宮城コンプリートの件で、一応最後の訪問時の写真がある。それは一旦棚に置いて、刻はGW後半まで戻る。GW前半は福島(白河)への短い旅に出た。諸事情から旅に出る機会が減っていたので、久々の遠出に刺激を受けてしまったようだ。そして日帰りで青森県の十和田市まで出かけることになった。それが今回の話の趣旨である。前篇後編の2回で掲載する。さて・・・。
GWの短い旅の候補地でもあった青森県十和田市。当初は十和田に、ほぼ決定するつもりで計画(妄想)を練っていた。北回りから東北町とか上北町を経由して十和田市に入ろう、とか。となると六戸にも寄りたい、とか。折角だから久々に三沢にも足を伸ばしたい、とか。更には~、とか。迷ったけど、結局は福島県に出かけた。福島は楽しかったけど、青森に未練も残っていた。
幸いGW後半には、特段の用事はなかった。十和田市に絞れば、日帰りでも行けるんじゃね?という思いが強くなり、とうとうある朝、僕は一人で十和田を目指すことにした。大体こういうものは、「行きは良い良い、帰りは怖い」の典型パターンであり、往路は気分の高揚からスイスイと運転できるものだ。首尾よく午前11時前には十和田に到着した。さあ写真を撮ろう。そう思って後部座席の荷物を確認して、僕は愕然とした。・・・。カメラバッグがない・・・。ない・・・、どこにもない。座席の下やトランク部分も確認したが、無いもの無い。見事に家に置き忘れたのである。皮肉なことに「恐らく使うことはないけど、念のために」と予備レンズ3〜4本を入れた別のバッグは忘れずに持ってきている。でも肝心要のカメラボディを忘れてしまった。似たようなことは何度かやらかしているけど、久々の大チョンボである。不要なレンズの入った意味なく重いバッグが怒りを増幅させる、だが結果的にはそのバッグのおかげで助かった。そのバッグの中には、コンパクトデジタルカメラの「GRⅢ」が入っていたのである。小さなGRがまるで神のように見えた。バッテリーは一応は充電はされているものの、交換バッテリーは持っていない。多分100枚ちょっとしか撮れないと思う。むしろ面白い。36枚フィルム3本分は撮れる。それで良いじゃないか。
まずは「昭和小路」をぶらつく。光と影差す小路は、夜とはまた違う顔をしているのだろう。その後、昼食に地元グルメの「十和田バラ焼き」を食べた。まあこれを食べに来たようなものだな、と苦笑した。味は抜群だった。食後はもう少しだけ別の場所を歩こう。
GRⅢ