あれ…そんなはずは…

仕事で遅くなったから、途中の駅での10分待ちなんか普通の状態のダイヤである。乗客がある程度溜まるまで発車しないというのは経営上必要なことだから仕方ない。
でも、昼間もそういう路線があるが、遅い時間は間引かれるから待ちがめちゃ長い。
待ってても疲れるから環状で帰ることにした。そうすれば、人が少ない部分はしっかり座れるし。

検索したら、降りる駅への到着は普通に乗り換えても環状で帰っても同じ時間なので、座れる可能性の高い大回りの方が身体に負担がかからない。
とはいえ、乗る駅での待ち時間が長くて腰が疲れるし つまらないから、ドニチエコきっぷを買おうと券売機に寄った。
土日に使うときにいちいち券を買わなくても済むからだ。

たまルンが跳ねている券売機で『一日乗車券・ドニチエコきっぷ』の案内をタッチした。
疲れてたから、そこからはあまり記憶にない。買えるに決まってるっていう思い込みもある。
後で朧に思い出すと、画面を操作する時、何となく『ドニチエコきっぷ』は表示してなかった気もする。
ボタンを押して表示された850円の金額を見て『財布に50円あったなぁ…』と、そっちに気がいっていた。ドニチエコきっぷは600円なのにね。
市バス・地下鉄全線の一日乗車券が850円するのはよく知っている。でも疲れていたんだろう。気づけなかった。
若い頃は色んな事に緊張してたから、行動のいちいちに気が向いていた。今はもう終活状態。ぼやけたものだ。

出てきた券はでっかい当日きっぷのようだった。緑と茶色の紙製のもの。
昔よくあった磁気の券である。
ドニチエコきっぷはクオカードのような材質だから、なんか おかしかったな…と、急に思い出して、途中できっぷを出して確認してみようと思った。

他の乗客も少ないので、その場で財布から出してじっと見てみた。

…。あれ？
今日付けの日にちがデカデカと書いてある…。
土日いつ使うか分からないのに印字があるのは解せない…。
よく見たが… 何度見返しても当日限りの一日乗車券だった。

笑えてきた。
私が買い間違いに気づいたのは23時45分くらい。
先付けのつもりだから、入った駅で通してないし、定期も持っている。
あと15分でなにができるか…。

100円くらいなら手間がかかるから諦めるかもしれない。時間をお金で買うのだ。
まぁ、ダメもとで乗り換え駅で駅長室に行くことにした。


実は前日も自販機でエコきっぷを買おうとしたんだが、0時過ぎていたせいか券売機が止められていた。
必要なのは週末で、買って人に渡すつもりだったから困ってしまっていたのだ。
確かに時間が遅く、反対側はもう電車が来なさそうだったからだろうか。私のような客はいないのかもしれない。


乗換駅で電車を1本遅らせても仕方ないつもりで駅長室で払い戻しを受けた。
でも、結局のところ、ドニチエコきっぷを欲しい気持ちは解決できていない。

ネットで検索。
すると、券売機では土日当日しか買えなくなっていた(゜゜)
いつから…？ ここんとこ地下鉄通勤だったのに知らなかった。

そういえば、いつも買う駅はドニチエコきっぷ専用の券売機があった気がする。
あの駅は特別だったかもしれない。

とにかく、通常はわざわざサービスセンターとか決められた場所でしか買えなくなったようだ。

払い戻しを受けた時、駅員には『次は、買った駅で払い戻しをしてもらってくださいね。』と、何度も言われた。
そう言われても故意じゃないのに。知ってたらこんなことやらんし。

買った時は気づいてないし、使いたい日に使えないなんて思ってない。
券売機が当日限りのしか売らなくなった情報も気づかなかった。
昨日も買おうとして券売機が止まっていた。
急ぎ、今日欲しかったのだ。説明もないし。『今日はあと30分くらいしか使えませんがいいですか？』とかって表示もなかった。
払い戻しできますか？って訊いたのは、無理ならいいけど、と思ったのだ。

いろいろ不満だったが次はないから まぁいい。
せめてもの気持ちを込めて、『ええ。もちろん。』と答えておいた。知ってたらやらんわって言い返すのは大人気ないだろうから我慢した。


次の日、短い昼休みを使って急ぎ足で近くのサービスセンターまでわざわざ行った。
窓口で訊くと、前もって買うドニチエコきっぷは券売機では買えなくなったと言っていた。
これから必要ならわざわざ買いに来ないといけないのか…。定期が無ければ相当面倒になったな。


腑に落ちないが お得きっぷはなるべく出したくないんだろうな。

一日乗車券って、何時に買っても当日限り。
一日ってうたうなら丸一日であるべきだと私は思う。
でなけりゃ当日フリーパスと言わなきゃおかしいだろう。
なんかよく分からない出来事だった。