年末、箱根に一泊することになった。
何年か前から箱根に行くと「花扇」という宿の看板が目に留まるようなって、こんな宿あったかなぁ、と思いながらどんな宿だろう??と調べてみらた結構お高い。
飛騨高山にある宿で「花扇」というところが箱根に進出したとのこと。
その後、高山の方の宿はテレビでも見る機会があったけど、館内に池みたいなのがあったっけ。
で、今回の「花扇早雲閣」はリーズナブルなタイプで、もともとは「早雲閣 頓狂楼」という宿だったのを買い取って営業している模様。つまり姉妹館。
この「頓狂楼」と言う名前は知っていて、宿名に「狂」の字が入るのが珍しいのと、お風呂が良さ気なので覚えていたんです。気になりつつもいつしかこの名前も聞かなくなったと思ったら、そういう事情だったようですね。
ケーブルカーを登った終点からすぐそばなので、ロープウェイに乗り換えるときに目に入ったことも何回かありましたが、見た目は民宿に近い旅館かなぁと思ってました。
今回は年末ということもあって、強羅のケーブルカーの乗り場がすごいことになっていたから、歩いて登ることにしました。
舐めてました。
ケーブルカーに添って舗装された600メートルの距離の道路ですが、氷も張っているところがあって、きつかった。
本来なら登り切ってから、さらにヘアピンカーブを大回りしなくてはならないのですが、右に少し歩くと「花扇」の玄関があって、ここも早雲閣の姉妹館だから近道があるかどうか聞いてみたら、「どうぞ、どうぞ」とのこと。
花扇の敷地を進んでいくとエレベーターがあったです。よかった。

斜めに登るというか、上方にスライドしていくエレベーターを降りるとすぐ早雲閣でした。

玄関はやっぱ民宿っぽいかな、と思ったのですが、入ってみるとちゃんと畳敷きになっていてロビーも広い。

ウエルカムドリンクの案内もされて、抹茶とかコーヒーとか四種類くらいから選ぶみたいです。冷たいものが欲しかったのですが無いそうなので、水を貰いました。
坂道を登ってきたのでちょっと汗ばんでて、パンフレットをしばらくパタパタさせてた。
廊下の歩く中央部分が畳敷きになっていました。今回の部屋は3F。3Fの廊下はちょっと狭いけど、部屋は洋間と炬燵のある和室。とても見晴らしがいい。


大文字焼きなんかもよく見えそう。

たぶん、たぶんだけど、頓狂楼のときは昔ながらの旅館にありがちな狭さとか、使い勝手の悪さとか、そういう居心地悪さみたいなものもあったのかもしれないけど、花扇が改良した感はあります。
中でちょっと分かりにくい部分も残ってたけど、この自販機はいい目印になりました。

んで、こちらに宿泊すると花扇の方のお風呂にも入れるらしいので、先に探検。
ていうか、下調べではお風呂はこっちの早雲閣のほうが絶対良いと思っているんだけど、一応確認を兼ねてね。
花扇の玄関は、なんか旅館としての色気がないような気がしたのと、フロントの場所が目立ちすぎる印象。


それと、ん、ちょっと細長い造りなのかな、この建物。
でもさすがに接客、館内ともに高級感あり。
案内していただいて大浴場へ。
内湯、露天、石風呂。



この石風呂が硫黄の匂いが少し強くて心地よい。しっかり温泉に浸かってる気がする。だぶんこれだけは源泉かけ流しだと思う。
折り返して早雲閣のお風呂に。
あー忙しい。
行ってみれば、やっぱりね。

いいお風呂だわ。
もちろん源泉かけ流しで、湯治宿の湯船っぽい。
温泉と冷泉にわかれているけど、要は敷居をまたいで少し冷めた方が冷泉。それでも40度くらい。
硫黄臭は少なめ。臭いが付いてもいいような服を着ていったけど特に気にならなかった。
お湯は茶色っぽくみえる。
フェイスタオルのみ常備。
料理は食事処で。飛騨牛A5だけど牛のブランドのことはよくわからない。スミマセン。
量はちょっと少な目だったかな。丁度良かった。
花扇があるから差別化しないといけないんだけど、そういう意味で早雲閣は料金相応だと思った。
ただ接客は差別化しようがないから花扇に併せて、良好だと思いますね。
花扇は丁寧に、早雲閣は雑になんてことはできないだろうし、二つの宿を行き来することもあるようだしね。
帰りの登山鉄道の車掌さんが楽しくて、面白い事ばかり言ってた。
若い女の子のグループが大受けしてた。

乗ったときはせっかくだからこの車掌さんに当たるといいね。