ハッチと私の日常

20年暮らした猫も亡くなり、25年以上連れ添った夫も病死、仕事も辞めて還暦過ぎた女性が被災猫ハッチと暮らす日々

朝日歌壇4月30日

2023年05月01日 22時59分01秒 | 短歌

高野公彦選

給付金配るニュースにああそうかもうすぐ選挙なのかと気づく 観音寺市 篠原俊則

この国が希望に満ちたところなら放っておいても子供は増える 菊池市 神谷紀美子

 一首目、とても皮肉がきいていますよね。政治家って本当にずるい。二首目も、その通りだと思います。この国の未来はとても厳しいから、結婚すらしたくないと思いますよ。

永田和宏選

赤ちゃんがこの世の終わりのように泣く案外きみが正解かもね 東京都 上田結香

 この世の終わりは、誰にも予言できないけれど、ウクライナ戦争やスーダンの政情不安など、さらに地球温暖化で地球規模の災害が起こっています。本当に、この世の終わりが近いのかもしれません。それに、私たち個人個人の終わりというのは、その個人にとって「この世の終わり」なんですもの。

馬場あき子選

留学の娘とめぐる独逸旅NATO戦車隊と行き交いぬ      東京都 鈴木ひろみ

線量を知らせる記事はとうに消え再稼働のこゑ蠢いてゐる   前橋市 和田明

サバ不漁・ブリは豊漁<大衆魚>の役目を代える温暖化の波  横浜市 毛崖明子

 一首目、私たち日本人は憲法九条があるので戦争放棄が当たり前と思っていますが、ヨーロッパでは事情が違います。同じ敗戦国のドイツは軍隊があるのですから、NSTO戦車隊にも遭遇するわけです。日本人は平和ボケと言われてもしかたがないのかもしれませんが、それでも私は九条を守っていきたいと思っています。二首目、東日本大震災の復興もまだ完全に終わっていないのに、エネルギーが足りないからといって、こういう記事が減り、再稼働の動きが起きているのは、納得できませんよね。便利ということが地球の寿命を短くしているということが自明のことなのに・・。先月札幌でG7外相会議に合わせたイベント「環境広場ほっかいどう」で、最後のほうの展示に倉本聰が企画した「文明の墓場」というコーナーがあったそうです。強烈に今の便利さだけを追求した世界に疑問を投げかけた展示のようですが、まだ使えるものwすぐに廃棄してしまう習慣は、肯定できるものではないですよね。テレビにして、ハイビジョンやら地デジやら4Kやら、そのたびに買い替えなんて、おかしいですよ。便利ということで無駄にしているものはたくさんあるような気がします。不便が悪いのか?「あなたは文明に麻痺していませんか」「あなたは結局何のかのと云いながら他所から奪いとったエネルギーの中で我が世の春を謳歌していまえんか」・・・、何のためのG7なのでしょうかね。三首目、温暖化によって地球規模でものすごく変化しています。さば缶はもう手に入らないかもしれません。50年に一度という災害が年に2回、先日はアメリカの大雨が千年に一度の規模だったとかって、もう人類は絶滅の危機に瀕しているのかもしれませんね。できることを一人一人が行動して、少しでも地球を長生きさせないといけないはず。原発再稼働なんて、あってはいけないはずなのに。みな、今生きている人たちは、この世の春を謳歌して、責任を果たさずに未来に負の遺産を押し付けています。こんな世の中でいいのでしょうか?

佐佐木幸綱選

笠智衆みたいに海見る猫がいて尾道御寺甍(いらか)堂々  名古屋市 磯前睦子

町内のロシア正教の司祭さん寺の和尚とバンドの仲間    日田市 石井かおり

 一首目、なんだかわかるような気がします、笠智衆に似た猫。尾道に行ってみたいなあ。猫が多くいる街は高齢者にも優しい街です。でも、坂道が多くて高齢者にはきついかも・・。二首目、音楽は壁を越えますよね。宗教も国籍も越えて一緒に楽しめるのですから。どうか、早く戦争が終わりますように。

 

コメント (2)
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