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競馬という趣味のある生活。

ドバイショック

2009年11月29日 23時25分19秒 | 一口馬主
ウオッカが2cm差の激戦をものにして3度目の正直となる悲願のJC制覇を成し遂げました。これまでに何度も敗戦を繰り返しながらここ一番で不死鳥のように甦るウオッカはまさに人智を超えたスーパーホース。戦前は武豊からルメールへの突然の乗り替りが物議を醸し、私もちょっとケチがついたと思った口ですが、スーパーホースにそんな人間の事情なんて関係ないということなのでしょう。天晴れすぎます。

そのウオッカは残念ながらレース中に鼻出血を発症したため、年内のレースへの出走は適わなくなってしまいましたが、果たしてJC優勝を有終の美として引退するのか、或いは3度目の正直をドバイでも実証しようとするのか、今後に注目が集まります。

しかしそのドバイワールドカップ、来年の開催はかなり危うい雰囲気となってます。ご存知ドバイの政府系持ち株会社ドバイワールド社の資金繰りが悪化し多額のリスケを要請するニュースが先週末駆け巡ると、昨秋の「リーマンショック」に続く「ドバイショック」として世界の金融市場に一気に緊張が走りました。近年のドバイ経済は誰がどう見ても異常なバブルで、昨秋の金融危機以降ドバイの信用不安は常にくすぶっていた問題ですが、遂にという感じです。

先頃ドバイ首長のモハメド殿下、ハムダン王子、ハヤ王女の3人に対し日本での馬主資格の認可が降りるとのニュースが飛び交いましたが、お膝元であるさきのドバイワールドがデフォルトなんてことになったらお国としての危機であり、マクトゥームファミリーにとって今はどう考えても競馬どころではないでしょう。UAEが全面的にバックアップして事態の収拾を図っていくのでしょうが、行き過ぎた債務に対する信用不安の代償はあまりにも大きいはずで、ドバイ経済がしばらく立ち往かなくなる可能性は高いのでは。従いマクトゥームファミリーが心血注ぐ競馬事業もその影響を免れないのではと危惧します。

実はその予兆は11月のKeenelandやFasig-Tiptonなどのセールで既に顕れていたのではないでしょうか。毎度これらビッグセールで高額馬をバンバン落札していたドバイ・ゴドルフィンの代理人John Ferguson氏の名前がPuchaser Listに突如現れなくなってるのです。単に様子見ならともかく、昨秋の世界同時不況以来、低迷する世界のサラブレッド産業(セリ)において非常に大きな支え役を果たしてきたドバイ資金が今後流入しなくなる可能性も示唆しており、サラブレッド生産関係者は戦々恐々としているのではないでしょうか。

せめてその悪影響が日本競馬に及ばなければと願いつつドバイの動向を見守りたいですね。




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