No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

十五年で変わったこと

2020-10-22 | 過去写真(デジタル)



2004年の京都・龍安寺の枯山水庭園である。この頃は京都に住んでいた。過去写真から見つけたものだ。当時の写真を見て、気づいたことがある。それは誰もスマホで写真を撮っていないことだ。この写真はデジタル一眼レフで撮ったものだし、当時だって携帯電話にカメラもついていた筈だ。それでも人々は庭園を直視している。他に見ていものといえば、パンフレットだったり、同行している人の顔だけである。この15年で、その辺りの事情は大きく変わった。いまでは、どんな観光地でも人々は必ずスマホを構えている。折角、そこに行ったのであれば、液晶画面ではなく現物を直視する。当時の観光は正しい姿でもあった。一方、現在では多くの人がスマホ経由であれ、写真を撮るようになった。昔はカメラは一家に一台、またはグループに一台しかなかった。いまは一人一台。写真を撮る枚数が増えるということは、人々の撮影レベルも上がっていくだろう。

追伸:
①決算期の業務増大により、写真が撮れていません。数日更新が止まります。
②ブログ村の再開テスト(PVランキングのみ)、一旦停止します。PV部門のみの参加は、やはり意味は薄いので、今後のことは考えます。



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四度目の金閣寺(2002年)

2020-04-26 | 過去写真(デジタル)
金閣寺に行った回数を数えたら、通算5回だった。①中学校の修学旅行、②高校の修学旅行、③社会人1年目(大阪で1ヶ月の研修期間があった)、④この写真のとき、⑤京都に親戚がきた時。つまりは京都に住んでいる秋田は、④〜⑤の2回だけとなる。一度は必ず見るべきだけど、何度も行く場所でもない。そういうものの典型が金閣寺だと思う。実際、この時の写真しか手元には残っていない。EOS10Dという初期のデジタル一眼レフで撮影した。少し画像は古臭く感じるけど、唯一の記録なのである。

EOS10D /




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十年なんて京都の路地にとっては昨日のこと

2020-04-23 | 過去写真(デジタル)







約15年前に住んでいた京都の懐かしの写真を掲載している。昔から撮っている写真は、大体同じである。路地の写真が好きなのは、もう僕自身の趣味趣向の問題だと思う。そして最近は封印しているが、本来僕は「縦位置」の写真が好きなのである。そもそも京都は縦位置の似合う町だったにしても、もっと縦位置で撮ってもよいかもしれない。この写真の路地、殆どがそおのまま残っているんだろうな、そう思うと凄いことでもある。

2002〜2004年撮影
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法然院が大好きだった

2020-04-21 | 過去写真(デジタル)


(2004年撮影)
京都在住時代、色々なところに行ったけど、なかでも法然院が大好きだった。哲学の道を散歩して、法然院の門をくぐる。この門が風情があるし、石段には時期になると、落ち椿で埋め尽くされる。しかも無料。名の通った寺院なのに、ひっそりと静かなところも良い。
問題は、その落ち椿の写真が見つからないことである。フィルムもデジカメデータもHDDの迷宮の中に消えてしまったようだ。いつかもう一回、あれを撮りに行きたいと思う。
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本格デジタル一眼レフの開祖 Nikon D1Xで撮った猫

2020-04-19 | 過去写真(デジタル)



コロナ禍で外出できず、昔の画像を漁っていたところ、面白い画像を発見した。2002年に「ニコンD1X」で撮影した飼い猫チビの写真である(チビは2010年に亡くなった)。当時を振り返って見ると、コンパクトデジカメは普及していたものの、まだ大抵の写真マニアはフィルム一眼レフを使っていた。当時のデジタル一眼レフは、既存のフィルムカメラを改造した業務用途のものが主流で、恐ろしく高価だった。2000年になって、キヤノンからD30という300万画素のデジタル一眼レフが発売され、これが事実上民生用初の機種だったといえる。大体35万円くらいだったと記憶している。それでも100万円はしたデジタル一眼レフが、無理すれば手に入るかもしれない価格になった。その点は衝撃的だった。ただし、D30は「デジタルカメラ」であることを除けば、ボディ自体の性能は中級機以下という程度で、価格と釣り合っていなかった。当然、僕もまだ買うことを真剣に考えるまでは至らなかった。そんな中で、ニコンから発売された「D1X」。これは60万円以上する高級機だったけど、ボディ自体の性能もフィルムカメラのプロ機と遜色ないものだった。まさにプロが使うことのできるデジタル一眼レフ(ちなみに画素数は600万画素弱)。ボディも現行のニコンプロ機と同様の完成された格好よさだった。まあ60万円以上するわけだから、買うなんて夢のまた夢。当時は60万円もするカメラを買う人は少なかった。

さて、そのD1Xを知人が購入して、「素晴らしいから使ってみろ」と無理やり僕に貸し付けたのである。本当は外に持ち出したかったけど、落下の危険性が怖くて家の中で猫を撮っただけで、返却した。今の眼で見ても、かなり良い写りで驚かされる。これで触発された僕は、翌年キヤノンから発売されたEOS10Dを購入した。価格は23万円くらいだったと思う。少しは現実的な価格となっていた。憧れが強かったせいか、この時代のカメラの画像は今見ても綺麗なような気がする。

2002年 Nikon D1Xにて撮影


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新地湯の「そのうち」

2020-04-16 | 過去写真(デジタル)
(外出自粛なので、試験的に過去の写真を掲載し、それにまつわる短い話を書いている。)
京都から秋田に移住して、もう15年が経過した。京都在住時代、最初は山科区に住み、次は伏見区に住んだ。伏見では一番近い駅が京阪の観月橋駅で(通勤には近鉄を使った)、休みの日には中書島の先にある伏見の酒蔵まで散歩したものだ。20分くらい掛けて、写真を撮りながらブラブラ歩いた。酒蔵の近くでランチを食べ、そこで黄桜とか月桂冠の樽酒を呑んだ。帰りは酔いを覚ましつつ、また20分掛けて歩いて帰る。仕事が忙しくて遠出が出来ない場合の典型的パターンだったが、結構幸せな時間だったように思う。

伏見は酒造りが盛んなくらいだから、上質な地下水が出る場所だ。酒蔵からそう遠くない場所に「新地湯」という銭湯があった。一回も入ったことはない。写真は何枚も撮った。一回くらいは入っておくべきだったと思う。当時は、そのうち入ろうと考えていた。人生において、「そのうち」ほど不確かな概念はない。「そのうち」は訪れないまま、僕は京都を離れた。そして、手元には新地湯の写真だけが残っている。

(2005年撮影)
EOS10D / EF17-40mm F4L USM
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