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ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

レ・プレジール、聴いてきました

2008年07月04日 18時02分43秒 | 音楽

 昨日、夫と久しぶりに武蔵野市民文化会館の小ホールで古楽アンサンブル「レ・プレジール(デュ・パルナッス)」のコンサートを聴いてきました。

 今回、開演は7時半と、普通よりも30分遅かったのです。三鷹、さらに駅から歩くということで都心からくるお客さんのために遅らせたのでしょうか。会場はほとんど満席でした。

 この古楽グループ、実はリュート奏者が野入志津子さんという日本人なのです。とても優れた演奏家で、うちにはCDも2枚持っています。ということで、とても興味がありました。この演奏団体は、ただものではないな、という感じで予約したのです。

 まず、ヴァイオリン奏者の演奏がすごいのです。バロックヴァイオリンですが、右手がとても見事で、空中遊泳みたいな軽さで重音(それも、片方の音は休符もつけながらひと弓で)を弾くのです。ヴァイオリンは、左手は職人、右手は才能だというから、本当に天才的な人なのでしょう、うらやましいなー。それに、ギターとしてヴァイオリンを使うときは抱えてピチカート、というように、ヴァイオリンをまさに多様に弾きこなすのはまるでマジックを見ているみたい。それが、音楽的なんだからまさにホンモノ!そして、バロックチェロの女性も、すごいテクニックでした。チェロでこんな速いパッセージ、弾けるわけないのに!まるでヴァイオリンのように軽妙に弾きこなしていました。もちろん、リュートの野入さんも素晴らしかったです。そして、オルガンとチェンバロを担当した方、アンドレア・マルキオルという奏者、最初、女性だか男性だかわからなかったのです。とてもきれいな顔立ちだし、あれー?と見ていて、演奏が終わって立ち上がったときの服装で、あ、男性だったと判明。まるで少女マンガの主人公みたいですよ。萩尾望都さんが描いた少年みたいでした。その彼は、曲によってというよりもっと、曲の楽章によってポジティーフオルガンとチェンバロを弾き分け、そのどちらの演奏も素晴らしいのです。チェンバロのソロ演奏も素敵でした。いいセンスしてますよ。

 でも、武蔵野だからかな、お客さんはけっこう高齢者が多くて、咳をこらえていたり、そういう雑音が多くて。後ろの人は、大丈夫かなーと余計な心配をしながら聴いていました。

 私たちはミーハーなので、夫は会場で販売しているCDを買い、遅い時間なのに(普段より30分遅い開演だから当然)並んでサインをメンバーの奏者たちからもらったのでした。私もヴァイオリンに感動し、彼は外国人なのに、日本語で感動を話してしまいました。隣の野入さんがそれを通訳してくれました(よかったー)。

 東京では武蔵野だけだったようです。貴重な演奏を聴けて、よかったです。

 さて、久しぶりにあのホールに行ったのですが、駅からの道、ずいぶんと様変わりしていてびっくりです。あのあたりは、大手メーカーが並んでいるし、民家もごちゃごちゃあったはずなのに、なんだかすっきりして、それにあるメーカーの場所は、そのまま時間貸しパーキングになっていたりして、世の流れの速さに驚いた次第です。

 


BCJの青学レクチャーコンサート

2008年05月30日 17時05分47秒 | 音楽
 昨夜、夫の友人が招待券が手に入ったということで、一緒に私も、バッハ・コレギウム・ジャパンの青学チャペルでのレクチャーコンサートを聴きに行きました。夫は過去に数回行っているのですが、今回はチケット3枚入手できたということで、私も参加させてもらえることになりました。夫の友人の奥さんが、青学でもオルガニストを務めている関係で、教職員枠でもらうことができるそうです。本来は、キリスト教の講座の一環で学生が受講し、さらに、一般には1枚2千円で、あのボリショイサーカスを申し込んだイープラスで買うことができるそうですが、数に限りがあり、昨日はほとんど満席でした。でも、私たちの後ろの招待席ふたつは、最後まで誰も座りませんでしたよ。有田正広さんの池袋の東京バッハモーツァルトオケみたいに、皇太子と雅子妃がいらしたらいいのに!と思ったけれど、それは無理ですよね。
 というわけで、レクチャーコンサートは、大学の先生の挨拶、そして賛美歌と聖書の朗読、とまるで礼拝のようなはじまりでした。その後、鈴木雅明さんがメンバーを従えて、曲の解説、部分的な演奏などしながら、最後は全曲を通すという演奏方法で、とても勉強になりました。6時半開演でしたが、休憩挟んで終わったのは9時近く。彼らの定期演奏会は翌日、初台の東京オペラシティでやるのですから連日の演奏で、疲れないのでしょうか・・・。最後のカンタータは、なんと弦楽器はヴァイオリンがなくてヴィオラと通奏低音だけです。珍しい・・・。とても面白かったです。
 そして、なつかしの青学、足を踏み入れたのも、私が大学時代以来ですから、四半世紀前ということです。あのレンガの塀は、よくうちの大学からてくてくと歩いてこちらに来たものでしたっけ。その懐かしい裏通りを歩き、これまた懐かしいドイツレストラン、ラインガウに行って食事をしました。友人は頭痛がするからと、ノンアルコールビールで、私たちもドイツビールをジョッキで1杯ずつ、あとはおいしいドイツ料理を堪能しました。友人は小田急線沿線の神奈川県、うちも八王子なので、帰りが遠いからのんびりできないのが残念でした。写真は、入り口の大きな木製プレートです。タイトルのバッハもドイツ生まれだし・・・?!

夕焼け小焼けの伴奏

2008年05月16日 19時41分24秒 | 音楽

 クラシックではないのですが、今日、カルテットの第1ヴァイオリンのAさんの知り合いのIさんの同窓会で最後に歌う「夕焼け小焼け」の伴奏を頼まれました。私はほかのメンバーと違ってオケ出身ではないし、初見が苦手なので、できればあらかじめ楽譜がほしいと条件を出したら、おとといのカルテット練習のときにAさんから渡されました。
 そして、今日がその日でした。普段着でいいといわれても、同窓会会場でジーンズというわけにはいかないからと、大昔(大学生時代)に亀戸エルナードで買ったタンクトップワンピースが着られなくなったので直し屋さんにスカートにしてもらったというお気に入りのロングスカートにブラウス、しかたなく化粧もして京王プラザホテル八王子にでかけました。恩方中学校の同窓会でしたが、その恩方は、確かに、この童謡「夕焼け小焼け」に所縁があるのです。なんでも、作詞も2種類あるそうで、結局、繰り返しで6コーラス分演奏しました。さすがに最初は間違えたけれど、6回目となると、慣れてくるものです。おじいさん、おばあさんの楽しい同窓会、和気藹々として、こちらも気分がとてもよかったです。いいですねーー。自然一杯の恩方に住んでいれば、健康で長生きができますもの!

 来年のたまたま室内楽演奏会は、私が好きな曲を演奏するからといわれ、ドヴォルザークのアメリカを即答しました。これはすごくいい曲ですが、私は下手なので、うまく弾けたためしがない・・・。どうしても、人前で演奏できるくらいになりたかったのです。以前、所属していた弦楽合奏団のヴィオラの先輩に誘われて、彼女のご主人のカルテットを聴きに行きました。私たちと同じような室内楽の発表会でしたが、その「アメリカ」の演奏は、けっこう危なっかしくて、先輩に感想を聞かれたときに、「なんだか、アメリカというより、アフリカみたいでしたね!」と言ってしまって相手を驚かしてしまいました。まあ、私たちも、アフリカにはならないよう(今、政情不安の地域が多いですもの!)しっかり練習しましょう。あの2楽章は、「コーリャ愛のプラハ」に印象的に使われています。私は1、2楽章を演奏したいなー。そこで、ついおととい、アカデミアミュージックのサイトでスコアを注文したら、在庫があったのでもう今日の朝、届きました。スコアも研究しておきましょう。本当、カルテットの名曲です(うっとり・・・)。


第2回たまたま室内楽演奏会、終了!

2008年05月07日 15時27分36秒 | 音楽

 昨日、つまりGWの最終日、一年以上かけて準備してきた第2回たまたま室内楽演奏会が、無事、終わりました。

 始まる前は、本当に緊張して、朝からおなかが痛かったのです。それに、アラーム設定時刻よりも早く目が覚めるし・・・。昨日の朝は割りと肌寒かったので、冬のジャケットを着ていき、日中の初夏の陽気に呆然としてしまいました。それでも、ホールの中は冷房が効きすぎて寒かったです。

 午前中、9時集合でリハーサルは、ステージの上とリハーサル室両方で行いました。でも、あまり練習しすぎてもよくないし、物理的にチェロのTさんが時間が重なってしまう部分もあるからと、グリーグのカルテットはステージだけにして、リハーサル室の練習はクィンテットにしました。それで皆、少しほっとできたような・・。

 やはり、ステージの上では、ものすごく緊張します。周りの音を聴いているようで聴いていなかったり、なかなかうまく演奏できるものではありません。それでも、ずっと練習を重ねてきてその集大成なので、できるだけ満足のいく演奏はしたいとは、思っているのですよ(とほほ)。

 まあ、何はともあれ、無事に終わりました。弦が切れたりする以外、演奏を止めないでがんばろうという目標?は、達成しました。実際、リハーサルのときにファーストヴァイオリンのD線の弦が突然緩むというハプニングもあったのですから、あれだけ乾燥しているところで弾くのは、本当に怖い・・・。私も、何度、弓が張りすぎてこそこそ緩めていたことか。

 夫は、最初はまったく乗り気ではありませんでした。退職したし(余計なお世話のようです)時間があるから来て、といっても、全然興味を示さず、私の趣味は夫には関係ないの一点張りでした。弦楽合奏は、何度か聴きに来てくれたこともあったし、日本女子大オケの定演も、来てくれていたのにです。ほけのメンバーのご主人は、けっこうかいがいしく、ビデオ撮影やいろんな手伝いもしてくれるのに、なんと非協力的なんでしょう。とはいえ、無視されたほうが、やりやすいという一面もあるのは確か。
 で、どうせ来ないよと思っていたところ、演奏終了後に、楽屋まで来てくれたのにはびっくり!コレは都合がいいとばかり、カフェのお茶会をサボって先に一緒に帰ってきてしまいました。

 夫いわく、アマチュアの発表会だから、音程とかいろいろ問題もあるけれど(唯一、ものすごくうまい演奏グループがあったそうです。ピアニストはプロなのかもというくらいのレベルでした)スタインウェイのピアノをあれだけの響きのいいホールで弾けるというのは、アマチュアにとってものすごくうれしい機会なんじゃないかということでした。その時初めて、ああ、あのピアノはスタインウェイだったの!と驚きました。調布市はお金持ちなんですねー。

 夫は、調布で乗り過ごし、明大前から引き返したので、最初のグリーグは、途中から聴いたそうです。けっこう、危なっかしかったけれど、終りがあれだけ揃っていたのだから、私としてはいい演奏だった(うーーん、自己満足)。そして、モーツァルトの弦楽五重奏は、セカンドヴィオラは全然地味だからわからなかったとのこと。まあ、邪魔しないだけでもよかったはず(してたとは思う)。

 確かに、いいホールです。それに、けっこういい建物なんですよ。12階には展望台があるんですから!今回の第2回は、去年の第1回に比べたらちょっと地味になってしまったのですが、それでも、また続けられたらいいと思います。

 本当は家の近所の割烹料理屋で打ち上げと思っていたのですが、GW最終日、もしかして家族連れでにぎわっているかもしれないからと、自宅でキスをフライにして、リースリンクワインで打ち上げにしましたが、飲みすぎたのでした・・・。なんだか、舌を火傷してしまったのです。ったく酔っ払いは困るよ?!


日本女子大入学式

2008年04月03日 16時14分28秒 | 音楽

 今日は日本女子大入学式でした。私は、式典前の管弦楽部による演奏の手伝いで、西生田の成瀬記念講堂に朝9時集合でした。
 こちらからだと、遠回りして行くことになるのですが、結局、朝5時半起きで、猫の朝ごはんだけ作って、6時54分の急行に乗り、聖蹟桜ヶ丘でバスに乗り換え、小田急永山からは、直通の各駅新宿行きで読売ランド前に到着しました。そして、駅前のドトールで朝食を食べて、のんびりでかけたのです。

 午前中は理学部と家政学部の入学式で、9時のリハーサルの後、10時半に式が始まります。緞帳が上ってから、私たちの演奏がスタートし、その後、日本女子大校歌が歌われ、その後、いよいよ式典が始まりますというときに退場します。

 午後は、文学部と人間社会学部の入学式で、1時半からでした。

 午前と午後の空き時間には同じヴィオラのYさんと、スタジオを使わせてもらって楽器で遊んでいました。彼女は、ヴァイオリンのプレイエルのデュオのヴィオラ版を持ってきていて、私はJ.S.バッハの長男、W.F.バッハのヴィオラのデュオを持ってきていました。私のほうのが面白いと半ば強引に、こちらの楽譜で練習しました。というのも、私はセカンドヴィオラをちょっとだけ練習していました・・。ほとんど初見同然でしたが、二人でゆっくり練習すると、けっこう面白い曲だったのでとても楽しめました。でも、こちらもおそらく、オリジナルはヴィオラではないでしょう。K先生の奥様は、ヴィオラダガンバかもしれないとおっしゃっていました。

 ここ数日は強風続きでしたがそれでもなんとか桜がもって、素敵な入学式でした。私は今回は数年ぶりですが、前回に比べると、なんだか雰囲気も違いました。付属からあがってくる女子大生が多いのでしょうか。あまり、「初々しさ」がなかったような・・。午前中は特に、髪を染めている女子がかなりいました。割合にして3割は染めてるかしら?若いうちからそれでは、髪が痛みますよね。ヘナでやっているわけないし、薬品を使うと体によくないのに・・・。

 昼食は、12時までYさんと二人で練習した後、学食で食べました。私は新しくなった学食では初めてで、なかなかおいしかったです。
 そうそう、学生生協も充実していて、桜楓サロンという売店では、焼きたての惣菜パンも売っていました。でも、私が好きなシンプルなパンがなかったので(そりゃ、当然といえば当然ですね。食堂の一角なんだもの)遠慮しておきました。
 日本女子大は、かなり手広く商品開発しているのでしょうか、なんと、メリーのチョコで、女子大の校章をチョコにつけた商品も売っていたし、和菓子でおせんべいに「日本女子大」とかいてあるものも売っていました。私はチョコの小さい箱を記念に買いました。今日は入学式だから、かなりの数が売れることでしょう。

 弦楽合奏団メンバーとも久しぶりに会えて、コーヒー飲みながら談笑して、楽しい半日でした。でも、帰宅後は、夫が飲みすぎていたようで、ふらふらと出かけるところでした。なんでも、これからラーメン食いに行くとか・・。1ヶ月近く自宅にいて、そろそろ、まじめな生活してほしいのですが、どうなることやら。中途半端に倒れるのだけは、やめてくれ・・・・・・!?


入学式の演奏練習

2008年03月29日 18時19分11秒 | 音楽

 今日は、日本女子大西生田の入学式の演奏の2回目の練習でした。

 朝から天気がよくてほっとしました。あの大学は、駅から歩くし、正門からも練習室まではけっこうあるのです。まるでハイキング・・・。で、花見がてらと思い、早めにでかけました。夫が仕事辞めたので、彼に猫トイレ掃除をお願いし、こちらは悠々と出られました。化粧も久しぶりにしたら、「やめろ!」といわれました。50代の女性がすっぴんで出歩くのは、住んでいる地域だけでしょう(それもしない女性がほとんどかな?)。やはり、礼儀ですから。とはいえ、本番の入学式は、朝9時集合、大丈夫かな??

 読売ランド駅前には、茅葺き屋根の家があるのです。なんだか面白くて、ちょっとその家の前まで行ってみました。純和風かと思ったらどうも、屋根以外は改造したようで、なんだかフランスの田舎風に見えました。それでも、珍しいですよね。



 そうこうしているうち、ちょっと先をK先生が歩いていらしたので、一緒にのんびりと花見をしながら大学に向かいました。
 キャンパス内は本当に満開の桜、これでは入学式の4月3日まではもたないかもしれません・・・。

 去年の卒業式(日本女子大は目白と西生田で、入学式と卒業式を交代で行っています)から、K先生が本番でも指揮をすることになったそうで、私は入学式でのK先生が振ってくださる演奏ははじめて・・。男子禁制といっても、教職員に男性はいるんですものね。当然といえば当然のことでした。そうとは知らずに、指揮がないものとして練習してきていたのでした。今年の祝祭の演奏は、シャルパンティエのテデウムの序曲です。なかなかわかりやすくて派手な曲です。先生いわく、失敗を恐れず、堂々と!ということでしたが、先生目の前にして失敗したら、まずいですよね・・・。どうも、私のヴィオラはフランス製だからあまり音が大きく出なくて。ほかのメンバーの響きがうらやましくなる今日この頃。

 おとといまでは、駅の近くのイタリアンでランチ食べて帰るつもりでしたが、昨夜のブイヤベースは4杯も食べさせられたので、今朝からまったくおなかがすかないのです。だから、お昼抜きで帰ってきました。夫はどこかにでかけているようで、留守でした。今夜こそ、粗食にしてもらわなくては!このところ、体重増加が甚だしくて、たまりません。


 


タンホイザー 夕星の歌

2008年03月22日 14時37分11秒 | 音楽

 先日、夫に久我山ギャラリー藍のオルゴールミニコンサートの話をしてからです。夫は、メルクリンの鉄道模型を走らせて、オルゴールの音楽、それもワーグナーのタンホイザーの中の「夕星の歌」を流すのが夢なんだそうです(今のところ、我家のスペースにはそんなもの置く場所も作る場所もあるはずはありません、まあ、夢だから)。
 ワーグナーの楽劇「タンホイザー」は、実は私も生で聴いたことがあるんです。あの渋谷のオーチャードホールの杮落としでした。大好きなシノーポリが指揮したんですよ。なつかしいです。杮落としでオペラ、とても高かったけれど、当時は私も花の既婚OL、DINKSの強みで夫と二人で聴きに行ったのでした。でも、ワーグナー好きの夫と違い、私はなーんだか、ストーリーも理解できないし不思議な世界でした。そのときの、「夕星の歌」も、あまり印象に残っていなくて。タンホイザーといえば、知り合いが所属するアマオケでこの序曲をやったときに、弦のヴァイオリンが、どんどんバラバラになっていくのを面白がって聴いていたことがありました。コンマスの必死の演奏にもかかわらず、残りの人たちのボウイングが遅れて遅れて、見ていても、「もー大変」と感じたものでした。
 その楽劇の中で有名な「夕星の歌」、たしかにとてもいい曲です。個人的に、ワーグナーは人間として好かないのですが、天才とはそういうものでしょう。当時はワーグナーの音楽、そのスタイルは一世を風靡したそうです。延々と終りのない官能的な旋律は、なんだかウィーンの世紀末を思わせるものがあるのでは。
 映画の巨匠ヴィスコンティが「ルートヴィヒ 神々の黄昏」の中で、孤独なルートヴィヒが天井のプラネタリウムを眺めながらこの曲がオルゴールで流れているシーン、夫は魅了されたそうです。

 ところが、サンキョーやスイスのリュージュのサイトを探しても、どうも、この夕星の歌のオルゴールはないらしいのです。そんなーーー。有名な映画のシーンに使われたというのにです。こんなことって、あるのでしょうか?PCで見つけたこの曲のオルゴール、MIDIです、当然、デジタルです。オルゴールの音色ではあるけれど、現実のものじゃないのが、本当に残念!サンキョーに直訴したいくらい。夫の夢をかなえてあげて、と言いたい。

 そして、カルテット仲間のTさんがウィーンに演奏旅行に行くから買ってきてーとお願いしておいた美しいシシィ(王妃エリザベート)の顔の小箱入りのスミレの花の砂糖漬け、インターネットで探していろいろ調べていたら、なんとシシィは、このルートヴィヒと従兄妹の関係で、実際にちょっと恋愛関係もあったようななかったような・・。無知だった私はこのつながりにびっくりしてしまいました。昔、ちゃんと文庫本で「狂王ルートヴィッヒ」を読んだはずなのに・・・。そのころはスミレの花の砂糖漬けには夢中になっていなかったから、しかたないですね。夫の夢は「夕星の歌」のオルゴール、私の夢は、シシィのスミレの花の砂糖漬け。


東京バッハモーツァルトオーケストラ

2008年03月07日 17時13分45秒 | 音楽

 昨日、夫と池袋の芸術劇場で、東京バッハモーツァルトオーケストラの演奏会を聴いてきました。

 東京芸術劇場が主催するこのオーケストラの演奏会は今度で3回目、私たちは1回目からずっと聴きつづけています。というのも、かつての東京バッハモーツァルトオーケストラを知っているから!有田正広さんは、フラウトトラヴェルソの名手ですが、指揮者もすることになり、当時はフランス・ブリュッヘンの18世紀オーケストラ(彼もリコーダーやトラヴェルソの巨匠です)が大活躍していたころ、そうヨーロッパの古楽ブームのさなかで、あの18世紀オーケストラにも日本人演奏家が何人か入っていたのですが、日本人指揮者がオリジナル楽器のオーケストラを結成するまでには至っていなくて、ずっとずっと待ち焦がれていたんです。そしてようやく、登場したのが彼の東京バッハモーツァルトオーケストラでした。

 私は夫の影響でずいぶんとクラシックを一緒に聴きに行きましたが、彼が好きだというマーラーのコンサート、大編成のオーケストラは実はそれほど好きでもなかったのです。小編成のオーケストラ、そして古楽器、それはまさに私の大好きな形でした。
 結婚した翌年の夏から行き始めた清里音楽祭は、最後まで聴きに行き(私は最終回の第30回、最後と知らずに行きませんでした、本当に残念!)、そこでの常連客仲間での宴会など、奏者を巻き込んで楽しい思い出もたくさんあります。その音楽祭は、よく古楽器奏者も参加しているんです。清里音楽祭は小林道夫氏が音楽監督をつとめ、またピアノやチェンバロも演奏していました。彼は1975年の第1回から、チェンバロを持ち込んで演奏していました。私たちが行く前の第8回に、有田正広さんが入っているオトテールアンサンブルが登場していました。そして、10回目には夫が大好きなリュートの佐藤豊彦さんが出ていました(今夜は近江楽堂で彼のリサイタルがあります)。私たちは11回目から行き始め、20回目に有田さん夫妻、21回は鈴木秀美さん・・・。いい音楽祭でしたね、あれは。鈴木秀美さんは、宴会でフランスパンにキムチのせておいしいといって食べていたのが印象的でした。

 私たちは当時、前述のブリュッヘンやヘレウェーヘ、ガーディナー、トン・コープマンの来日公演をずいぶん聞きに行きました。そしてもちろん、東京バッハモーツァルトオーケストラのコンサートも東京公演は必ず聴いていたと思います。昔の手帳に「東京BMO、サントリーH」なんて書いてあるのを見つけました(1991年)。しかし、しばらくして東京バッハモーツァルトオーケストラは活動を休止したのです。理由がわからないまま、残念な思いをずっと持っていました。そして、福岡古楽音楽祭でのこのオーケストラの活動を知り、ぜひまた東京でもと思っていて、モーツァルトイヤーの2006年、ついに再び、有田正広さんの指揮する姿を見ることができたのでした!

 うれしかったですよ、本当に。モーツァルトイヤーの第1回は、フルート協奏曲の全曲演奏でした。そして去年がクラリネット、今年はピアノ!ピアニストは、古楽の老舗の一族?!クイケンから、ヴィーラント・クイケンの息子のピート・クイケンがフォルテピアノを演奏しました。その音色の美しいこと!私は現代ピアノが好きじゃないので、こういうの、たまらないですよ。ころころと気持ちよく転がる音色から、モーツァルト特有のメランコリックなフレーズからまた急に明るくなる旋律、なんとなんと、モーツァルト本来の音楽を堪能させてもらいました。カデンツァは、モーツァルトというより、ちょっとベートーヴェンに行ってしまいそうな感じでしたが、なかなかよかったです。

 私の後ろの列の席に、なんと、ピートのお父さんのヴィーラントさんが座っていました。気付かれないよう、ちらちらと盗み見していましたが、息子さんの演奏、お父さんも大満足のようでしたよ。どんな一流の演奏家も、やっぱり「親ばか」なんだ、とちょっと思ってしまいました。

 この演奏会には、清里音楽祭以来の友人も聴きに来ていて、終演後は4人で宴会でした。ほかにも夫の弟も聴きにきていたのにはびっくり・・。

 やっぱり、モーツァルトはいいなーー。本当に美しい。

 東京バッハモーツァルトオーケストラのメンバーも、最初のころのメンバーの弟子の世代になってきています。でも、素晴らしい音色と響は変わりません。これからも、活動を楽しみにしています。今度は、10月にあるんですって!ピリオド楽器に興味のない方も、この機会にぜひ、東京バッハモーツァルトオーケストラの演奏を聴いてみてください。本当にわくわくしますよ。


アマチュア演奏

2008年02月16日 12時43分30秒 | 音楽

 先日、知り合いのアマチュアの演奏家の方と一人だけプロの人が入っている弦楽四重奏を、代々木上原の「古賀政男音楽博物館」の中の「けやきホール」で、カルテット仲間の人たちと聴いてきました。
 代々木上原は、あまり降りたことがないのですが、その駅からすぐ近くに、この古賀政男音楽博物館がありました。隣接して、日本著作権協会のビルがあります。古賀政男といえば、明治大学マンドリンクラブと、「影を慕いて」とかを思い浮かべますが、なんとその建物の中に、素敵なホールがあったのです。もちろん、クラシック音楽も演奏できます。それに、レンタル料がそんなに高くない・・。と、宣伝してしまうと、予約で埋まってしまうのが怖いですが、都内ではいい条件だと思いました。置いてあるピアノがベーゼンドルファーというのも、素敵でしょ?
 知り合いのカルテットは、メンバーが介護のために一人交代し、名前を変えて、セカンドがプロの方になったのでした。だから、聴いていて本当に勉強になりましたね。まず、弓使いが全然違う・・・。目一杯使う、これはすごいと思いました。一人、うまい人がいると、それに引っ張られるということもあります。ベートーヴェンの演奏は、まさに、いぶし銀の世界でした。アマチュアなので、音程がちょっとどうかな?というところもありましたが、まず、3人アマチュアであれだけ演奏できるなんて、たいしたものです。私は足元にも及びません。ヴィオラの楽器も、割と大きいように見えました。私は小柄だから、楽器も小さかったりしてね(ヴィオラって、大きさまちまちなんです、大きいほど、音もいいもの)。

 本当は、演奏の後の公開レッスンが目当てででかけたんですが、先生がシャイな方のようで、それがなくなったみたいなので、洗濯物干しっぱなしだし、そそくさと帰ってきちゃいました。しっかり、ホールの使用のしおりだけはもらいましたけど。


数えられない??

2008年01月10日 12時17分13秒 | 音楽
 昨日は今年最初のカルテットの練習でした。だからか、すっかり去年のことは忘れていました。そうだったのです。
 グリーグのカルテットのパート譜に、ちゃんと小節数を入れておくという話があったのをすっかり忘れていました。
 アルファベットに言われた数は記入していたのですが、それがどうもおかしいんじゃないかということで、きちんとしておくようにだったのですが・・。練習中に、ファーストヴァイオリンに言われた数字が、あとのほうでどうも100を足しているのでは?ということになりました。

 昨日は夫が遅番だったので、暇を見つけて数えなおそうと思っていたのですが、仕事のストレスで帰宅後はご機嫌斜め、とても同じ空気吸えないとばかりに、私はさっさと自室にこもり、例のパート譜数えをしたのですが、ちょっとお酒が入っているから何度数えても同じ数字にならないのです。こりゃ困った・・・・。普通に数も数えられないとは一体・・・?まあ、夜寝る前に数えるのは小節じゃなく、羊と相場が決まっていますが、一度、こういうミスをすると、延々と続くものです。なんだか、OL時代の経理事務を思い出してしまいました、とほほ・・・・。