No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

新地湯の「そのうち」

2020-04-16 | 過去写真(デジタル)
(外出自粛なので、試験的に過去の写真を掲載し、それにまつわる短い話を書いている。)
京都から秋田に移住して、もう15年が経過した。京都在住時代、最初は山科区に住み、次は伏見区に住んだ。伏見では一番近い駅が京阪の観月橋駅で(通勤には近鉄を使った)、休みの日には中書島の先にある伏見の酒蔵まで散歩したものだ。20分くらい掛けて、写真を撮りながらブラブラ歩いた。酒蔵の近くでランチを食べ、そこで黄桜とか月桂冠の樽酒を呑んだ。帰りは酔いを覚ましつつ、また20分掛けて歩いて帰る。仕事が忙しくて遠出が出来ない場合の典型的パターンだったが、結構幸せな時間だったように思う。

伏見は酒造りが盛んなくらいだから、上質な地下水が出る場所だ。酒蔵からそう遠くない場所に「新地湯」という銭湯があった。一回も入ったことはない。写真は何枚も撮った。一回くらいは入っておくべきだったと思う。当時は、そのうち入ろうと考えていた。人生において、「そのうち」ほど不確かな概念はない。「そのうち」は訪れないまま、僕は京都を離れた。そして、手元には新地湯の写真だけが残っている。

(2005年撮影)
EOS10D / EF17-40mm F4L USM

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2 コメント

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私は丹波橋 (おかん)
2020-04-16 15:16:51
昔、丹波橋と桃山の中間にいたんですよ!
私「また今度・そのうち」で色々失敗しました。悲しいことも。
平野神社の桜は、「また今度」で見逃した!
今を大切にします。ハイ。
猫様は人間より自分の方がエライと思っています(笑)いつもカワイイお顔に癒されております。ありがとう。
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おかんさん (6x6)
2020-04-17 06:22:04
そうでしたか。あの伏見城がよく見えるあたりですか。僕は通勤で近鉄の向島駅から乗り、毎日近鉄丹波橋を通過しました。

人生は「また今度・そのうち」の連続ですよね。コロナ禍のなか、家で出来る「また今度・そのうち」をやろうと思っています。
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