2008年の2月頃。
冷たい風の季節に寸又峡の閑散とした町並みを歩いていると、西部劇の映画の中で、静まり返った広場にウインドミルがカサカサと転がっていく場面を連想させる。
この地域の孤立感が醸し出す雰囲気は秘湯のそれに近いのかもしれない。
ん十年前に来たことがあるので訪れたのは2回目になるけれど、それなりの時を経てもあまり変化がないように思えた。
初回の宿は「求夢荘」。他の宿を予約していたが到着が遅くなり(19時頃だったかな)泊めてもらえなかったとき、お世話になった。人柄のよい女将さんで、残り物で申し訳ないと繰り返しながらも、食べきれないほどのもてなしを受け、オマケに宿代までまけてくれたのにはひたすら恐縮し、恩すら感じてしまった。
2度目は「翠紅苑 」。違和感の無いレトロな雰囲気を持った宿で、洋間と和室がある。洋間に宿泊したが部屋の造りが微妙に上手く味がある。ただ温泉が実に残念。せっかく建物が良いだけに惜しい。
「求夢荘」は民宿風ではあるけれど、HPを覗いてみたら露天風呂なんかも出来ていて、しかも源泉掛け流し。次の機会はここに泊まろうと思う。