川塵録

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「喜んで献金した被害」の愚

2024年07月05日 | 人間心理・心理学
先日、

例えは下品ですが、霊感弁連が言っている「マインドコントロールされて喜んで献金した被害」というのは、喜んでセックスして子供を作ったけれども、後に「あれは洗脳された強制性交だった」と訴えるようなものですね。

とTweetしました。

解説しますと、霊感弁連は、「喜んで献金したのも被害」と言っている。

マインド・コントロールされていた、自由な意思決定が阻害されていたから、と。

しかし、大の大人が、何年もの間、「自由な意思決定が阻害されたまま」ってことはあり得ない。マインド・コントロール理論もアメリカや欧州ではとうの昔から否定されている。

この「喜んで献金したけど、後になって、マインド・コントロールされていたから被害者だ」と主張するのは、

「惚れた相手と望んで気持ちよくセックスしたけど、後になって心変わりして、<あれは洗脳されていたので強姦・強制性交だった>と主張する」

ようなものですね。

____________

思考実験的に、敷衍しよう。

鈴木みらい(仮名)というアラフォーの女性が、26歳くらいまで、バリバリの家庭連合信者で、信者コミュニティの中心で頑張っていた。

家庭連合内のマッチングで結婚して、2人の子宝に恵まれた。

でも、それから10年くらいして(途中どこかで旦那と離婚して)、安倍さん暗殺後、親が高額な献金をしていたことを知った。

そこから、「高額献金のせいで私はビンボーだった! ディズニーランドにも連れて行ってもらえなかった! 私も信仰を強制された被害者だ! 私に1000万円を払え!」と慰謝料請求を家庭連合に対して求めている。集団交渉の一員として。

この、10年経って、10年前の喜びに満ちた篤い信仰を「強制された被害者だ」と主張するのは、、、

これを敷衍すると、鈴木みらいが別れた旦那と夫婦の営みをして子供を産んだことも、「あれはマインド・コントロールされていたので同意はなかった、強姦・強制性交だ」と主張すべきことになる。

その主張をしないのなら、「信仰は強制された」けれども、家庭連合内のマッチング結婚だけは「強制されていない」というのだろうか? 

または、「信仰も、マッチング結婚も強制された」けれども、夫婦の営みの部分だけは強制されずに自ら望んで自由意志で行った、とでもいうのだろうか?

鈴木みらい氏はどう説明するのだろう。

これ以上の詮索は品がないのでやめます。みらい氏も今はいろいろ判断能力が衰えていらっしゃるようですし。

思考実験としての素材を、みなさまに提供してみました。
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