選挙の効果

総選挙の意味

1945年の夏 バリケイト伊東

2019-08-08 08:02:45 | 政治
  東京はいい天気だ。今日も暑くなるだろう。今から74年前の1945年も日本は暑かった。日本は地獄の世界であった。日本中の都市は焼かれ、広島には原爆を投下され敗戦が絶対的になってきた。がれきの中に死体が散乱し、人々は家族を失い、住む家もなく、食べ物を求めてさまよった。人々の心は絶望と不安と虚無感に支配された。戦争に勝てる見込みなどまったくなくなったのだ。しかし、当時の日本政府は、一億玉砕、最後の血の一滴まで戦うと降伏を拒否した。そして、長崎への原爆投下が行われ、日本は8月15日に降伏した。終戦前後の経緯を知る人は少なくなってる。知ってるのは、90歳前後の高齢者だ。ほとんどの日本人は終戦前後の事を歴史教科書で知るのだ。その教科書も真実を教えない。反省なく、日本の軍国主義を正当化しよとするような記述が多い。安部政権になってから、特に教科書検定に政府から注文が多くなった。ファシストオタクの安部にとって、日本は何も悪い事をやってないと思ってるのだ。アジアで多くの人権侵害を行っていても、事実そのものを隠蔽しようとする。慰安婦は朝日新聞の捏造記事だ、徴用工は自らの意思で働いたのだと、事実をねじまげようとする。安部が権力者になってから、日本は右傾化の波に襲われてる。右翼思想の政治家が権力者なのだから、当然として戦前回帰の政治が行われるのだ。新天皇の誕生に伴う新元号の更新は、派手な演出で内外に日本は天皇の国の印象を与えた。安部は、また凝りもなく天皇中心の政治を行いたいようだ。馬鹿げてる。戦後民主主義を否定するような動きには警戒しなければならない。主権は国民にあるのだ。天皇でもなければ、安部でもない。終戦から74年も経つと、過去の凄惨な歴史を忘れてしまう。アジア人女性を性奴隷にし、捕虜を虐待し、生体実験をし、日本人を餓死させた歴史を見つめなければいけない。過去の歴史から学ぶのでなく、過去に戻りたがる今の日本は異常だ。自由も、人権も、豊かさも、平和もない国にしたいのか。民主主義を否定するような国にしたいのか。今では、多くの日本人にとって8月は遊びの季節なのだ。旅行、キャンプ、デズニーランドに行って遊びたいのだ。遊ぶのはいいが、74年前の8月に、悲惨な生活をした日本人やアジア人がいた事を忘れてはいけない。歴史は繰り返すのだ。また、戦争の惨禍が起きるかもしれない。起きるだろう。人間とは、戦争する運命なのだ。歴史を正しく学ばない人間は、また同じ過ちを犯す。1945年8月15日は絶対に忘れてはいけない日なのだ。終戦記念日は記憶遺産に登録すべきだ。人は忘却の動物なのだ。都合の悪い事は忘れ、都合のいい事だけを記憶に残そうとする。残虐行為の記憶は意図的に消そうとする。戦争とは、殺し、破壊が合法化できる事だ。多くの人間を殺し、多くの町を破壊するのが軍人の仕事なのだ。破壊と死の洗礼が人間性の極みなのだ。誰にでも、あなたにも、私にも、その残虐性は心の中にあるのだ。戦争は最大限に人間性を壊す。ためらう事なく、人を殺せるようになる。運命とは残虐だ。