ハッチと私の日常

20年暮らした猫も亡くなり、25年以上連れ添った夫も病死、仕事も辞めて還暦過ぎた女性が被災猫ハッチと暮らす日々

現代仮名遣い

2020年09月23日 10時02分05秒 | 短歌

 今読んでいる宮柊二の本は、戦前からの短歌が載っていて、歴史的仮名遣いだし漢字も旧字なので、読むのが本当に難しいです。いちいち、調べなくては読めなかったりしています。今日は、ふりがなに「まひまひ」とある水馬で悩みました。一瞬、マヒマヒ?とフリーズしましたが、これはアメンボの漢名だそうです。まいったなー。

 さっき調べたのに、覚えていないという頻繁に出てくる知らない漢字は、

罩 こ・める、です。

駭 おどろ・く、です。

 旧仮名遣いだと、促音も小文字ではないから、区別がつかなくて、ただでさえどこで切れるかわからない文章なので、意味を理解するのに時間がかかります。

 そもそも、現代仮名遣いは文言一致運動で明治から行われてきた運動を継承していると思います。あまりに違い過ぎる文体と話し言葉を近づけようという運動で、口語体で書くということです。今の小説はまさにそれですよね。なのに、同じ文学のジャンルで俳句や短歌がいまだに文語体で書くというのは、単に格調高いというだけで、私には時代錯誤としか思えません。だって、芭蕉や定家の時代には、現代仮名遣いは存在していなかったのですもの。多くの人に読めるものといったら、現代仮名遣いでいいでしょう。さらに旧字を使う必要は、あるのでしょうか?いまだにカッコつけなのか、そういうスタイルで文章を書く人がいますが、それは美学というよりもただの独りよがりです。読みにくくしたいのなら、ロシア語で書くとか、別の方法にした方がいいんじゃない?古文書とは違うんです。

 宮柊二の全集は、戦前戦中戦後に書かれた歌集をまとめたものだから、旧字や旧仮名遣いは当時、当たり前だったと思います。だから、読むには読む人が近づくしかないのは当然。がんばります(が、大変です)。

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2 コメント

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マヒマヒ! (笛吹ワイフ)
2020-09-25 21:53:26
 なんか、南洋の郷土料理の様な感じ。
 私の祖母は、「より」と言う名前でした。
 子どもの頃、お手紙書いたら「よりより」だね・・・といったら笑ってました。後で聞いたら百合の花、からとって百合さんだったそうです。大叔母、「むめ」おばさんは、梅の花のうめさんだったそうです。
 もう、旧字の当事者もいなくなったし、新しい文字だけでもいいかな。
眼が悪くなったのかと勘違いしちゃう (黒二毛(管理人))
2020-09-26 22:36:08
旧仮名遣いだと、促音なども小さくしないから、区切りもわからないし、自分の眼が悪くなったのかと不安になりますよ。60過ぎまでなんとか見えてきたから、諦めるしかないのかなあ。いまさら、視力は良くならないし。
古文書なんて、活字じゃないから、漢字一文字か二文字かわからないし、ひらがななのか漢字なのかもわからない、もう謎だらけです。だから楽しいとも言えますが、中途半端な旧仮名遣いはやめてほしいですね。
そうそう、「うめ」も「むめ」なんですよね。
漢字といえば、昨日の徹子の部屋の武田鉄矢さんの話で、漢字の成り立ちに興味を持ちました。さっそく、白川静の本を図書館に予約しました。明日、借りに行ってきます。

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