クルマとバイクと読書の雑記

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奇巌城ってホントにあったの?!

2009-06-04 22:46:56 | 読書ネタ

私はクレジットカードは主にJALとANAのカードを使っています。
それでコンビニの買い物ですらカードで払ったりしてちまちまとマイルを貯める、いわゆる陸マイラーというやつです。
ANAやJALのマイレージクラブに入っているとそれぞれいわゆる機関誌的な雑誌が送られてくるのですが、普段はあまり目を通していません。

ところがこの前妻がJALの機関誌「Agora」というのを持って寄ってきました。

「ねえねえ、普段この雑誌ほとんど見ないよね」
「でもこれはちょっと興味あるかもよ」

って。

「え~。何?」

という感じで誌面をのぞき込みましたところ


Photo_3

・・・釘付けになりました。

といっても何のことだかわからないでしょう。

目をひかれたのは海の中にそびえ立っているとがった巨岩です。

子供の頃に愛読していた本の表紙に描かれていた岩にそっくりなんです。

その本はフランスのモーリス・ルブラン原作、アルセーヌ・ルパンの小説で日本ではポプラ社刊行、南洋一郎氏翻訳の怪盗ルパンシリーズ第1巻、「奇巌城」です。

フランスの代々支配者に受け継がれる財宝を隠した場所をめぐってアルセーヌ・ルパンと少年探偵イジドール・ボートルレがイギリスの名探偵シャーロック・ホームズを巻き込みながらしのぎを削る物語です。

その最終目的地はフランス、ノルマンディーの海岸にある尖った巨岩でその中が空洞の巨城になっているとうものでした。

岬側から地下道があり、岩の中は何階もの層構造になっているという設定でした。

原題はエギーユ・クルーズ(空洞の針)で、まさにこの写真の巨岩のことです。

小学生時代、このルパン全集に夢中になり、全30巻なのですが、一冊あたり少なくとも10回以上は読み返したと思います。

南洋一郎氏が後書きで「モーリス・ルブランが友人であるルパンに聞いた話を小説にしたのがルパンシリーズである」と述べており、それをすっかり信じ込んでルパンは実在したと思っていました。

その流れで奇巌城もフランスには実際にあると思いこみ、いつか絶対に実物を見に行って中に入りたいと思っていました。

ところが成長するにつれルパンが架空の人物であると理解でき、奇巌城もフランス海岸にはないものだと思うようになっていました。


ところが。
三つ子の魂百までもといいますが、妻に写真を見せたれた瞬間に

「これ、奇巌城やんか。ほんまにあったんか!!」

と叫んでしまい、妻に「ほら、釣れた釣れた♪」と大笑いされてしまいました(笑)

記事を読むと、当然この岩は中は空洞ではないようですが、この近くにルブランが滞在し、「奇巌城」を執筆したようです。
最初の刊行は1909年。
今からちょうど100年前です。

この取材の数日前にもアメリカ人がやってきて「奇巌城に入りたいので鍵を下さい」と地元にやってきたそうです。
刊行から100年たっても岩の中が空洞と信じてやってくる人が絶えないそうです。

正直その気持ち、よく理解できます。

Photo_2

海岸からの奇巌城。

この海岸も物語ではなかなかところです。

ルパンとホームズが対峙し、ルパンをかばって妻が死んだ場所です。



Photo_4

こちらの修道院も舞台にして話が書かれています。

そのタイトルは「カリオストロ伯爵夫人」。

ポプラ社版では第15巻、「魔女とルパン」だったかな。

とんでもない悪女、カリオストロ伯爵夫人とまだ20歳程度の若いルパンが隠された1万個の宝石をめぐって争う話。

この話は結局ルパンが勝ち、後にこの話に登場し、ルパンに協力してくれるクラリスという美女とルパンは結婚し、男児をもうけます。

(ルパンは3回結婚したらしい)

その男児は復讐に燃えるカリオストロ伯爵夫人に誘拐され、妻のクラリスは病死してしまうようですが。

このあたりの人名は宮崎駿氏監督の有名アニメ映画、「ルパン三世カリオストロの城」に使われて結構知られていますよね。

その誘拐された男児とルパンは20年以上を経て再会しますが、その話は第24巻「ルパン最後の冒険」だったかな。

とまあ、久しぶりに小学生時代の楽しい記憶が色々と甦ってきました。

写真を眺めながら現地を訪れてみたいという強い思いに駆られました。

死ぬまでに行きたいところがホントいっぱいあります。

フランスはちょっと遠すぎますけど。

でもANAの方のマイルがあとちょっとでフランス往復がただで出来るくらいに貯まるんだよなあ・・・。
一人で家族を放っておいては行けませんが(笑)

そういえば、


Photo_5

こういう人気漫画がありますよね。

ちなみに全巻持っていますが(笑)

登場人物や地名は結構有名推理小説からとったものが多用されていますが、

主人公「江戸川コナン」は、江戸川乱歩とアーサー・コナン・ドイル。

主人公のガールフレンド「毛利蘭」はモーリス・ルブラン。

ホームズとルパンの作者でメインキャラを構成するとは、作者の青山剛昌氏も相当お好きなんでしょうね(^-^ )

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2 コメント

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小学生の頃から小説ファンだったのですね! (路渡カッパ)
2009-06-05 15:06:03
小学生の頃から小説ファンだったのですね!
もう行くしかないでしょ・・・奇巌城♪ま、今じゃなくてもね。
ルパン、コナンは原作よりアニメの方が印象が強くなって(^_^ゞ

コナンも全巻お持ちですか!僕はマスターキートンを全巻持ってますが・・・(笑)
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>路渡カッパさん (ピィ)
2009-06-05 17:12:04
>路渡カッパさん

未だに読書は大好きですが、その趣味の門を開いてくれたのがルパンの本だったんですよ。
新婚旅行はロンドン、パリだったのですが、妻も私も小説で読んでいた地名のオンパレードで大興奮でした。
ささやかですが現地を生で見るのは夢ですよね(^-^ )

私も浦沢直樹氏の作品は「パイナップルアーミー」「マスターキートン」「モンスター」を全巻持ってたりして・・・(笑)
現在は鉄腕アトムを原作とした「PLUTO」を追いかけていますよ(^-^ )
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