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No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

ツキノワグマよ、錦秋湖を目指せ

2024-12-28 | 街:岩手
 






岩手県西和賀町の「道の駅 錦秋湖」である。近代的な道の駅ではなく、手作り感満載の道の駅である。規模も小さい。錦秋湖付近では、国道107号線が山肌を縫うように走っている。周囲には商店はおろか、民家も何もない。一時期、付近の道路は地震による地滑りで通行止めとなり、秋田自動車道の一部区間を迂回路として無料開放した。道の駅には岩手側からアクセス自体は可能だったが、その先は袋小路であり意味を成さなかった。其の為、仮設橋が完成するまでの11ヶ月間、道の駅の営業は休止された。自然が相手とはいえ、非常に気の毒な話である。

さて、その「道の駅錦秋湖」に花巻に行った帰りに立ち寄った。本当に小さな道の駅だから特別な物は売っていない。でも正面入口から入ろうとすれば、嫌でも眼に入る「うめぇものあるど」のポップ。その下には幟が何本も立っている。熊そば!、熊鍋!熊カレー!。秋田県では熊による被害が甚大で、社会問題化している。でもここでは、熊は「うめぇもの」であり、単純に食材として見られている。ちょっと衝撃的でもあった。ここで勇気を奮って、せめて熊そばでも食べればブログのネタとしては一線級なのかもしれない。でも食べませんよ。それは無理だ。西和賀町でも熊の出没情報はあるようだが、深刻な事態にはなっていないようだ。これは熊が「捕食対象」として見られていると認識しているからではないか。人間に捕まったら食われちまう。それ逃げろ!ということになるのではと思っている。

各地で暴れて軋轢を起こしているツキノワグマの諸君。大人しく山奥に帰るか、さもなくば人間とのヒリヒリする闘いを求めて錦秋湖に来てはどうだろうか。熊カレーになってしまう危険性はあるけれど・・・。

追伸:ビスケットの天ぷら?
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石鳥谷で街撮りや

2024-12-27 | 街:岩手











それにしても酷いタイトルだ(笑)。今回、石鳥屋に来たのは久々の定点観測に加え、お酒を買うためである。石鳥谷は南部杜氏の里と呼ばれ、日本酒造りが盛んな町でもある。少し前にブロ友さんの記事を拝見し、七福神という酒を飲みたくなった。お正月用に購入した。こうなると「酒を買うことをダシに、街で写真を撮る」のか、「街で写真を撮ることをダシに、酒を買う」のか、自分でも分からなくなる。

石鳥谷の町には清々しいほど誰も歩いていなかった。この町は亡き上原師匠推薦の町であり、ここに来るたびに僕は少し緊張する。もうフィルムカメラを使うことは滅多にないが、気持ちだけはネガフィルムに寄り添って撮影した。


X-PRO3 / XF23mm F2R WR


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花巻温故知新(終)~エトセトラ、エトセトラ

2024-12-26 | 街:岩手










24日の午後から、今朝まで風邪でダウンしていた。コロナとインフルエンザは陰性。喉が痛くて飲み物を飲むのも辛かった。全快ならずも、今朝は大分マシになった。普段は珈琲を飲みながらブログをアップするけど、ホットミルク片手に更新している。さて、花巻編の最終回(作成済なのにアップロードする気力がなかった)です。

僕は花巻の中心部を大きく3つに分けている。①駅前周辺、②市役所周辺、③マルカンデパート周辺、の3エリアである。本当は更に細分化しているので、いささか乱暴な区分けにはなる。でも大まかには3つだ。3つ全てを歩けば、丸一日コースとなるので、大抵は一つか二つのエリアを歩く。悪いことに気になる物件は均等に分散しており、①のエリアを歩いているときに、突然③のエリアの物件の写真を撮りたくなったりする。写真撮りにとっては幸せな町である。花巻温故知新の最終回はランダムに、気になる物件を掲載する。こういう物件がまだまだ沢山ある花巻の街。一般的なタウン情報などとは様相が異なるけど、これも街の一つの顔である。今後も飽きもせず、また同じ被写体の写真を撮り続けるだろう。

X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical


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花巻温故知新②~花巻モード

2024-12-24 | 街:岩手




ここも恋焦がれる花巻スポットである。街中のエアポケットのような立地にあり、いくらGoogleマップ(ストリートビュー)を眺めても決して検索することは不可能な場所だ。縁がなければ一生足を踏み入れることはないだろう。僕は何かの縁に導かれ、初めて花巻の街を歩いたその日、わずか十数分で此処に辿り着いた。それはちょっとした奇跡だと今でも思っている。小っ恥ずかしいけど、僕が花巻と恋に落ちた瞬間だった。

初めて見た時点で、テル美容室は閉店してから長い時間が経っていることは明らかだった。それでも、その佇まいからすぐに分かった。少しだけ昔、お洒落な花巻娘(今では大々お姉様)は、この店に集っていた。新しい髪型、流行のセットをここで整えていたに違いない。花巻の流行はこの場所から発信されていたのだ。今では店は眠りにつくけど、往時の凛とした姿を保っている。そのことも奇跡だと思う。毎回同じ写真しか撮らないが、花巻に来れば必ずここに顔を出す。変わらぬ憧れの美女に会うために。時折、本当はこんな場所は存在せず、僕の心の妄想が作り出した幻影ではないかとも考える。さて真実は・・・。

X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical


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花巻温故知新①〜ベルエポック

2024-12-23 | 街:岩手


みな食堂(昨日掲載)に限らず、花巻には以前から気になっていて今でも変わらず気になっているものが多い。その幾つかを紹介しようと思う。まずは旧マルカンデパート近くの三田商店。地元民以外、この店に用事がある人はまずいないと思う。それでも建物の壁面に描かれたロートレックを彷彿されるペイントは誰の眼も奪う。一体何故、これを描いたのか。店主が本当は画家になりたかったけど家業を継いだ。その交換条件が壁面にペイントを描かせて貰うことだった、とか。まあ勝手に妄想を働かせている。マルカンデパートは廃業し(別形態で復活した)、周囲の建物も変化した。それでも花巻のロートレックは変わらずここにある。

X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical

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時は来た、それだけだ〜みな食堂で過ごす時間

2024-12-22 | 街:岩手






タイトルは、あの橋本真也の名言から引用した。僕がこういう言葉を使う場合、大抵それは店が廃業したとか、建物が解体されたケースになるが、今回違う。みな食堂で食事をしたという話である。みな食堂というのは、岩手県花巻市の食堂であり、食堂前の路地を勝手に「みな食堂の路地」と呼び、もう10年以上前から写真を撮っている。鉛温泉で泊まった帰路で立ち寄ることが多いので、時間が合わず一度も利用したことがない。そういうチャンスに巡り合っても、混み合って入店できなかったり、違う店に行ってしまったりしていた。みな食堂の近くにはライバル店(?)の高権という店があり、そちらに行ってしまったのである。その高権も閉店して久しい。

そんなわけで、今回とうとう「みな食堂」に入店した。客は僕ともう一人だけだった。ラーメンと半チャーハン(更に少なくしてもらった)を注文した。想像通りの優しい味だった。しみじみと染み渡る味であり、正直インパクトは弱い。でも何度も通いたくなる味である。長い長い付き合いの常連ができる味だ。店も非常に親しみやすい雰囲気に満ちている。大女将らしき人が、僕の隣の席に座り(多分そこが定位置)、テレビに映る「なんでも鑑定団」を熱心に観始めた。感嘆の声を出したり、くすくす笑ったり。本人評価額が200万円の掛け軸が2万円と評価された時は、手を叩いて大笑いしていた。こちらと話したそうな素振りだったけど、もう少し通ったら僕も話し掛けます。普段は常連と話しながら一緒に見るのだろうな。何度も何度もモデルになってくれた「みな食堂」。これからはお布施として食事をさせて頂きます。いつまでも営業を続けて下さい。


GRⅢ

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江刺の路地裏を歩く(番外編)〜変わらぬ7年、食堂物語

2024-12-05 | 街:岩手





江刺の旧市街、蔵町もーる周辺にはコンビニエンスストア的なものはない。普段の町歩きでは、昼食はなるべく軽めにしている。満腹になると謎の満足感に満たされ、帰りたくなるからだ。コンビニのサンドイッチなんかで十分だ。今回は選択肢が少ないので、定食を食べることにした。適当に眼の前にあった店に入った。高齢のお祖母ちゃんが一人で切り盛りしていて、客も僕一人だった。一応ご飯は小盛り、それも極めて少なめにして、と頼んだ。お婆ちゃんは、「残しても良いから沢山食べて。足りなかったら何回でもお替わりするから」と言う。・・・。なんかこの展開、記憶にある。そして出てきたご飯を見た時、鮮明に思い出した。この店、以前に来たことがある。

写真だと遠近感の関係で分かり難いが、相当な量である。品数も多いし、奥の肉も相当な量だった。下記に以前に来た時のリンクを張った。間違いない。2017年の投稿で、旨かったけど食べ過ぎたと後悔していた。あれから7年もの月日が流れた。当時、幼稚園児だった子供は中学生になり、当時の中学生は既に成人している。東北の街で写真を撮るオヂさんは全く進歩していなかった。




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江刺の路地を歩く②~光る君、光らない男

2024-12-04 | 街:岩手







江刺の路地歩き、第2回目。実質的には最終回である。随分と様相が異なるにせよ、ここは岩手の神楽坂みたいだと思う。まあ石畳だけが似ているという・・・。また江刺には「えさし藤原の郷」という平安時代のテーマパークもある。なかなか立派な建造物が建ち、平安時代に紛れ込んだかのように感じることのできる場所だ。その藤原の郷は、NHK大河ドラマ「光る君へ」のロケ地となったそうだ。もっとも僕は大河ドラマみたいなものは見たことがないので、どんな場面なのかは知らない。恐らく煌びやかな世界なのだろう。一方、僕は古びた路地を歩き、モノクロで写真を撮るのであった。全く光らない男である。


X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical
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江刺の路地を歩く①〜聖地はここにもある

2024-12-03 | 街:岩手







江刺の町である。旧・江刺市、現在の奥州市となる。定期的に行きたくなる。よく行くのは、旧市街の蔵町モールという辺りであり、ここは路地が縦横無尽に伸び、所々に蔵が建っている。夜まで粘って歩くような町でもないので、日帰りで時間に追われていても、十分楽しめる。町並み=路地という、僕にとっては理想的な場所でもある。

最初に来た時、一枚目の写真の和風バー「路路」でランチカレーライスを食べた。もう10年以上前の話だ。思いっきりスナックの店内で、高齢のママさんの手作りカレーを食べた。親戚の家にお邪魔したかのような親近感だった。もう廃業したと思い込んでいたが、どうも店は継続しているようだ。ママさんは当時から既に高齢だったので、違う方が店を継承したのかもしれない。とすれば、泊りがけで来る価値があるかもしれない。そんなことを考えながら、勝手知ったる町を歩くのであった。(続く)、


X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical
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雪の季節が来たる〜身体の大きな人形

2024-12-01 | 街:岩手



僕の住む地域では、今年はまだ雪らしい雪は降っていない。土曜日に岩手北上方面に日帰りで出かけたところ、山間部には若干の積雪があった。いよいよ冬到来である。写真は、そんな岩手県西和町(旧・湯田町)に立つ巨大道祖神人形である。人形の右手方向(画面左側)には大きな民家があり、背後は湯田牛乳製造元の湯田牛乳公社である。結ハウスというショップが併設され、そこで牛乳とかヨーグルトとか、スイーツなんかが販売されている。それ故、山間とはいえ結構な数の観光客が出入りする。「みるくぼーや」というソフトクリームが大人気で、お子さん連れの家族客が多い。東北の山間地らしいヌメッとした道祖神人形とのギャップが面白い。この日も小学校入学前くらいのお嬢ちゃんが「ねえママ!、なんであの人形さんのオチ◯チンは、あんなに大きいの??」と聞いていて、吹き出しそうになった。ママは「身体が大きいからよ」と平然と答え、小柄なパパは気まずそうにしていた。

X-PRO3 / XF14mm F2.8R






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