ケルベロスの基地

三本脚で立つ~思考の経路

BABYMETAL探究(謎解き<LIGHT AND DARKNESS>)

2018-04-03 00:39:25 | babymetal

昨日は、仕事だったので、洗礼の儀のLVのスタートには間に合わず(予定通り)、
仕事終了時から全速力で(といっても、もう歳なので、駆けたりすると死の危険があるので、やや早足歩きで)映画館に向かい、何とか20時25分には、駆け込めた(予定通り)。

一人で先に来て初めから観ていた娘の、隣に滑り込む。
ちょうど、「BABYMETAL DEATH」の演奏が始まったところで、
”儀式の終わり”は大スクリーン・大音量で堪能できた(MOVIX京都は、音はとてもよかった)ので、
満足・満足。

さあ、いよいよ朝から断続的に発信されてきた、謎のメッセージが解き明かされる。
と、固唾を飲みながら、告知動画を観ていたのだが、
結局、ラストは10人の謎のシルエットが示されて終わり。
???のまま、娘と顔を見合わせた。

あの10人のシルエットは何なのだ?

照明の点いた、会場中の空気も、???に満ちていた。

というか、今や世界中(やや大袈裟だがが、)???だ。

それから丸一日、仕事等に追われながらも意識下では考え続け、
一応、自分なりに納得できる「解」ができたので、
ここに記しておきたい。

解その1
あの10人は、SU-METAL、YUIMETAL、MOAMETAL+神バンド7人である。

(神バンドの呼称は、DARK SIDEらしいものに変わるかもしれない。ここでは仮に「闇バンド」とでも呼んでおこう。)

これは、大多数の方が思っている通りである。
よくできた推理小説が、実はシンプルなトリックで美しく成り立っているように、
今回の「解」もそれほど複雑であるはずがないのだ。

だから、SU-METAL、YUIMETAL、MOAMETAL以外に、女の子が7人加入する、なんて「解」はあるはずがない。
(もちろん、そういう「解」を提示なさっている方々の大部分は、運営側の出した謎に、あえて、わざと悪ノリをして楽しんでいるのだろうが)。

あるいは、今の3人+神バンド4人+ダークサイドの3人、なんて「解」を提示されている方もいらっしゃるが、これはまた複雑すぎる。
だいいち、あのシルエットは明らかに<ダークサイドの10人>の絵なのだから、3人を2回カウントするなんて、成立しない「解」である。

だから、「解その1」は動かない。
SU-METAL、YUIMETAL、MOAMETAL+闇バンド7人が、あの10人なのだ。

ここには、「謎」など全くないのだよ(・・・と、名探偵を気取ってみる)。

「謎」なのは、その「動機」あるいは「目的」である。

つまり、何のために、神バンドにメンバーを加えて闇バンドにし
SU-METAL、YUIMETAL、MOAMETALと闇バンド7人とを「BABYMETAL(DARK SIDE)」と呼ぶのか?

解くべき「謎」は、こちらなのだ。

そして、その「謎」を解く鍵は、すでに与えられている。
(これまた、よくできた推理小説がそうであるように)

もちろん、「洗礼の儀」の中に、正々堂々と,だ。

といえば皆さんおわかりだろう。

そう、鍵は、新曲「IN THE NAME OF」に決まっているではないか。

WOWOW放映のクレジットで、あれが、BABYMETALの正規の新曲であることが、確定したわけだが、(ヘドバン誌の、ライヴ直後のツイートでかなりの確度であれが新曲なのはほぼ確定していたのだが、今回の放映で、正規に確定したのである)
あの曲は、今までの(LIGHT SIDEの)BABYMETALにおいては、絶対に、正規の新曲になりえないのだ。

どういうことか?

これまでの、BABYMETAL(LIGHT SIDE)の「定義」は、こうだ。

BABYMETAL are
SU-METAL(Vocal,Dance)
YUIMETAL(Scream,Dance)
MOAMETAL(Scream,Dance)

骨バンド時代から、神バンド常駐になってから昨年まで、
このシンプルな「定義」こそが、BABYMETALの様式美だった。

シングル、アルバム、MV、インタビュー、等、すべてがこの「定義」のもとに行われてきたし、
ライヴもすべてこの「定義」に従って行われたのだ。

えっ、神バンド・ソロは?

という声が聞こえてきそうだが、
これまでのBABYMETAL(LIGHT SIDE)における神バンド・ソロとは、「悪夢の輪舞曲」や「CMIYC」をはじめ、すべて、イントロ扱いだったではないか。

それは、そうだ。だって、BABYMETAL(LIGHT SIDE)の「定義」とは、上記の通りなのだから、そのBABYMETAL(LIGHT SIDE)のライヴにおいて、
「定義」に反するBABYMETAL(LIGHT SIDE)抜きの「演」奏はありえなかったのだ。

ところが、どうだ。
「洗礼の儀」で初披露された新曲「IN THE NAME OF」には、BABYMETAL(LIGHT SIDE)の「演」奏はなかったではないか。

確かに、SU-METALはステージ上に、いた。
しかし、あれをDanceといえようか?
そして、ステージ上にSU-METALがいながら、まったくVocal を聴かせなかった。
これ、よく考えると、BABYMETALのキャリアにおいて、前代未聞のことだったのだ。

念押しに言えば、
それが(例えば、LEGEND Z のオープニングの、ナウシカ・レクイエムのように)持ち歌・持ち曲ではなくオープニングSEや壮大なイントロならばともかく、「In THE NAME OF」は、
正規に公表された「新曲」にも関わらず、BABYMETAL(LIGHT SIDE)による歌やダンスがまったくない、のである。

だから、この新曲を、BABYMETALのアルバムに収録し、BABYMETALのライヴで披露するとなれば、これまでのBABYMETAL(LIGHT SIDE)の「定義」では、実現不可能なのだ。

まとめよう。

解その2
外伝たるBABYMETAL・DARK SIDEとは、
これまでのBABYMETAL(LIGHT SIDE)の定義による<縛り>をなくし、
より柔軟に、メタル・ユニットとしての可能性を広げ・深める、ということなのである。

具体的には、例えば、BABYMETALのニュー・アルバムに、インストが収録される、ということだ。

メタル・サイドからBABYMETALの虜になった僕にすれば、大歓迎である。

あるいは、生ギター1本を抱えてステージに立ったMOAMETALが、バラードをソロで歌う、なんてことが、そのうちにあるかもしれない。これも、今までのBABYMETAL(LIGHT SIDE)の「定義」(メタル・ダンス・ユニット)では、不可能だったのだから。

高校を卒業し、いよいよプロのエンターテナーとして(世界レベルで)勝負する、YUIMETAL、MOAMETALの「演」者としての可能性を広げる・深める上でも、今回の、外伝というカタチでの挑戦は、さまざまな選択肢・可能性を含んでいると思う。

楽しみで仕方がない。

なお、DARK SIDEという言葉の文字面のイメージから、「ゴリゴリのメタルへの移行」なんて考えるのも的を外している。今までのLIGHT SIDEの活動だって、「ゴリゴリのメタル」楽曲はいくつもあった。だからこそ、30年以上メタルを愛聴し続けてきた僕のようなおっさんが、BABYMETALに夢中になってきたのだ。

あくまでも、ポイントは、今までのLIGHT SIDEではできなかったことができる、というのが、「光の対照としての闇」すなわちDARK SIDEの「目的」「理由」なのである。(もちろん、今まで以上に「ゴリゴリのメタル」を演るのもありえようが、例えば、メタル・ダンス・ユニットという「定義」から外れていた、アコースティック楽器をバックにしてしっとりと歌い上げる(ダンスなしで)、なんていうのだってDARK SIDEなのだ、と僕は考える)


にしても、
ここまで「設定」の墨守にこだわるKOBAMETAL(を象徴的なイコンとする運営陣)には、改めて、感嘆を禁じ得ない。

IRON MAIDENが、もう40年近くもエディをキャラクターとし続けているように、徹底的にこの「設定」という<様式美>に拘ることこそが、BABYMETALの美学であり、美しきメタル魂なのだ。

なお、現行の神バンド4人から、闇バンド7人に増員するのだが、これは、例えば、パーカッション、バイオリン、キーボード(ピアノ)とでも考えておこう。そう考えると、アルバム・ライヴでのパフォーマンスの可能性が広がり・深まる。

ワクワクがとまらない。

DARK SIDE へ、とは、いっそうのプログレ・バンド化、なのかもしれない。大歓迎である。

 

 










 


コメントを投稿