日々の事から

日々のあれこれ   by Kirari

骨折せんかったかな...

2020-10-18 22:39:21 | 日記
いつも行くスーパーに行って車を降り立ち、同じように車を降りる子供を待つ間、ちょうど金色に光る夕焼けと糸のように細い月を見ていたら、屋上駐車場で、店の出入口から駐車場に降り立つ段のところにおばあさんが見えた。
注視していた訳ではないが、何となく自分の行く方向の事象を観察せずにおれない私は、美しい夕焼けとおばあさんを交互に視界に入れていたようだ。
性格が小動物なので、これから進む先に危険がないかを観察する習性がある。

瞬間は見ていないが、おばあさんが何だか不自然に座り込んだのが目に入った。
勢いがなかったが、恐らく転んだか躓いたか。
ただ、ぎこちなく座り込むおばあさんが心配になり、店のその出入口に向かって歩き出してはいたのだが、少し早い勢いで進むことにした。
ただ、おばあさんに怖い思いをさせてはいけない。近づく3歩くらい手前でスローモーションに切り替える。そしてそっと近寄り、ゆっくりな口調で『大丈夫ですか?』と話しかける。

座り込んだことに本人も戸惑っていたようだが、ゆっくりと壁を使って立ち上がっていた。
ただ、多分、腰を打っていた気がする。
持っていた手提げと買ったものを、立ち上がった場所から、自分で屈んで取れないのだ。サッと私が取り、ゆっくりと持たせて差し上げた。

『お気をつけてね。』心から体調を気遣って伝えたが、何で転んだのか本人に後悔させなかったか心配になる。渡したときに少し手が触れたが、冷えきった体温をしていた。ビックリして血の気が引いたのか、今日は気温が低かったから薄着で体温が上がっていないのか。
荷物を渡したら、自力で動こうとはしていたので、私も離れかけたが、乗ってきた車がどこにあるのか、連れはいないのか気になった。
何となく、一人で歩き出せそうにない雰囲気だったのだ。

離れかけて、もう一度声をかけた『手をお貸しした方がいいですか?』と。
とても歩けない人を放置できないのが人情というものだろう。
でも、おばあさんは『ありがとうございます。大丈夫です。』と力なくとも おっしゃるので、尊重して、仕方なくそこを後にした。

おばあさんが見える前、先に出入口のすぐ傍の車に乗りに来たおじいさんがいた。あの人がだんなかと思ったので私が話しかけるのも遅れたのだが、私より距離は近かったのに直ぐに駆け寄りもしなかったし、そこから声もかけなかった。
私の子供は後で『お母さんなら、B-DASHすると思ったよ。』と、私の性格からの行動を読んでいたが、周辺事情を読みきれず、私は躊躇ったのだ。
いつも急場の最善策を叩き出して行動するようにしている。でも、今日は未確定要素が多すぎた。

帰宅しても、おばあさんがその後大丈夫だったかが気になって仕方ない。
ぎこちなく立ち上がっていたので、臀部を強打して骨折っていうパターンはありがちなことだ。
次は『お連れさんはどこ?』『車は近いですか?』と声をかけよう。
無理そうなら抱えて連れていってあげよう。母のように小柄なおばあさんだった。
もちろん、余計なことはしすぎない方がいい。でも、瞬間の判断を迫られる場面ってあるものだ。

どうか、寝たきりとかになられませんように...。ご無事をお祈りしたい。



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