成るか、偉業 2013

神の悪戯としか思えないまさかの苦杯から早一年。日本馬の歴史的偉業がかかる今年の凱旋門賞の発走まであと数時間と迫ってきた。

昨年もそうであったが今年もレースを迎えるにつれ、欧州の有力馬にトラブルが発生。最大のライバルと目されたノヴェリストがまさかの熱発による回避。そしてもう一頭の有力馬であるトレヴの鞍上デットーリが骨折によりジャルネに乗り替わりと、日本馬二頭にとっては明らかに流れが向いている。

いまや誰の目から見ても芝では世界最強といっていいオルフェーヴルが、その実力どおりのパフォーマンスを見せて昨年の雪辱を果たすことが出来るのか。それだけでも大変贅沢な見所なのだが、加えて今年は日本ダービー馬で武豊鞍上のディープインパクト産駒であるキズナも前哨戦を勝って参戦するのだから、日本競馬ファンとしてはこれ以上ない興奮を覚える贅沢な一戦である。

凱旋門賞における日本馬の歴史を振り返ると、1969年のスピードシンボリの初挑戦から実に50年近くに亘り延べ14頭で11回もの辛酸を舐め続けてきた。まさに日本馬にとっては難攻不落、悲願とされている所以である。

個人的には日本人騎手による悲願成就を見たいのでキズナ＆武豊を贔屓してしまうが、ここまで来れば兎にも角にも日本馬二頭の武運と健闘を祈るばかり。