No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

(番外編)この旅のベストショット

2023-05-29 | 街:福島
福島の旅の番外編。酔っ払ったので富士のミラーレスカメラは仕舞い、小さなコンデジGRⅢを片手にホテルに戻ろうとしていた。設定も適切ではなく、殆どのショットが手振れ(被写体ブレ)を起こしていた。これだけは何故かOKだった。しかも通り過ぎる刹那、奥にいる店員らしき人と、手前の客2人の姿を見た。それが見た通りに写っていた。酔っ払いのベストショットとしたい。

追伸:一般的なベストショットとは異なる。旅としての個人的ベストショットであり、写真の質とは別の話である。

GRⅢ
コメント (2)

Hello福島(終)〜一生訪れることのない町

2023-05-26 | 街:福島








今日の写真は旧・保原町(伊達市)のものである。まだ幾つかの町の写真が残っているが、今回はここで福島シリーズを終わりにしたい。保原町という町のことは知らなかった。こういう機会がなければ一生訪れることのない町だったかもしれない。僕は縁があって訪れることになったが、多くの人にとって一生訪れることのない町であることに変わりはない。僕はこういう町が好きだ。ここはモノクロで撮ろう、着いた瞬間にそう思った。

ところで今回の福島の旅で廻った市町村は8つである。①本宮市、②旧・二本松市(二本松市)、③旧・安達町(二本松市)、④旧・福島市(福島市)、⑤旧・伊達町(伊達市)、⑥旧・保原町(伊達市)、⑦桑折町、⑧国見町である。実際のところ物理的な移動は大したことない。むしろ頭の方が付いていかなかった。今回の伊達市も5町が合併したものだ。伊達市に折角来たのだからと、全ての旧町に行こうとすれば、それだけで一日が終わってしまう。だから何処かで見切りをつけて移動する。それを繰り返すうちに、何度も通過しているのに、何故か写真を撮っていない町が増えていく。何度も通過しているが故に新鮮さが失われ、機会があっても二の足を踏む。あるいは未踏(?)の市町村を訪問すること自体が目的になってしまい、写真撮影を楽しめない。過去には他県で陥った状況が福島で起こりそうな予感がする。当面は一回の行程で訪れる市町村を、最大3つくらいに絞って活動しようと思う(終)。

LEICA M10 MONOCHROME / Summicron M35mm ASPH
コメント (4)

Hello福島③〜写真よりも大切な夜

2023-05-25 | 街:福島
















生ビール(中2+小1)、中といってもピルスナーグラスなので実質容量は300mlと思う。まあ言ってみれば350ml缶を二つ分くらいである。これが居酒屋で飲んだビールの量だ。これまでであれば、ホテルの部屋でウォーミングアップで飲んでいた程度の量だ。でもこれは僕にとっては歴史的な一歩だ。日本酒に行きたいところも、ぐっと我慢した。たまの旅先の飲酒がこれで終わるのであれば、むしろ健康に良いくらいの話だと思う。実際にはこれでは終わらない(終わるわけがない)。ジャズ喫茶でワインとジントニックを2杯づつ飲んだ。まあこれで辞めなきゃと考え、締めのラーメンなんかも回避した。そんな夜だった。

え?写真の解説?。今回は一切ありません。人生には写真よりも大切なことだってあるのだから。この時、酒を飲むことは写真よりも大切だったのである。旅から戻り、また禁酒生活に戻った。


X-PRO3 / XF23mm F2R WR







コメント (6)

Hello福島②〜モノクロームの繁華街

2023-05-24 | 街:福島








さあ、いきなり福島市内の繁華街である。二本松を出てから安達町を経由して福島市のホテルに入った。安達町の写真は今回は掲載しない。夜(まだ明るいけど)の繁華街を歩くのは久しぶりである。この場所は福島新町というらしい。路地を挟んで似たような形状の二階建てのビルが何棟も建っていて、それが一つの長細い建物のように見えている。ビルの一階部分には、同じ間口の飲食店の入り口が並んでいる。2階は座敷にでもなっているのか、あるいは店主の住居なのかもしれない。実際のところ辺りは清潔なのだが、どこか懐かしい猥雑な香りがする。正直、好物だ。

しかし結論を言うと、ここでは納得いく撮影は出来なかった。それ故、当初の予定を変えて、RAWファイルからモノクロ変換した。この際、上手下手はどうでも良いとしても、眼の前にある情感豊かな光景を全く写せない。例え客観的に下手な写真でも、自分の感覚通りに撮影できれば僕は満足する。それが全く駄目なのである。時間帯が何とかとか、まだ人通りは何とかとか、そういう問題ではないのだと思う。時折、こういうことがある。町が発する磁場と僕の波長が合わないのである。とくに原因はない。今はその時ではないのである。次に来るとき、その時が来ることを願うしかない。そして僕は次の通りに場所を移すのであった。(続く)


X-PRO3 / XF23mm F2R WR

コメント (2)

Hello福島①〜誰かの二本松

2023-05-23 | 街:福島












福島の旅は、本宮映画劇場に行くことから始まった(一昨日掲載済み)。その後、二本松市を経由して宿を取った福島市内に入った。今回の旅程で、二本松に行くことは初めから決めていた。前職時代、京都から全国各地に出張した。僕は本社からの出張なので、担当営業所の営業が同行することが多かった。その一人にW君という後輩がいた。一時期は二人のコンビで、本当に色々な所に行った。僕らはまだ若く、仕事も懸命にしたけど、終わった後の飲み会にも負けないくらい力を入れた。W君は直販営業では圧倒的な成績を収めていたけど、法人営業に移ってからは苦労をしていた。出張旅費や経費の精算が滞って、上司から大目玉を喰らうことも一度や二度ではなかった。出張先の飲み会では、そんなW君の愚痴もよく聞いてあげた。そのW君の実家は二本松にあった。仕事で福島市内に来たときに、一緒に立ち寄ったことが懐かしい。それ以来、二本松と聞くと反射的にW君の顔が浮かぶようになった。二本松を知る人が百人いれば、百通りの二本松がある。僕にとっての日本松は、W君の故郷としての二本松だ。

あれから20年振りに訪れた二本松。東北自動車道を走行し、二本松ICを通過する度に、いつか再び二本松に来ようと考えていた。念願叶って来た二本松は、想像以上に良い町だった。今後福島コンプリートを進めていくのであれば、再び歩く機会もあると思う。その時もW君の朴訥とした語り口を思い出しながら歩いてみたい。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR
コメント

Hello福島(序)〜足掛かりをつける旅

2023-05-22 | 街:福島
心房細動のカテーテルアブレーション手術から三ヶ月が経過した。経過はすこぶる順調である。これまでも温泉などには数回行っているが、すべて家人同伴である。そろそろ独り旅を再開する時が来たようだ。可能であれば今回は鉄道を使った旅で、いつもよりは遠くまで行こうと思っていた。それが仕事の事情で叶わなかった。無念である。

次善の策として僕が選んだ地は、「福島」だった。東北6県の全ての市町村(旧市町村)で写真を撮る「東北コンプリート」を進めている。山形、秋田、岩手の3県では既に達成し、宮城県もいよいよ佳境に入った。そんな中で手付かずに近い状態なのが、福島県なのである。これまで5〜6箇所に宿泊したことがあるし、それなりの回数は訪問している。その割に訪問場所は同じところばかりで、なかなか進展していない。山形方面から福島まで高速道路が一本で繋がり、交通の便はかなり良くなった。今回は今後の福島往来に向けて、感触を確かめる旅になるだろう。また病気になって以来、一人旅に消極的になっている。体調に留意しながらも自分に喝を入れる旅でもある。また今回は飲酒も解禁(暫定解除)する。夜の町を歩いて写真を撮り、ついでにお酒を飲む(夜の町で酒を飲み、ついでに写真を撮る?)。その楽しみを久々に味わうのだ。明日以降、短い福島滞在(後半は宮城県)の様子を掲載していく。


X-PRO3 / XF23mm F2R WR
コメント (6)

109年目の映画劇場

2023-05-21 | 街:福島





福島県本宮市の元本映画劇場。建物は1914年の築であり、元々は芝居小屋(公会堂)だった。1943年に映画劇場となる。約800人の収容力を誇る大型劇場だった。観客数の減少などにより1963年に閉館した。福島の大きくもない町に、これだけの規模の劇場があったことは驚くべきことだ。でも更に驚かされるのは、その後の経緯だ。劇場主は自動車のセールスマンとして働き、劇場関係の借金を完済。その後も長きに渡って、この巨大な建築物と上映機材を維持管理してきた。想像を超える労力と経済的な負担があったことは間違いない。

そして2008年、なんと45年振りにこの劇場で映画を上映した。それ以来、全国から見学者が訪れるようになった。テレビ番組の取材などにも登場しているとのことで、見た方もいると思う。なんでも週末であれば劇場主に電話をすれば内部の見学もさせて貰えるという。僕はこの建物を一度自分の眼で見てみたかった。内部の見学だって当然したいけど、まずは街の中にどんな様子で建物が佇んでいるか、ただそこを見たかった。その感動の佇まいは言葉では説明できない。写真を見て下さい。

X-PRO3 / XF16-80mmF4 R OIS WR



コメント (6)

タイムカプセルシリーズ②〜恐ろしいビル

2022-07-01 | 街:福島




2020年1月の段階で、「ボツにしようと思っていたが、掲載することにした」と書いている。それが再度ボツになり、今回掲載された。つまり「ボツにしようと思っていたが、掲載することにした記事だが、結局再度ボツになったが、今回復活した」。もう内容はどうでも良い(最初からどうでも良かったけど)。ゾンビ記事である。


(2020年1月作成)
ボツにしようと思っていたが、掲載することにした。年末の会津若松編の番外写真だ。恐竜ビル。食べられてしまいそうな名前のビルである。何気なく調べたら、このビルはテナントビルで、売りに出されている。5千万円代後半で、テナントは常にいっぱいで、年利15%以上の利回りが期待できるとのこと。でも幾らお金があったとしても、このビルのオーナーになるのには、それなりの覚悟もいりそうだ。オーナーにはなりたくないし、客としても店にも入りたくない。こうやって写真を撮るだけが一番良い。

X-PRO3 / XF23mm F2.0R WR

コメント (2)

喜多方80分一本勝負〜(終)いつの日か歩く尽くそう

2021-08-19 | 街:福島








シリーズ最終回。喜多方で過ごした80分は終わった。喜多方ラーメンを食べ、町を歩き、そして酒屋で酒を買う。様々な制約の下、極めて限られた範囲しか歩くことが出来なかった。嗚呼、可能であれば、疲れ果てるまで歩き尽くしたい。喜多方は、どこかに行った行き帰りに立ち寄るばかりだ。ついではなく、この町だけを歩いてみたい。そんな想いが高まっている。果たして、それは何時になるか。喜多方編、これにて終了。

LEICA M10 MONOCHROME / SUMMICRON M35mm ASPH ,SUMMILUX M50mm ASPH
コメント (2)

喜多方80分一本勝負〜③お目当ての中華そばは食べられなかったけど・・・

2021-08-17 | 街:福島









<おまけ=今回食べた別の店のラーメン iPhone 8)


3枚目は、喜多方ラーメンの名店「あべ食堂」。いつ行っても混んでいる。以前に、どうせ混んでいるだろうと別の店で食べた後、近くまで行ってみたら、がら空きだったことがある。もう一杯食べようか、真剣に迷った。そこで食べなければ、もう食べられないような気がした。結局断念したが、やはりその後に食べる機会は訪れない。今回も別の店にした。節約した時間を街歩きに使おう。時間の許す限り、ひたすら歩こう。

LEICA M10 MONOCHROME / SUMMICRON M35mm ASPH ,SUMMILUX M50mm ASPH


コメント