ニュースの中のJW

WEB上のニュースや新聞などで扱われたエホバの証人のニュースを取り上げます。シリアスな話題から笑えるニュースまで。

時と予見しえない出来事はすべての人に臨む - 鉱山事故から考える

2010-11-26 21:23:19 | 事件・事故
「時と予見しえない出来事とは彼らすべてに臨む」。―伝道の書 9:11

Paradaise blog

最近のことですが、8月にチリの鉱山で作業員33人が地下700mのところに閉じ込められ、10月に奇跡的に全員が救出されたという事故がありました。その中の一人がエホバの証人でした。彼の名はサミュエルといいます。

彼は地下にいる時に家族に手紙を書いており、最初にまず自分の健康が良好であること、次にエホバへの感謝の言葉を述べています。そして、みんなも無事であり、外に出たら9才になる娘のキャロライナにキスをすると書きました。私は、彼の鉱山内での写真や手書きの手紙などを見る機会があったのですが、死と隣り合わせの中で希望が本当に大きな力になっていると感じました。

(ちなみに、実はもう一人、救出後に「自分はエホバへの信頼を決して捨てなかった」といった人がいました。しかし、エホバの証人の家庭で育ったものの、彼自身はエホバの証人ではないという話もあり、真相はよく分かりません。)

heraldsun.com.au

その一方で、11月19日、先週のことですが、ニュージーランドの南島、パイク・リバー鉱山で爆発事故があり、29人の作業員が閉じ込められました。有毒な可燃性ガスが充満しているため救出作業が出来ないでいたところ、数日後に2度目の爆発が起こり生存が絶望的になりました。ロボットによる救出も試みられていますが、今日現在まだ成功していません。

その29人の中に一人のエホバの証人がいました。事故にあった2人のオーストラリア人のうちの一人で、ウィリアム・ジェイソンという兄弟です。2人の息子の父親で、エホバの証人の活発な成員だったとのことです。

状況は日増しに悪くなる中で、奥さんは深く悲しみ食べることも寝ることも出来ない状態でした。それでも「彼女は事態に対処しつつあり、いまはただ夫と子供たちに気持ちを向けています。彼女は、夫が生きていることを信じています。彼女は、彼がきっと家に戻ってくることを信じているのです」と、友人は語っています。

彼女は自分の気持ちを語りました。「私たちの夫や息子たちを助けるために、皆さんが目に見えないところで行なって下さっていることを全面的に支持し、また理解しています」

彼女は夫が生きている可能性は限りなく低いことを知っているのでしょう。
それでも、きっと戻ってくることを信じ続けるその気持ちを思うと胸が痛くなります。



わずか30人前後の、かなり特殊な状況のそれぞれのグループの中にエホバの証人がいたことに驚かされます。しかし、同じ時期に、2人のエホバの証人が同じような事故に会い、一人は救出され、一人は亡くなりました。まさに、「時と予見しえない出来事とは彼ら全てに臨むからである」という言葉は真実です。

人間、明日がどうなるかすら分かりません。将来の希望があるとしても、今、この時に生きていられるのは本当に素晴らしい賜物です。そう考えると、毎日、何をしていても感謝できますし、一日一日を意味のあるものとして大切に生きなければ...としみじみ思います。