日々の事から

日々のあれこれ   by Kirari

読書記録📖

2022-02-23 23:16:09 | 
『水を縫う』 寺地はるな 著 2022.2.12 読了

男の子が縫い物をしてはいけないの?
男の子が料理に興味を持っちゃいけないの?
男の子がピンクの服着ちゃいけないの?

そんな昨今のジェンダーとか話題になりそうな問いがしたくなる。
男の子が縫い物をしなかったら、王様の仕立て屋は女ばかりだった?
男の子が料理しなかったら、有名レストランのシェフは女ばかり?
男の子が明るい色の服を着たって、似合うと思うよ。

何も特別なことじゃない。
既に前から実績のある人たちが頑張ってるじゃないか。
偏見を持つ人は、心が狭いことに気づいてほしい。

小学生の頃、弟が赤い半ズボンをはいていたら、しつこくからかった男子がいた。
私は5歳年上なので、チビに対して酷かと思ったが、『そんなにしつこく言うなら、お前、大人になっても絶対赤いズボンはくなよ! ズボンだけじゃないぞ!赤いもの着るなよ!』と怒鳴り付けたことがあった。
色差別より、性根が腹立たしかった。
赤い半ズボンは、収入が少ない家計をやりくりした結果、母が弟に手作りしてはかせていたズボンだったのだ。
あいつ、赤を着ずに済んだんだろうか。訊いてみたいものだ。

話が逸れたが、この小説は素敵だ。
縫い物が好きな男子の話。
残念だったのは、この男の子の母が、夫の良さをカバーできず離婚しているところ。
でも、全体によくまとまっている。
家族というもの、それぞれ足りないところを補ってまとまった感じ。




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