPの濃度が上がり、同じ数だけ細胞が壊れても、
血液の濃度が上昇することがあります。一方で、初期にはγーGTPだけが上昇した
胆管がんもあります。肝障害の見極めは、画像診断、血液検査など、総合的判断が大切です。

肝機能障害といわれたら、症状がなくても、医療機関を受診し、腹部超音波検査や
さらに詳しい血液検査を受けて、原因をきちんと追究しましょう。


以上簡単に載せました。具体的数値とか症状、診断されたらなどは、次回以降に
いたします。

私の体験談は何度も書いてきましたが、何度も書きますから、何度も読んでくださいね。


世間話になりますが…

台風はいつくるの??
     と先週あたりから動向を気にする毎日ですが、とにかく天気図は台風の
     進路を日本に向けたいのか、西に行っても南に下がってもやっぱり本州を
     かすめようとしています。
     おかげでこの週末に旅行に行く我が家族は、我が職場仲間は…すっかり意気消沈気味。
     最近の気象は台風さえ、まともな進路を進まないようです。
     でも言えることは、ちょっと涼しくなって、やっぱり暑いです。汗から
     縁が切れないよ。


*長々と色彩も字の大きさも、リンクもなく、楽しくない文章を読んでいただき
 ありがとうございます。ブログをいろいろ覗いてみれば、本当に専門的ブログは
 山のようにありますし、その疾患オンリーの大専門の方もいらっしゃいます。
 
 私のブログが陽の目を見ることはあるのかなと思いながらも、とりあえず知っている
 知識をすべて出し切ればいいかなと…まだまだ「実は…意外な事実!」という
 ものを公表していませんが、実はぐっとため込んで…、なんてしてる間に
 テレビ番組で出されちゃいました…ナンテ。