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総選挙の意味

徴用工   バリケイト伊東

2018-11-02 06:29:58 | 政治
  韓国人の徴用工問題がテレビ、新聞どのメディアでもトップニュースになった。最近の政治的ニュースで最もインパクトのあるニュースになった。ニュースの詳細は、強制労働で働かせられた4人の元徴用工が新日鉄住金を訴えた。裁判途中で3人は死亡。日本の最高裁にあたる大法院が、新日鉄住金にひとり1千万円の賠償金を命じたのだ。従軍慰安婦などの戦時中の日本の人道に反する行為に対して、そんなの朝日新聞のねつ造だと、否定的にとらえてきた安部や仲間の日本会議の面々にとっては、不愉快な判決であっただろう。記者の質問に安部は、あり得ないと不愉快さをにじませた。日本政府は、1965年の日韓請求権協定で、5億ドルの賠償金の支払いと供に完全かつ最終的解決したと主張している。それなのに、賠償金の支払いを命じた判決には、日本政府は納得いかないのであろう。判決は個人の請求権は消滅してないという立場なのだ。河野外務大臣も韓国大使を外務所に呼びつけて激しく抗議した。私は当然の判決と見る。日本に強制連行させ、奴隷のように働かせ、賃金も払わず、逆らえばなぐる、けるの虐待、虐待で殺された徴用工も多くいるのだ。人権意識のかけらもない事をやって、なんらの責任を負わないのは不条理だ。韓国人徴用工の数も約22万人だ。多くは亡くなられてるが、親族が訴訟を起こすかもしれない。強制労働させた日本企業、日本政府にとっては、頭の痛い問題であろう。終戦から73年も経ってるのに、未だに終戦処理だ。軍国主義時代の負の遺産を日本は背負っていかなければならないのだ。この問題の背後には高まるナショナリズムが躍動している。日本でも韓国でも、近年ナショナリズムが国民感情に火をつけてる。どちらかというと、韓国のほうが強いように見える。韓国は北朝鮮との緊張もあるし、日本に対しての積年の恨みがある。今の安部政権の右よりの政治手法にも、韓国は警戒をいだくようだ。日本のナショナリズムはゆがんでる。流行は、日本会議らの戦前戻りのファシズム幻想を抱く右よりのナショナリズムだ。立憲主義とか、民主主義とかのナショナリズムではない。庶民的には、日本の悪口を言う人を許さないとか、日本すごいの自画自賛ナショナリズムだ。韓国ほど骨太の筋の通ったナショナリズムではない。徴用工問題はナショナリズムのマグマの噴火の上にあるのだ。今後、様々な問題、従軍慰安婦問題が、竹島問題が、噴出してくるだろう。日韓関係の未来は暗雲漂い、暗くなるばかりだ。うまい解決策は見いだせない。戦争被害国はいつまでも恨みを抱く。戦争加害国は被害国の痛みを理解しようとしない。この事は世界共通の心の葛藤だ。加害国は、いつまでも謝罪と反省の気持ちを表さなければいけない。ナショナリズムの行く末が、戦争なんていうことにならないように祈るだけだ。日本国内でも、最近労働環境は悪化している。長時間労働、過労死、過労自殺、パワハラ、残業代払わない法案、奴隷のような技能実習生、日本人労働者も徴用工のように搾取され、虐待を受け、命を削られて働いてるのだ。日本国内でも、多くの労働訴訟が起こされてる。日本政府や安部は考え方を変えなければいけない。国家とは、人間あっての国家なのだ。国家あっての人間ではない。労働者の人権と尊厳は守らなければいけないのだ。明日は、あなたが徴用工のように働かされるかもしれない。韓国徴用工問題は、あなた自身の問題なのだ。他人事ではない。